オピネルのブレードを組み付ける
分解時の作業が、無理なく適正にできていれば、組み立て時もスムーズに仕上がります
画像は、鏡面にカスタムした「刃」を、ハンドルに組み付ける時のものです
ブレードの下に敷いているのは、紙製の簡易ナイフシースです
(カスタムする際、作業中断時に安全に保管するため、このような簡易シースに納めていました)
オピネルナイフの組立
- ブレードにテープを貼るなどして養生を行う
- ブレードの根元(穴と周辺の部分)に、シリコングリス等を薄く塗布する
- ピンが再利用可能かどうか、目視確認する(曲がり、傷、強度が落ちるような腐食跡等の有無)
- ピンを半分だけ挿入する(ハンマー等で打ち込む)
- ブレードをハンドルに挿入、柄の穴とブレードの穴の位置を合わせる
- ピンを最後まで打ち込む
- セーフティリングを上からかぶせ、(分解時と同様に)スナップリングドライバーで切り欠き部分を広げ、元通りに嵌める
分解時にピンのカシメ部分を削り取っているので、再度かしめることはできませんが、セーフティリングを嵌めてしまえば、(よほど無理な扱いをしなければ)実使用上の問題が生じることはないでしょう
とはいえ、通常このような「
一度圧入してカシメを行った、使用済みのピン」を再利用するのは、かなりの禁忌に当たります
通常の工業(製品組立や、修理メンテナンス)の世界では、こういう場合は必ず新品のピンを使用します
そういうことに無頓着(無責任)なユーチューバーやブロガーの方は、全く注意喚起を行っていないようですが、
「一度かしめたピンを使いまわす」というのは、それ自体が「
かなりアカン事」です
「
そのピンは再利用しても大丈夫かどうか?」は、そのナイフを使う方が、ご自身で判断してください
そもそもオピネルは、分解可能なようには設計されていません
それをわざわざ分解・組み立てしようというわけですから、作業される方は自覚を持って、「自己責任」で作業に当たりましょう
オピネル組立時の補足・注意事項
●
刃のついた状態で作業を行うのは、非常に危険です
刃がついている場合は、一旦刃引きして刃を丸くしてから作業を行いましょう
「刃付け」は、組み立て完了後に行えばよいだけです
自分で刃付けができない場合は、そもそもオピネルを分解すべきではありません
● 養生を行うのは、ブレードに傷が付くことを防ぐためですが、作業時の怪我防止のためでもあります
● 分解時にピンを曲げてしまったり、穴の内径を広げてしまった場合は、まともに組みあがらない可能性があります
● ピンをダメにしてしまった場合は、
ピンを代用品で作り直すことも可能ではありますが、決して簡単な作業ではありません(ピンの外径を均一に削るのは、かなり熟練者でないと難しいでしょう)
● ピンの挿入抵抗がゆるゆるで、叩き込まなくても入ってしまう場合は、ピンか穴のどちらかがダメ(もしくは両方ダメ)になっている可能性があります
挿入時は、叩き込むことが必要になる程度の「穴のきつさ」が不可欠で、一度挿入したら指の力ではピンが動かせない程度にまで固く嵌っている必要があります
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