オピネルのサイズ選び - やや大きめが良い4つの理由


オピネルのサイズナンバーと刃渡りの関係

オピネルには、商品名に「オピネルNo.9」などの番号が振られています
この番号は、刃渡りの大きさを区別するための番号になっており、製品名だけである程度の大きさが判ります
自分の用途にあった、最適なサイズのものを選びましょう

No.8~No.9が最も人気のあるサイズとなっており、このあたりが最も売れ筋です

携帯性を優先させたい場合や鉛筆を削るなど、小型のものに使う場合は、No.6やNo.7などの小さいサイズを
大きめの食材でも楽に切りたいのであれば、No.10やNo.12などの大きめのサイズがおすすめです

オピネルのサイズナンバーと刃渡りの対応表
オピネルのサイズ 刃の長さ
No.6 7.0cm
No.7 8.0cm
No.8 8.5cm
No.9 9.0cm
No.10 10.0cm
No.12 12.0cm

オピネルは、少し大きめサイズがおすすめ

オピネルを選ぶ場合は、ちょっと大きめサイズがおすすめです

その理由は、4つ挙げられます。一つづつ順番に解説してみましょう

理由1:刃先が反りあがっており、先端5ミリは使えない

オピネル
ステンレス

No.6

オピネル
ステンレス

No.7
オピネルのブレードは、先端が反り上った形状になっています

スキナーナイフ(革剥ぎ用)でもないのに、どうしてこのような形状をしているのか、ナイフに詳しい方であればあるほど、疑問に感じることでしょう

なぜこのような形状なのかについては、オピネルのブレード形状のページを読んでいただくと判りますが、一言で言うと、「サヴォア打ち」で出た刃の先端をつまんで引き出しやすくするためであり、切る機能のためではありません
一般的なドロップポイント形状だと、「サヴォア打ち」ではネイルマークのあたりしか外に出ないため、ブレードを引き出しにくいのです

そのため、この「反りあがった部分」は、まな板の上ではあまり有効に機能しません
刃の先端が浮いてしまい、よほど角度を立てないと、まな板と接触しないからです

詰まるところ、先端5mmは実質使えないと言って良いほどです(※例外もあります)

そのため、オピネルの刃渡り長を考える場合、刃渡り9cmのNo.9の場合は、5ミリ程差し引いて、実質有効長8.5cm程度だと考える必要があるのです

※ これは、まな板の上で食材を切り分けたり、切り落とす場合の話です。食材に対し、横向きに切れ込みを入れる場合は有効に働きます。サンドイッチを作るため、バゲットの横腹に深い切れ込みを入れる場合や、魚を三枚に卸す場合などです

理由2:刃の根元に、リカッソ(刃の付いていない平面部分)がない

オピネル
ステンレス

No.8

オピネル
ステンレス

No.9
一般的なフォールディングナイフは、ボルスターと刃のエッジの間に、リカッソと呼ばれる平面の部分が設けられています

リカッソの有るナイフは、ブレード全体の長さ>刃渡りとなります。全体の長さがリカッソの分だけ長いのです

ところが、オピネルの場合はリカッソがありません。ブレードの根元の際の部分まで刃が付いています
このためオピネルは、ブレードの長さ=刃渡りの長さとなります

最適な刃渡り長を考える場合、ハンドルを握った部分から、どれだけ刃が離れているかというのも重要な要素です
全長20センチ以下の小型ナイフの場合は、特に重要な要素になります

同じ刃渡りを持ったナイフでも、刃の根元が握り手から近すぎてしまうと、その部分は実質的に使いにくいものです

1番目の理由で、先端5mmが使えないと書きましたが、こちらの場合は、根元の5㎜が使えません
このため、刃渡り9cmのNo.9の場合は、先端5mmと根本5mmを差し引いて、実質有効長8.0cm程度だと考えなおす必要があります

つまり、実質9cmの刃渡りが欲しい場合は、No.10を選択した方が良いことになります

これが、2番目の理由です

リカッソが設けられていないのは、オピネルのノーマルタイプのものになります
フィレナイフ(オピネルのスリムナイフ)の場合は、リカッソが付いています

理由3:根本に近い部分は、実質的に使えない

オピネル
ステンレス

No.10

オピネル
ステンレス

No.12
オピネルの扱い方と洗い方のページでも言及しましたが、オピネルを使う上で気を付けないといけないのは、ハンドルの小口部分を濡らさないということです

ブレードサイズに余裕がなく、刃渡り全体をフルに使って切ると、ハンドルの小口が汚れがちです
フルーツや野菜、肉類など、水気の多い食材を切る場合は、それだけで小口が濡れてしまい、ハンドルが膨張してブレードの開閉が難しくなる場合があります

また、ロックリングと柄の隙間に食材の水分が入り込んだり、細かな切りくずが押し込まれてしまうと、ロックリングの動きが渋くなる原因になりかねません。そうなると非常にやっかいです

このため、オピネルを使う場合は、刃渡り全体をフルに使って切ることを推奨できません
つまり、ブレードの根元に近い部分は、実質的に使えないのです
(根元の際まで刃がついているというのにです)

ハンドルの小口やブレードの根元など、ロックリング周辺が汚れたとしても、後で分解洗浄を行い、注油と組み立てをすることができれば良いのですが、構造上フォールディングナイフは、分解できないように作られています

どうしても分解・洗浄をしたい場合は、スライド収納型のナイフを買うしかありません

このように、オピネルを使う場合は、できるだけブレードの根本付近とハンドルの小口周辺を汚さない(濡らさない)ことが重要になります

ワンサイズ大きめのオピネルを使うことで、食材を楽に(あまり気を遣わずに)切ることができ、ハンドルの固着も防ぐことができます

これが3番目の理由で、最も重要なポイントとなります

理由4:アゴのないナイフは、柄尻を持ち上げて切るしかない

オピネル
カーボンスチール

No.8

オピネル
スリムナイフ

一般的な包丁と異なり、アゴのないナイフは、柄尻を上げて切るしかありません

ある程度の刃渡りがある場合は、ナイフを(まな板に対して)斜めの角度を付けて使うことで、握った手がまな板がぶつかることなく、スムーズに切り分けることができます

ところが、ナイフ自体が小さい場合は、角度を付けても、まな板と手の距離が近くなるため、使っていて非常に窮屈な感じになります
これを避けるために、ナイフの角度を上げて使うと、今度は最適な角度で切ることができず、実に切りにくいです


結局のところ、妥協策ということで、ハンドルをつまむようにして持つはめになります

ハンドルを両側面からつまむようにホールドするのは、側面の平らなミニナイフで行う場合には問題ないですが、オピネルはハンドルが円柱形状ですので、指の納まり具合がよろしくありません

このように、円柱形状のオピネルナイフは、本来ハンドルを手のひら全体で握るようにデザインされており、小型ナイフのように、指でつまんで握るための形状にはなっていません

そのため、No.8以下のサイズのオピネルは、まな板の上で使うにはあまり相性が良くないのです

これが、オピネルは少し大きめサイズの方が良い、4番目の(最後の)理由です

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用途別、オピネルのサイズ選び - まとめ

それでは改めて、ここまでの要点をまとめてみましょう

上記4つの理由から、オピネルで食材を切る(キャンプで使う)場合は、No.10やNo.12などの、少し大きめのサイズが適しています

オピネルを料理に使いたいという場合は、やや大きめのサイズを選んだ方が、実質的に使いやすく、無難なのです

ノーマルタイプのオピネルは、No.12が最大サイズですので、それ以上の大きさを求める場合は、フィレナイフ(スリムナイフ)のNo.15を選択するしかありません

・ ソロキャンプが多いのであれば、「No.10」

・ 家族キャンプや仲間とのキャンプで数名以上の料理を作る場合は、「No.12」

・ 4人分以上の調理の場合は思い切ってスリムナイフの、「No.15」

 …を、おすすめします

ソロキャンプといっても、切るのはハムかソーセージ程度であれば、「No.9」あたりでも充分でしょう)

ちなみに個人的には、炭素鋼ブレードのオピネルNo.10と、フィレナイフ(スリムナイフ)のNo.15を使用しています(両方ともカスタム済)

フィレナイフのNo.15は、サイズが大きいだけに見栄えがします。バーベキューの金網の上でスペアリブを切り分けるのも余裕で可能です

とはいえ、刃渡りの長いブレードを収納するために、ハンドルもその分長めになっています
そのため、刃を開いた場合の取り回しに関しては、シースナイフ(鞘付きの一体型ナイフ)に一日の長があります。このあたりはフォールディングナイフの宿命ですので、致し方ありません

このページの解説では、キャンプなどで食材を切ることを、オピネルの主な用途として想定しています

美術大学に通う学生さんが、デッサンに使う木炭や鉛筆を削るため、小型のオピネルを筆箱に忍ばせておく場合は、この限りではありません
また、封筒の開封などのデスクワーク、指先を繊細に動かす木工加工での使用なども同様です


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