「タイムドメイン・ミニ」 を 「SRS-Z1」 のアンプで鳴らす
前回は、
「タイムドメイン・ミニ」 の吸音材を 「ティッシュテトラ」 にグレードアップ
でした。
吸音材に関しては、これで充分ということで、次は、
アンプのグレードアップです。
使用するのは、
SONY SRS-Z1のアンプです
SONY 「SRS-Z1」
SONYの 「SRS-Z1」 は、 「タイムドメイン・ミニ」 と同様のコンセプトを持った製品であり、よく比較される、ライバル同士でもあります
SRS-Z1の特筆すべき点は、 「音離れ」 が良く、 「空間表現」 が巧みなところです。
しっかりした磁気回路を持つスピーカーユニットと、瞬発力に優れたアンプが合わさった音 ・・・という感じがします。
「SRS-Z1」 と、 「タイムドメイン・ミニ」 の音の傾向の違いについては、
機会を改めて解説してみたいですが、双方ともに得手・不得手がありますので、聞き手の好みによっては大きく評価が分かれるところだと思います。
SRS-Z1のアンプと電源
SRS-Z1のアンプは、アクティブスピーカーという形態をとるタイムドメイン・ミニとは異なり、別筺体となっています。
電源(ACアダプター)も、それなりに大型の物があてがわれており、タイムドメイン・ミニのそれよりも、余裕を感じさせます。
発熱の少ないオペアンプのおかげか、放熱穴もヒートシンクさえもありません。
アンプを変更するために・・・
それでは、アンプを繋ぎ換えてみましょう。
・・・とはいっても、タイムドメイン・ミニも、SRS-Z1も、単品コンポではありませんので、アンプのすげかえは、それほど簡単ではありません。
SRS-Z1のスピーカー端子は 「ミニジャック」 になっていますので、
このままでは接続できません。
いろいろ考えたのですが、今回は・・・
1.
SRS-Z1のミニジャック付きスピーカーケーブルを取り外し
2.
タイムドメイン・ミニのスピーカーに取り付ける
という方法を選択しました
画像は、スピーカーケーブルを取り外すために、SRS-Z1のスピーカーを開けたところです
SRS-Z1のスピーカーケーブル
SRS-Z1のスピーカーケーブルを外したところです
スピーカーケーブルはユニットに半田付けされていますので、切断するなり、半田を溶かすなりして取り外します
タイムドメイン・ミニのスピーカーケーブル
こちらも同様に、取り外します
取り付け時に迷わないように、取り外す前に、コードのプラスとマイナスをよく確認しておきます(間違って接続すると 「逆相」 になってしまいます。)
スピーカーケーブルの取り付け
SRS-Z1のミニプラグ付きスピーカーケーブルを、タイムドメインミニのスピーカーに取り付けます
画像は、ユニットにスピーカーケーブルを半田付けをしているところです
タイムドメインミニ + SRS-Z1
ようやく完成です。
SRS-Z1のアンプに、タイムドメインミニのスピーカーという組み合わせです。
SRS-Z1のスピーカーケーブルの方が、タイムドメインミニのそれよりも、いくぶん太いので、スピーカーからケーブルを引き出すところで少々苦労しましたが、なんとか特別な加工をせずに完成させることができました。
音出し・試聴
おおよそ期待通りの音が出てきました。
高域の粒立ちが細やかになり、そのぶん空気感が良好に表現されています。
音離れもよくなり、 「音がスピーカーの周りにまとわり付く感じ」 がほとんどなくなりました。
「なかなか聴けるようになってきた」 ・・・という感じです。
今回の改造は、わざわざ 「SONY SRS-Z1」 を調達しなければいけませんし、スピーカーケーブルの交換に手間が掛かりますので、あまりオススメできるものではありませんが、SRS-Z1が安く入手できたときなど、試してみると良いかもしれません。
すくなくとも、
音質は確実に向上します。
[ 補記 ]
SRS-Z1のスピーカーユニットはインピーダンスが8Ωであり、「タイムドメイン・ミニ」 のそれは4Ωとなっています。
このため、今回の組み合わせは、SRS-Z1のアンプにかかる負荷を、本来の設計値よりも増してしまうことになります。
(だからといってすぐに壊れたりするわけではありませんが、念のために記載しておきます)
●
オーディオのメインページに戻る