マルタイラーメン、簡単最強アレンジレシピ

最終更新日: 作者:月寅次郎

ラーメン通のための、シンプルに抑えた棒ラーメンのアレンジレシピ

マルタイ棒ラーメン・アレンジ

マルタイの棒ラーメンをどのようにアレンジして食べるかというのは、個人的には永遠の課題です
マルタイラーメンを最初に食べた記憶は、小学校低学年だったと思いますので、控えめに言っても40年以上食べていることになります

新しいラーメンが出るたびに、浮気し、そしてマルタイに戻ってきました
さまざまな物を加え、試してもきました
自作ネギ油、鰹節粉、丸鶏スープ、昆布だし、わかめ、煮玉子、酢、などなど…

考えつくさまざまな食材を入れてみましたが、そうして長い時間をかけて出た結論は
「あれこれ投入しすぎると、味のバランスが崩れてしまい、マルタイの素の良さが失われてしまう」 ・・・というものでした

マルタイラーメン
「船頭多くして船山に登る」といいますが、ラーメンのアレンジにしても、同じことは言えるものです
もともとマルタイ棒ラーメンは、シンプルかつ素朴な味になっています
だからこそ、長年に渡って愛され、浮き沈みの大きなラーメン業界のなかで生き残ってこれたのでしょう

豪華な食材を多数トッピングすれば、おいしくなるのはあたりまえです
ですがラーメンの主役は、あくまでも麺とスープです

ラーメンアレンジは、主役である麺とスープを、どれだけ引き立てるかが重要なのです

マルタイの棒ラーメンにシンプルな材料のみを加え、簡単手軽でなおかつおいしく、それでいて食べ飽きない、そんな「簡単かつ最強のアレンジレシピ」を作ってみました
このレシピは、個人的な備忘録として書き留めたものです

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マルタイラーメンに加えたい、簡単最強アレンジ

簡単最強 ラーメンアレンジ
材料 分量 備考
冷凍青ネギ 大さじ3~4杯 思い切って多めに入れよう
1.5g 最初は少なめ、後で調整
焼海苔 三つ切 1枚 ラーメン屋の量の3~4倍入れる
煎りゴマ 小さじ1杯 好みで量を加減

このトッピングは、上位の材料ほど重要です
(特に、上位3種は、本当に外せないところです)
これをすべて投入して作っても、見た目は「具なしの素ラーメン」のようにしかなりません
ですがこれが、「簡単かつ最強」を目指した結果です(是非とも一度、実食してみてください)
「塩は、アレンジのうちに入らないだろ!」という声もあるかと思いますが、入れると入れないでは大違いです。詳しくは後述の食材解説をご覧ください
また、コショウも加えたいところではありますが、人や地方によっては「コショウを加えるのは邪道!」という場合もありますので、ここではあえて記載しておりません(個人的には、粉コショウは必須だと思います)

青ネギは、小口切りにして冷凍しておく必要がありますが、一度作ってしまえば後はラーメンに投入するだけで、調理は一切必要ありません
そういう意味で、簡単かつ最強です(冷凍ですので、長期保存も可能です)

ネギを冷凍にするのは、辛味を抜いて甘みを増すための「」です。 それでは、それぞれの材料について、解説していきましょう

マルタイラーメン・レシピ

追記:「濃厚コク増し」ラーメンアレンジ

創味シャンタン
粉末タイプ


ウェイパー
味覇

上記4つのトッピングに加え、最近では「創味シャンタン 粉末タイプ(小さじ1/2弱)」を加えています
味に膨らみとコクがでて、非常にいい塩梅です

もちろんこれは、半練りの創味シャンタンでも良いですし、競合商品であるウェイパー(味覇)でも構いません
粉末タイプを使っているのは、開封後に冷蔵保管しなくても良いというのと、入れる量の加減がしやすく、スープに溶かすのが楽だから、という理由です(味にこだわりたい方は、半練りの方が良いと思います)

この創味シャンタンとウェイパーは、万能中華スープみたいなものですから、入れることで「ラーメンスープが全体的に底上げされ、味がやや濃いめになる」と思って良いです

スープは濃い目で、コクがある方が好き!」という方は、この創味シャンタン、もしくはウェイパーのどちらかを入れることをおすすめします

ベル食品
純正ラード

こってりコク増し」路線で行く場合、さらに加えたいのは、ラードです
インスタントラーメンの液体スープに入っている白色の油脂は、たいがいラードです
ラードは豚の油ですので、ラーメン店で「背油多め」と注文する方は、家にラードを常備しておくと、カンタン手軽にコクを加えることができます

創味シャンタンも、ラードも、値段的にはたいしたものではありませんが、これらを加えることで、ぐっと味に深みとコクを出すことができます
(加える量はどちらも少量ですので、結構持ちます)

上に書いた、「簡単最強アレンジ」には、ネギと海苔を加えることで旨味を深め、年配の方でも納得できる味に仕立てていますが、若い方の場合は、こちらの「濃厚コク増しアレンジ」の方が、直球ド真ん中で良いかもしれません

それでは改めて、「濃厚コク増しアレンジ」のレシピをまとめておきましょう

濃厚コク増し ラーメンアレンジ
材料 分量 備考
創味シャンタン(粉末) 小さじ1/2 お好みで量を加減
ラード 約1cm分 こちらも量はお好みで
1.0g 最初は少なめにして様子を見る

 …以上が「濃厚コク増し」の基本アレンジです
(上に挙げている、ネギ・海苔・胡麻は、お好みで追加してください)

簡単最強」に比べると「濃厚コク増し」の方は、塩の量をわずかに減らしています
これは、創味シャンタンにも塩分が含まれているため、その分を相殺しています

ちなみに、塩っ気が足りない場合は後から加えても問題ありませんが、加えすぎてしまった場合は修正が効きません
スープをお湯で薄めるしかありませんので、スープ全体が台無しになってしまいます
そのため、塩を加える場合は、最初は少なめにし、徐々に加えて自分が最適と感じる量をつかんでください ある程度量がつかめてきたら、最初からその量を投入しても大丈夫です

アレンジレシピと、ラーメン種類の相性

濃厚コク増し」も、「簡単最強」も、汎用性の高いラーメンアレンジレシピですので、マルタイラーメン以外にも幅広く使えます

双方のアレンジ相性をまとめてみると、このようになります
ラーメンアレンジ 豚骨 みそ 醤油
簡単最強
濃厚コク増
主観ではありますが、おおよそこのような感じかと思います

味噌との相性を「△」にしているのは、味噌ラーメンはそれ自体で一つの完成形であり、後からいろいろ加えると、味がケンカしてまとまりにくいからです
(特に、味噌vs海苔、味噌vs中華スープは、今一つまとまりません)

また、「しょうゆラーメン+濃厚コク増し」を「〇」にしているのは、しょうゆラーメンは鶏ガラベースですので、豚系のラードよりも、鳥系の油である鶏油(チーユ)の方が相性が良いからです

さらに、「塩ラーメン+濃厚コク増し」の「〇」についてですが、塩系は最も繊細なラーメンであり、油脂分を追加してコクを出すより、繊細な旨味を足して仕上げた方がより美味しくいただけます(そのため、旨味マシマシ系アレンジである「簡単最強アレンジ」の方が相性が良いです)

この「濃厚コク増しアレンジ」は、家で食べるのも良いですが、登山時の食事にも使えます
運動をして汗をかき、お腹が空いた時にも良いでしょう
特に、積極的にカロリーを摂取して、少ない食事でより多くの満足感を得たい場合にはぴったりです

また、「簡単最強」も「濃厚コク増し」も、ネギを除くと常温保存可能な食材で構成されていますので、災害時用の備蓄食として一定量を家に確保しておくのも良いと思います(飽きの来ない味であることも評価できます)

「追記」が長くなってしまい、少々脱線してしまいましたが、改めて各食材の解説に戻りましょう

冷凍青ネギ (あえて冷凍にすることで、スープが染み込む)

冷凍にした青ネギを、多めに使います
生のネギを使わずに、あえて一度冷凍にするところが、重要ポイントです

冷凍にすることで、ネギの辛味が適度に抜け、隠れていた甘みが引き出されます
また、凍らせることでネギの細胞壁が壊れ、スープが染み込んで味が引き立ちます

(極端なことを言うと、生のネギはスープを弾いてしまい、ダイレクトにネギの辛味が伝わってきます。このため「ネギが主張しすぎる」のです)

素麺にネギを入れる場合は、このビシッとした辛味が肝ですので、冷凍ネギだとイマイチなのですが、マルタイラーメンの場合は冷凍ネギがベストマッチです。ネギの控えめな甘みが出て、スープを奥深い味わいに変えてくれます

ちなみに、冷凍刻みネギが、もっとも本領を発揮するのは、麺を食べ終わった後です
残ったスープの上にネギが浮いていると思いますが、この頃になると、ネギにスープが染みて味が馴染みます。わざわざ冷凍にした甲斐があるというものです。生ネギだとこうはなりません

スープを啜ると、この「浮きネギ」が、ずずっと口内に突入してくると思います
いい塩梅に「くたくたに」なったネギを、奥歯で噛みしめると、ネギの香りと甘味がじゅっと染み出てきて、口内のスープと混ざりあい、至福のひとときが訪れます

フリーズドライの乾燥ネギでは決して出せない、「生の旨味」がここにあるのです (実際は「生」ではなく、「冷凍」ですが…)

麺を食べ終えてから味わう、このネギの旨さこそが、ラーメンの終幕を締めくくるエンドロールです
これこそが、マルタイラーメンを味わう上での、終盤の最大の山場であり、食後に馥郁たる余韻を残してくれます

どうしても、「ネギはフレッシュでないと許せない!」という方もおられると思います
そういう方は、生ネギと冷凍ネギを半量ずつ合わせてやってみて下さい。香りの生ネギと、味の冷凍ネギの両方を共に味わえることでしょう

冷凍青ネギの作り方

青ネギ

材料:博多万能ねぎ(細くて青いネギなら何でもよいです)
  1. ネギを買ってきたら、軽くざっと水洗いして、その辺に放置し、表面の水分を飛ばす

  2. ネギ表面の水滴が乾いたら、小口切りにする

  3. ジップロックなどのフリージングバッグに入れ、軽く空気を抜いて冷凍庫で保管する(ジップロック・イージージッパーが使いやすくておすすめ)
● 濡れた状態のネギを使わない理由
濡れた状態のネギを切って冷凍すると、フリージング袋の中で余剰水分が凍り、ネギが粒状の氷にまみれた状態になります
そうなると、ネギに冷凍臭が付着しやすく、せっかくの美味しさが生きません

画像の冷凍ネギは、霜や粒氷の付着がとても少なく、非常に良い状態に仕上がった「冷凍ネギ」です できればこの状態を目指してください

● 冷凍時の注意点

ジップロック
イージージッパー

タッパージップロックコンテナなど、箱状の食品保管容器に入れて冷凍すると、開ける時に勢いが付いて、周囲にネギが飛び散ることがあります(タッパーなど、「じわっ」と開くやつはまだ良いですが、一気に「バッカン!」と開くやつは、勢いで中のネギが飛び散りやすいです。(はっきり言ってしまうとジップロックコンテナがそうです)

また、タッパーやコンテナは、余分な空気まで一緒に冷却してしまうため、空気中の水分が霜となってネギに付着し、冷凍臭が出やすいです

袋タイプのジップロックや、ジップロックイージージッパーなら、余分な空気を抜きやすいですのでおすすめです(ネギが潰れてしまうほど空気を押し出す必要はありません、ネギ同士がくっついて取り出す時に厄介です)

追記:「細くて青いネギなら何でもよい」と書きましたが、ネギの品種によってかなり違いがあることが解りました

以前、広島産の辛みが少ないネギを使った時は、ネギの存在感が乏しく、甘みもあまり感じられませんでした
ネギを使う際は、しっかりと辛みのあるネギをおすすめします

辛みのしっかりしたネギほど、冷凍後に甘みが出てくるからです
切っている最中に、玉ねぎのように眼に浸みて来るようであれば、それはアリシンがたっぷりと含まれている良いネギです

個人的なおすすめは「博多万能ねぎ」ですが、青ネギの流通範囲は限られていますので、九州から遠い地域では入手も難しいと思います

お住いのエリアで入手可能な、辛みのある美味しい青ネギを探してみてください

塩 (塩を加えて、腑抜けの減塩スープを、ビシッと立たせろ!)

粟国の塩
インスタントラーメンにおいて、後足しの塩は非常に重要な要素です

「天日干しの天然塩じゃないとダメ!」とは言いません。そこまでこだわれば言うことはありませんが、スープの塩分濃度の方が非常に重要なのです

近年のインスタントラーメン(袋入)は、どれもこれもが減塩方向にシフトしていて、塩味がビシッと決まっていないものが多いです

マルタイラーメンですら、ラベルにデカデカと「塩分20%カット」と表示されている有様です
インスタントラーメンに、塩を加えろ!」と力説している人は、ほとんどいないと思いますが、ワタシはここで強く訴えたいと思います

「塩味の決まっていないラーメンは、実につまらない!」
「塩を加えて、減塩状態になっている腑抜けスープを、ビシッと立たせろ!」
…と

ビシッと塩味の決まったスープにする。これだけで味が整うのです
ラーメン屋さんで食べるラーメンと、同程度の塩分量にするだけで、食後の満足度がぐっと上がります

塩の摂取量を抑えたいなら、単にスープを飲まなければよいのです(もしくは飲む量を抑えると良いです)

「マルタイ」は「まずい」のか、いやそんなことはない。本気のマルタイを知ってください

マルタイラーメンで検索をかけると、サジェスチョンに、「マルタイ まずい」と出ることがあり、一定数の方がそう感じていることが判ります

まずい」と感じてしまう1番目の原因は、スープの塩分量を減らしたために、味にパンチが無くなったせいではないかと思います

2番目が、麺に使用している小麦粉の質の低下です
昔はもう少し小麦の品質が確かで、麺自体に美味しさがあったように感じます

現行麺のクオリティは、はっきり言ってイマイチです。(他社の麺と比べると、後塵を拝している感が否めません。ただこれは、「日清」などの大資本メーカーと比較すると、材料調達力に差異があるため、スケールメリットを出しづらく、致し方ない感じもいたします)

マルタイが、ちょっと本気出してみた「九州の名店シリーズ」

元祖長浜屋協力
棒ラーメン


同じマルタイの棒ラーメンでも、「九州の名店シリーズ」に使用されている麺は、価格が高いだけあって、恐ろしくハイレベルです
(1袋に1食分しか入っていません。2食入りではありませんので気を付けてください)

「九州の名店シリーズ」は4商品が販売されていますが、個人的なおすすめは、元祖長浜屋協力・棒ラーメンと、清陽軒監修棒ラーメンです

「元祖長浜屋協力」は、発売当時に食べた際、あまりの質の高さに衝撃を受け、ラーメン好きの周囲の友人に触れ回ったくらいです

清陽軒監修
棒ラーメン

清陽軒監修棒ラーメンの方は、同様の麺を使った後発タイプですが、こちらも恐ろしいまでにレベルが高く、「下手なラーメン屋でそこそこの金額を払うくらいなら、こちらの方が良い。いやどうかすると、価格抜きで比べてもこちらの方がウマいかも?」と、思うほどでした

個人的には清陽軒監修が最も好みに近いです。わたしは「豚骨ラーメン県民」なのですが、清陽軒監修棒ラーメンの発売以降は、めっきり外でラーメンを食べる機会が減ってしまいました
そういう意味では、実に恐ろしいラーメンです

後述の「一竜軒」もそうですが、豚骨ラーメンの良店では、スープ上面に薄いタンパク質の膜が張ることがあります
ここで挙げた棒ラーメン二種は、あくまでもインスタントですので、膜の再現までは不可能ですが、逆に言うと、膜さえ張れば、店舗で提供されるラーメンを凌駕しかねないクオリティです

他県民の皆様で、幼少のみぎりに豚骨の洗礼を受けずにお育ちになり、一蘭のラーメンを豚骨ラーメンだとお思いの貴兄は、上記二つのラーメン(どちらかというなら、清陽軒監修の方)を、お試しになってください
インスタントではありますが、これが、豚骨県民が認めた豚骨ラーメンです

一蘭は、店舗展開と宣伝の仕方、つまり「商売がうまい」だけであり、「ラーメンが旨い」というわけでは、ウォッホン、ゲホゴホ どうして咳が出るのかなぁ
豚骨県民に言わせると、あんなものはインス…、おっと、こんな夜中に誰か来たようだ

閑話休題: 個人的に豚骨ラーメンで最も好きな店は、唐津の「一竜軒」です
このラーメン店は取材拒否のお店だったため、ラーメン専門誌に掲載されることはありませんでしたが、タウン誌などに載らなくても常に満席の人気店でした

ご主人が高齢となったため、現在ではお店を畳んでしまいましたが、ラーメン好きの間では、知る人ぞ知る名店でありました
唐津に移転する前は、南小倉に店舗があり、サイドメニューのおでんも人気でした
特に牛筋おでんがおいしく、「ラーメンとおでん(牛筋と卵)」の組み合わせ注文を頼む人が多かったように思います
オヤジさんは、どんぶりの淵の際まで溢れんばかりに注がれた熱々のスープを、一滴もこぼさずにテーブルまで運んでくるのですが、「よくあんなことができるものだ」と、子供心に驚嘆しながら見ていました
唐津に移転後は、おでんの提供を止めていましたが、尋ねてみると「仕込みが大変で、もう無理なのだ」と、残念そうにおっしゃってました

わたしにとっては、一竜軒のラーメンが、まごうことなきソウルフードだったのですが、仕事で他県に転勤になっていた期間は、うまい豚骨ラーメンが食べたくてもどうにもならず、里帰りの機会に乗じて、いそいそと食べに行くぐらいしかできませんでした

同様に、幼少期を豚骨ラーメンエリアで過ごし、豚骨ラーメンこそがソウルフードだという方、「ラーメン=豚骨」という常識が通用しない地域にお住いの方は、上記の「九州の名店シリーズ・棒ラーメン」を、是非試してみてください

「マルタイラーメンが、ちょっと本気出してみた」という感じが伝わってくる、ハイクオリティ・インスタントラーメンです
「あぁ、ラーメンはもう、これでいいんだ」 と、思えます

どの塩が良いのか? 塩選び

塩自体は安価な精製塩でも構いません

その分浮いた金額でグレードの高い海苔を買った方が、トータルでのコスパが良くなります
後述の海苔の解説では、「安い海苔はおいしさがなく、入れるだけお金のムダ」とまで言い切っていますが、塩の場合は必ずしもそれが当てはまりません(少なくとも、安い塩でもまずいと感じることは、あまりありません)

味の素
瀬戸のほんじお

昔ながらの製法で作られた塩は、高めの価格設定になっていますが、あれは人件費や手間などのコストが多量にかかっているおかげで販売価格が高くなっているだけです
そういう商品に限って、やたらと宣伝費をかけていたりもします
メーカーは情報で売っている、消費者は情報を喰っている」…というやつです

そういう意味では、「塩」は、価格とおいしさがそれほど相関しない商品です

ちなみに、個人的に使っているのは、味の素の「瀬戸のほんじお」です
以前は「伯方の塩」を使っていましたが、「瀬戸のほんじお」の方が価格が安く、それでいて品質は食品大手メーカーらしく、非常にしっかりしており、安心して使えます

「にがり」を含んでいるために、精製塩と違って質感がしっとりしており、料理全般に幅広く使え、様々な意味でバランスの整った使いやすい塩だと思います

減塩方向にシフトされたラーメンについて

健康志向のおかげで、やれ減塩糖質ゼロだ、脂質ゼロだと、加工食品がおいしくない方向にばかり向かっています
現代では食品表示が厳正になったおかげで、ナトリウム・カリウム量が正確に表示されますし、「減塩」でなければ、商品として生き残れないのでしょう

高齢者や高血圧気味の方々には減塩スープの方が良いかもしれませんが、日常的に運動をしている人や、仕事で身体を動かす方にとっては、「減塩スープ」は、はっきり言って塩っ気が足りないのです
減塩スープに塩を加え、本来の美味しいスープに戻してあげましょう

補足:これはあくまでも「袋入りインスタントラーメン」の場合の話です
カップラーメンの場合は、味の傾向を若年層の好みに合わせているため、「減塩・うす味」になっていることは、ほぼありません(全く売れなくなるためです)
そのため、カップラーメンに後入れで塩を加える必要性は無いと考えて良いです

 【 塩の量について 】
簡単最強アレンジのレシピでは、加える塩の量を1.5gとしています
何度も試しましたが、1gでは少々物足りなく、2gでは多すぎて塩辛いです
ただ、塩分濃度は、スープ量(加えるお湯の量)によっても左右されますので、最初は少しづつ加えて、自分にとってのベストな量を見つけて下さい

焼のり (ダブルで加え、旨味と香りを引き出す)

焼海苔は、おにぎり用の「三つ切サイズ」を丸々一枚使います
一枚のうち、半分は出汁用に、もう半分は香り用に使い分けます

(三つ切は、はがき約1.5枚分と思ってください。海苔好きな方は、多めに入れても構いません)

「ダブル焼のり」のテクニック

まず、三つ切の焼海苔を半分に分けます(三つ切の実寸は19cm x 6.5cm程度です)
一枚は細かくちぎって、スープの中に混ぜ込んでしまいます
こうすることで、海苔の旨味がスープに浸み出し、スープのおいしさが引き立ちます

あらかじめ、海苔を丼の中に入れておき、スープを入れたらそのまま混ざるようにしておくと便利です
海苔を切る時は、丼の上で手でちぎってしまいましょう、細かい海苔のクズがそのまま丼に落ちるので、掃除しなくて済み、片付けが楽です


次に、残った半分の海苔ですが、これは食べる直前に、ラーメンの上に乗せます
細かく切っても乗せても良いですし、大きめに切って乗せても構いません

ラーメン屋さんがよくやっているように、浮かべるように乗せるのがポイントです
こうすることで、海苔から香りが立ち上ります
混ぜ込んでしまって海苔を水没させてしまうと、あまり香りが立ちませんので気をつけましょう

このように、三つ切の焼のりを、半分はスープの旨味用として、半分は香り用として使うのが「ダブル焼海苔」のテクニックです

量としては、普通のラーメン屋さんの2~3倍の量を投入していると思いますが、なにしろこちらはインスタントラーメンなのです、このくらいしないと「旨味」という面では太刀打ちできません
豪勢に海苔を使って、しっかりと旨味を倍増させましょう
(海苔を切らしてしまった場合や、海苔自体が苦手な場合は、味の素の「昆布だし」を、小さじ1/2杯ほど加えて下さい。これはこれで、上品な旨味が加わります)

安くてマズイ海苔なら、入れない方がまし

白子のり
焼のり

海苔は、グレードによって、旨いマズイがとてつもなく違います

価格が安い海苔は、味も香りも無いに等しく、食べていると「なんだこりゃ?黒い紙か?」と言いたくなるくらい、旨味と風味に乏しいです
寿司用の海苔を使えとは申しませんが、せめて「寿司はね」に近い品質の海苔を使いたいところです
その年の海苔の出来具合にもよりますが、往々にして安い価格の海苔は全くおいしくないです
こういうところは「お米」と一緒です。仲買人の目は確かですので、できが悪く品質の低い海苔は安く取引され、良い海苔・旨い海苔は、品質が高ければ高いほど、価格も高くなります


左上の画像の商品、「白子のり」(おにぎり用焼きのり)は、お寿司用でも「寿司はね」でもありませんが、そこそこおいしいのでよく使っています(白子のりにもグレードの高い製品、低い製品がありますので、決して白子のりならどれでも良いわけではありません。他メーカーでも優れた海苔はたくさんありますし、ダメな海苔も同様に多々あります)

ラーメンのスープに海苔を浮かべ、スープを含んだ海苔から美味しそうな香りが充分に立ち上がってくるようであれば、その海苔は「おおよそ合格」です
旨味の乏しい海苔は、ただスープに浮かんでいるだけで、海苔としての存在感が全くありません
そのような海苔は、入れるだけお金のムダです

 【 海苔の旨味成分について 】
海苔には、グルタミン酸とイノシン酸、そしてグアニル酸という、三種類の豊富な旨味成分が含まれています
「だし」というと「かつお」と「昆布」を連想しがちですが、海苔からも旨味のある出汁が出るのです

炒りゴマ(噛むたびに広がるゴマの香りは、やはり外せない)

カタギ
有機いりごま

炒り胡麻は、脇役です
冷凍ネギや、塩、焼海苔のように、加えたからといって、大幅に味が変わるわけではありません
ですが加えなければ、どこか物足りなく感じるものです

やはりあの、奥歯で噛んだ時のプチッとした感触とともに、ふんわり広がってくるゴマの香りは、マルタイラーメンには不可欠なのかもしれません
炒り胡麻は、ただの脇役ではなく、マルタイラーメンにおいては「名脇役」なのです

炒り胡麻については、ここに書き加えるかどうか、正直悩みました
「胡麻油を加えたほうが良いのでは?」とも思いました
炒り胡麻とゴマ油と両方加えると言う手もあります
ですが、そもそもマルタイには「調味油」が付いていることですし、「極力簡単にして最強のマルタイラーメン」というコンセプトに立ち返って、ごま油は省き、炒り胡麻を選定しましたした

インスタントラーメンを作る上での必須テクニック

せっかくですので、マルタイラーメンを作る上での重要テクニックを併記しておきます
よく知られていることかもしれませんが、インスタントラーメン全般に応用可能なテクニックです
正規の調理法でやっているという方は、一度試してみて下さい

  1. 茹で湯は多めに、1.5倍以上の量で作る(一人前:750~850cc)

  2. 麺を投入したら湯の温度が下がるので、強火にしてなるべく早く沸騰状態に戻す

  3. 吹きこぼれに注意しつつも、ある程度の沸騰状態を保って茹で上げる

  4. スープ、調味油等は、あらかじめ丼に出してスタンバイしておき、茹で上がったら茹で汁を少量加えてスープを溶く

  5. 次に麺を丼に移し、最後に茹で汁を必要量のみ加え、ちょうど良いスープ量に調節する

ゆで湯を多めに使うのは、マルタイラーメンのような、乾麺系の製品に有効に働きます(粉臭さや、独特のぬめり感が少なくなります)
フライ麺(油揚げ麺)の場合は、茹で湯の量を多くし過ぎない事も重要です(1.0~1.3倍くらいが適量かと思います)

フライ麺の場合は、麺に香ばしい揚げ油の香りが残っており、それが美味しさの一つの要素となっています
茹で湯を多くし過ぎると、この香ばしさが薄まるため、麺の種類によって茹で湯の量を使い分けることが肝要です

麺の種類が判らない場合は、茹でる前の麺を少量食べてみてください
ベビースターラーメンのように、そのまま食べてもおいしさを感じられるのがフライ麺です(サッポロ一番、出前一丁、うまかっちゃん、など)

食感がカチカチでおいしくなく、口内でなかなかふやけないのがフリーズドライ麺(ラ王、マルちゃん正麺など)

食感がもそもそして粉っぽく、おいしく感じられないのは熱風乾燥麺です(マルタイのような棒ラーメン全般)

ラーメン調理テクニックの解説

事前にスープを丼に出しておくことで、後から加える茹で汁の量で、スープの濃さを調節できます(余った茹で汁は捨てます)
また、「正規の調理法」の場合、最初に鍋に入れる水の量でスープの濃さが決まってしまうので、水量の正確性が求められ、面倒です

茹で湯を潤沢に使うことで、スープが茹で汁臭くなるのを防ぐことができます
(マルタイラーメンの場合は、規定水量で茹でると、茹で汁にとろみが出るため、スープのキレが鈍くなってしまいます。おそらく、麺の打ち粉が茹で汁に溶け出ることが原因だと思われます)

茹で湯を多めに使うことで、麺投入時の湯温低下が緩和され、状態の良い茹で上がりが期待できます
また、湯気の上がっている状態の鍋に粉末スープを投入しようとすると、袋の切り口周辺に、蒸気を吸った粉末スープが付着して邪魔になり、スープを全量投入しづらいものです

事前にスープをどんぶりに入れておく手法は、粉末スープが蒸気を吸わないため、サラサラした粉状のままで投入することができ、簡単に全量を出すことが可能です

また、茹であげ後にスープ小袋を開封し、中身を投入する必要がありませんので、茹で上げから箸を持つまでの時間が短縮でき、麺が伸びてしまうことも防げます
また、手持無沙汰な茹で時間を有効に活用でき、いいことずくめです

どのように茹でるかについては、あまりボコボコと沸かす必要はありませんが、ある程度の沸騰状態を保ったほうが、生煮えを防止でき、しっかりとコシのある茹で上がりになります

 
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