えのきの醤油炒め(作り置きストック)

最終更新日: 作者:月寅次郎

「ビン入りなめたけ」のハイグレード版

そのままご飯に載せて食べてもよし、パスタと合わせて和風きのこパスタにしてもよし
安くておいしい、作りおきの「ご飯の友」です
エノキと椎茸が安売りの時に、まとめて作るとお得です

えのき・醤油炒め

えのきの醤油炒め:レシピ(作り方)

えのきの醤油炒め:材料

 「えのきの醤油炒め」 の食材 
 材料  分量 
 えのき  300g(3袋) 
 しいたけ  1/2パック 
 にんにく  小3片 or 大2片(みじん切り) 
 鷹の爪  1~2本(お好みで) 
 サラダ油  20ml(適量で可) 
 ごま油  10ml(適量で可) 
 塩  少々 
 酒  大さじ1杯半(約23ml) 
 みりん  大さじ1杯半(約23ml) 
 酢  小さじ1強(約6ml) 
 しょうゆ  大さじ3(45ml) 

費用メモ:主要食材費 148円
 エノキ(安売り時)3袋:99円
 椎茸 (安売り時)1パック:99円(半パック使用で49円)

材料の下ごしらえ(準備)

ニンニクと鷹の爪
ニンニクはみじん切りにする(スライスでもよい)
鷹の爪は、種と胎座を取って輪切りにする(二つ割りでもよい)

椎茸のカット
椎茸は、笠の部分を5ミリ厚程度にスライスする
軸の部分は、石づきを取って手で割く

えのき茸のカット
石づきの方を、適宜切り落とす
根本に近い方から、1センチ厚にスライスする
先の方は、4センチ程度の長さにカット


大抵のレシピは、「エノキを4~5センチに切り、手で割いてバラバラにほぐす」・・・となっています
正直言うとこの作業、きれいにバラバラにするとなると、意外に面倒な作業なのです

このレシピでは、根本の結着している部分を薄めにスライスすることで、手でバラバラにする作業を省略しています(炒めていく過程で、小柱のような状態に自然とほぐれていくため、わざわざ手でほぐす必用がありません)

何度もやっているうちに、このカットの方法に行き着きました
あまり馴染みがない切り方ですので、珍しく思われるかもしれませんが、食感にバリエーションも付いて、とても良いです(お試し下さい)

調理

冷えた状態のフライパンに、サラダ油を入れ、ニンニク、鷹の爪を投入
弱火でゆっくり時間をかけて火を入れていき、ニンニク臭さを消すとともに旨味を引き出す(カリカリにしない、焦がさない)


カットしたキノコを投入

エノキと椎茸をフライパンに投入する
塩をひとつまみ加え、強めの中火で炒める(ここで加える塩分は、味付けというよりもキノコの水分を外に引き出し、効率よく炒めるための水出し用です)

全体的にしんなりしてきたら、火を少し弱め、中火にしてさらに炒めます
しっかり火を入れ、水分を飛ばすことで、キノコの旨味が出てきます

画像にあるとおり、最初にえのきを投入した時と比べてかなり嵩が減りますが、そのくらいになるまで炒めて下さい
部分的でよいので、キノコにきつね色の薄い焦げが付く程度まで「焼き」を入れることができれば最高です
テフロンのフライパンだと、なかなかこういう「焼き」が入りにくいと思いますが、鉄のフライパンでやると簡単にできますので、鉄のフライパンをお持ちの方は是非使ってみて下さい。香りが立って旨味がぐっと出てきます(いわゆるメイラード反応です)

味付け

香り付けとして、胡麻油を鍋肌から回し入れます
胡麻油に火が入って香りが立ち、フライパンの中身と馴染んだら、味付けを始めます

まず、料理酒とみりんを入れ、火を強めてアルコール分を飛ばします(煮切りだと思って下さい)

煮切りが終わったら、火力を弱めの中火に落とし、酢と醤油を入れ、炒め煮にします

くつくつと軽く煮る感じで、そのまま数分間火を通し、味をなじませます

最後にやや火を強め、「焼き」を入れてできあがりです。
(しょうゆにしっかり火を入れることで、焼きが入り、微細な焦げが旨さの素になります)

作り置きとしてストックする場合は、粗熱を取ってタッパー等に移し、冷蔵保管します
できたての熱々を食べるのも良いですが、一晩置くと、味がさらにまとまって、また格別です

そのまま口に入れると、味が強めに感じると思いますが、ご飯と一緒に食べるとちょうどよい具合になると思います



おいしく作るためのコツ

● 時短レシピでよくあるのは、電子レンジでえのき茸に火を入れ、そこに調味料を加えて漬け込むパターンです
時短レシピとしては悪くありませんが、これだと油が入らず、えのき茸の旨味も引き出しにくいので、旨味とコクに関しては一段下がります

油を加えてフライパンでじっくり火入れすることでおいしさが引き立ちます。手間を惜しまずにこちらの方法でやってみて下さい

見た目でいうと「あんなにあったエノキが、こんなに小さく!」と思える程度まで炒めることが重要なポイントです(火が入ることで旨味が引き出され、水分が飛ぶことで、その旨味が凝縮されます)

● 「焼き」を入れる際は、混ぜ返してばかりいると、熱が分散してうまく焦げ目が入りません
短時間でよいので、「混ぜずに放置」しましょう。(放置しすぎると焦げすぎますので気をつけて!)

● しっかり火が入って旨味が引き出された状態になると、(冷えた状態では)煮こごりが緩くなったような独特の「とろみ」が出てきます
炒め方が浅くて水分の飛ばし方が少ないと、このとろみは出てきません。上手な出来上がりの基準にしてみて下さい(レンジの時短レシピでは、なかなかこうはなりません)

● 鉄のフライパンを持っている方は、是非とも鉄のフライパンで作って下さい。一度テフロンのフライパンと作り比べてみると、できあがりのおいしさの違いが判るでしょう

● ゴマの香りが好きな方は、胡麻油の分量を増やしてサラダ油をその分減らして下さい。にんにくと鷹の爪も、お好みに合わせて量を調節して下さい

● 調理器具や使用食材は人それぞれです。レシピの分量や時間に完全依存してはいけません。
要所要所で味見をし、キノコの旨味が引き出されていく様子を舌で確認して下さい。
「焼き」を入れる時は、よく鼻を利かせて、香りが立ってくる様子を感じ取って下さい。
自分自信の目と耳、鼻と舌で、おいしくなっていく過程を確かめながら調理することが、おいしさへの近道です

失敗を防ぐためのポイント

● 鷹の爪は、品種や商品、個体差によって辛味の差が大きいものです
やたらと辛いものもあります。種や胎座を入れるかどうかも含め、お好みで調整して下さい。
辛味成分であるカプサイシンの含有量が最も高いのは、胎座(ヘタの裏側の白い部分)であり、次点が種です。入れるかどうかで、かなり辛味の強さが変わります。

このレシピでは、「胎座と種を入れない」という前提で量を調整しており、わずかに辛味が感じられる程度に仕上がるはずですが、胎座と種をすべて入れてしまうと、かなり辛い仕上がりになると思います(お気をつけ下さい)
より辛味が欲しい場合は、完成後に一味や七味を加えて調整するのも良いと思います

● 普通のえのき茸は1袋100gですが、袋が大きいものは150~200gだったりします
キノコの量が少ないと「つゆだく」になったり、味が濃くなりすぎたりします。自信がない時は計量して確認しましょう

● しょうゆの含有塩分量によって、仕上がりの塩辛さが決まります
減塩しょうゆを使うと、全く味が決まらなくなる場合があります。また、しょうゆメーカーや製品によっても、塩分濃度はさまざまです。必ず味見をして塩味の加減を確認しましょう。
「そのまま食べるには塩辛いが、ご飯に載せて食べるとちょうどよい」と、感じられる程度がベストです

レシピ改変 (2019/06)
鷹の爪の量を変更しました(辛いのが苦手な方は、最初から外してください)
にんにくを「すりおろし」から、みじん切りに変更しました(スライスでも構いません)
えのきの分量を400gから300gに変更し、他の材料をそれに合わせて調整しました。えのき茸が安売りの時に作りやすいようにするためです(3本(300g)98円のセールになっている時に、まとめて作るとお得です)
「しいたけ」を材料に加えました(加えたほうがおいしさが増しますが、無くても充分美味しいです)

2倍量で「えのきの醤油炒め」を作る時は・・・

2倍量で作ると、メイン食材の分量が、「エノキ6袋+しいたけ1パック」となり、材料が余らずに作りやすくなります
ただ、量が多すぎてフライパンから溢れる場合がありますので、エノキを炒める工程を2度に分けると良いでしょう(エノキも袋入りの状態だとたいした量ではありませんが、カットしてばらばらにすると、山のように嵩張るのです)
火が入ってしんなりすると、かなり嵩が減りますので、そこまで炒めたら大丈夫です
2回に分けて炒めた分を、まとめてフライパンで合わせ、後の工程は同様に行います

 「えのきの醤油炒め」 の食材(2倍量) 
 材料  分量 
 えのき  600g(6袋) 
 しいたけ  1パック 
 にんにく  小6片 or 大4片(みじん切り) 
 鷹の爪  3本(お好みで) 
 サラダ油  40ml(適量で可) 
 ごま油  20ml(適量で可) 
 塩  少々 
 酒  大さじ3杯(45ml) 
 みりん  大さじ3杯(45ml) 
 酢  大さじ1弱(12ml) 
 しょうゆ  大さじ6(90ml) 

画像は、鉄のフライパンを使い、2倍の分量で作ったときのものです


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