山芋鉄板


フライパンで作る山芋鉄板

山芋鉄板

山芋鉄板はとてもシンプルな料理なのですが、味もおいしく、食後の「胃の落ち着き感」が最高なので、食べた後に、まったりリラックスできます。食べた後に胃が重くなりにくいので、遅い時間に食べても負担になりにくく、ある意味「最強の夜食」かもしれません
やさしい味で消化も良く、歯の弱くなった高齢者や、歯が生える前のお子様、病中病後の方、胃弱の方にもおすすめです

味の傾向は、和風で優しい味ですので、女性にも喜ばれるでしょうし、合わせるお酒としては、焼酎のお湯割りがぴったりではないかと思います

山芋鉄板は、九州地方の居酒屋定番メニューですが、通常は鉄の器に生地を流し入れ、オーブンで焼いて器ごと提供されます
一般家庭でそれをやるのはなかなか難しいですので、ここでは普通のテフロンのフライパンで作る方法を紹介します
(スキレットなどの、厚みのある鉄製フライパンでもできますので、お持ちの場合は、ぜひそちらでやっていてください。見栄えもして良いと思います)

山芋鉄板のレシピ(作り方)

材料(一人分)

  • 山芋 150g(太いものなら5㎝程度、細めのものなら8cmくらい)
  • 卵 1個
  • 白だし 大さじ1(15㏄)
  • バター適量(油でも構いませんが、バターの方が香りが良いのでおすすめ)
  • 鰹節(トッピング)
※ 材料は「一人分」ということにしていますが、要は、卵一個に合わせた分量です
お腹いっぱい食べたい場合は、この倍量作ってもOKです
個人的には、夜食のときには一人分の分量で、昼ごはんとして作る場合は、倍量の二人分を作り、たらふく食べています

作り方

  1. 山芋をすりおろして、卵と白だしを加え、混ぜ合わせる
  2. フライパンにバターを溶かし、生地を入れる
  3. 蓋をして、弱火で12~15分ほど焼く(アルミホイルをかぶせてもOK)
  4. 焼き上がったら、鰹節をトッピングしてできあがり
山芋鉄板の作り方 画像は倍量で作っています

生地作りのポイント

山芋鉄板の生地
生地を合わせる際は、空気を含ませるように、泡立てるような感じで混ぜ合わせましょう(生地をフライパンに流し込んだ時、表面に小さな泡が浮いた状態になると思います)

また、焼く前の生地の状態で、味見をしましょう
ここでは主に、塩加減を確認します(白だしも、商品によって塩分の強弱、濃縮度の濃い薄いなど、さまざまな違いがありますので、この時点で自分の舌で確認し、調整しておくと間違いがありません)
生地の状態で味見をして、「ああ、このままズルズルっとすすって、全部食べてしまいたい」と思えるようなら、おいしい山芋鉄板は、8割がた約束されたようなものです

塩加減が薄い場合は、白だしを少しづつ加えて調整します。塩味が濃い場合は、修正が難しくなりますので、最初は薄めに仕上げておいて、白だしを少しづつ加えて調整すると良いでしょう

山芋鉄板の焼き方のコツとポイント

フライパンで作る山芋鉄板

焼き方のコツは、弱火でじっくり火を入れることです

火力が強すぎると鍋底が焦げてしまいます。軽い「おこげ」ができる程度なら、それはそれで香ばしく、悪くはありませんが、焦げが強いと失敗になります

ご家庭によって、使用する鍋の熱伝導率や熱容量はさまざまですし、弱火の基準も人それぞれです
初めて焼く際は、失敗するかもしれませんが、慣れてくれば、最適な火加減が判ってくると思います

基本的には、ずっと弱火で構いませんが、あえて言うなら、生地全体が温まるまでは、強めの弱火でも大丈夫です。生地に火が入ってきたら中弱火に落とし、焼き上がりが近づいてきたらさらに弱めるようにすれば、上級者の焼き方となります(火が入り具合に応じて、徐々に火力を落としていくという焼き方)

使用するフライパンについて

使用するフライパンは、スキレットのような、厚手で熱容量の大きなフライパンが最適ですが、ステンレスとアルミを張り合わせた、IH用のテフロン製フライパンでも、充分おいしく焼くことができます

一度、ステンレス単層の薄手のフライパンで焼いたことがあるのですが、熱伝導率が悪く、熱容量も少ないため、火のあたっている部分しか焼けず、まともに焼けませんでした
その際は、手動でフライパンを動かし、火の当たる位置をこまめに変えて焼き上げましたが、あまり良い仕上がりにはなりませんでした
薄手でステン単層のフライパンというのは、あまり普及しておらず、特殊なケースだと思いますが、熱容量と熱伝導性がある程度無いと、こういう焼き物の料理は、まともに作れないという好例だと思います
ちなみにその最悪のフライパンというのは、キャンプ場の備品として用意されていたものです。それしかないので仕方なく使いましたが、最初に見たときに、「これはアカン~」と残念に思ったのを覚えています

焼き上がりの見極め方

焼き上がった山芋鉄板
焼き上がりの見極めも重要です
レシピに書いてある時間は、あくまでも目安です。目と鼻を駆使して、焼き上がりを見極めてください
(倍量で作る場合は、火の通りが遅くなりますので、20~25分程度かかると思ってください)

画像のように、生地表面の気泡が弾け、小さな穴が開いてきたら、焼き上がりが近いか、ほぼ焼き上がっているサインです。竹串か、細めの箸を刺してみて確認してみましょう、抜いてみて生地が付いてこないようなら中まで火が通っています(できあがりです)

フライパンから立ち上がってくる香りでも、焼き上がっているか、底が焦げていないか、ある程度判断できます
焼き上がりの予想時間が近くなってきたら、そっと蓋を開けてみて(この際、水蒸気でやけどをしないように)、鼻をクンクンいわせて香りを確かめてください

上手に焼けると、ふんわりした香りが立ち上ってきます。鼻で嗅いでみて、最高の焼き上がりタイミングが判るようになれば、山芋鉄板マスターと言って良いでしょう!


その他のポイントや知識など


材料について
シンプルな料理ですので、状態の良い山芋を使うことが、なによりも重要です
いい山芋を使っていれば、焼く前の生地の状態の味見で、非常に美味しく感じられると思います

また、バターは、普通に市販されているもので構いませんが、冷蔵庫に長期間入れっぱなしのバターは、香りが抜けて、ただの「固形の油」のような状態になっていることも多いです。できればフレッシュな状態のバターを使ってください
日本では、「バターは冷蔵庫で保管する」人がほとんどのようですが、これをやると、保管状態次第ではバターの香りが死んでしまいます(真夏は冷蔵庫保管も仕方ないですが、気温が20℃を下回るようになったら、涼しい場所で、できるだけ空気に触れないようにして保管することをおすすめします)

「トッピング」について
ここではシンプルに鰹節のみとしていますが、一般的には、青ネギと海苔も一緒に供されることが多いです(というか、それが普通です)
鰹節だけでも充分おいしいですが、ネギや海苔もあれば加えてみてください(個人的には、ネギ抜きでも可だけど、鰹節は無いとダメ。海苔は有ればかける…といった具合です)

「油返し」について
スキレットなどの鉄フライパンを使う場合は、油の被膜を作るため、生地を投入する前に「油返し」を行う必要がありますが、油返しをすることでフライパンの温度が上がりすぎてしまうので、一旦火から降ろし、濡れ布巾の上に置いて、フライパンの温度を適度に下げてください(鉄のフライパンで、粉物を焼く場合の、定番のやり方です)


ズボラ飯的に作りたい場合は…
油を引かずにテフロン鍋で焼くと、鍋底の部分がきつね色に焦げ目が付き、これはこれで香ばしさが出て、悪くないです
バターをたっぷり使うのが最もおいしいとは思いますが、油を引いたり、バターを溶かすのが面倒くさい場合は、最初からテフロン鍋の上で山芋をすりおろし、そのまま材料を混ぜ合わせれば、フライパンひとつで作ることもできます
美味しさよりも、洗い物の手間を優先させたい場合は、こちらの方法も有りだとおもいます


わざわざ竹串を使わなくても…
作り方の解説では、「竹串を刺して、焼き上がりを確かめる」と書いていますが、別に箸を使っても構いません。その際、できる穴が大きくはなりますが、自分で食べる場合は気にすることもないですので、わざわざ竹串を持ち出す必要はありません(わたしもいつも、箸でやっています)


山芋の保管は…
山芋は、必ず冷暗所で保管しましょう!
暖かい部屋に置いていると、如実に味が落ち、色味も悪くなります(すりおろすと、とたんに薄い赤褐色に変色します)

山芋鉄板は、九州北部では誰もが知ってる定番居酒屋メニューですが、地方によっては、全く知名度がなく、「なにそれ?」と言われる場合があります

山芋鉄板を全く知らない方のために、念のため書いておきますが、山芋鉄板は焼き上がった状態のまま、お皿に移さずに食べるものです
見た目はお好み焼きのようにも見えますが、焼き上がりの固さが段違いに柔らかく、山芋鉄板は「ふわふわのトロトロ」です
そのため、お皿に移そうとすると、ぐちゃぐちゃになってしまい、見るも無残な姿になります
スキレットで焼き上げれば、見栄えがしてよいですが、フライパンで焼く場合は、鍋から直接食べてるようで、少々みっともなく思えるかもしれません
その場合は、取っ手のはずせるティファールのようなフライパンを使うと、違和感なく食卓に出せると思います


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