関孫六のおすすめ包丁 ベストの一本はどれか?(ページ6)
関孫六のおすすめ包丁 - 目次
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「わかたけ」「ほのか」- 高炭素ですらない
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「茜」- 口金がイミテーション
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「匠創」- オールステンゆえのデメリット
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1次選考通過分
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「安土」「桃山」- 切れ味は良いが…
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2次選考通過分
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鋼材グレード順に並べてみよう
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「萌黄」- 樹脂ハンドルの功罪
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「くじゃく」「木蓮」- コスパが中途半端
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関孫六のおすすめ(最終選考)
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「いまよう」- 単層ブレードのベストバランス
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「べにふじ」「青藤」- 中堅グレード王道ど真ん中
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評価を終えて - あとがき
「くじゃく」と「木蓮」、コスパで考えると中途半端か?
「くじゃく」と「木蓮」
名称 |
口金 |
ハンドル |
構造 |
鋼材グレード |
ブレード |
公式価格 |
くじゃく |
一体 |
強化木 |
本通し |
切刃鋼材は 同一グレード |
単層 |
9350 |
木蓮 |
3枚合 |
くじゃく
木蓮
10000CL
「くじゃく」と「木蓮」は、相違点の少ない包丁です
違うポイントは、刃体が単層ブレードか、3枚合わせか …のみです
一体口金、本通し構造、木質感のある茶系の積層強化木など、
他の要素は全く同一で、標準小売価格すら同じなのです
だとすると、3枚合わせの「木蓮」の方が良コスパとなり、おすすめです
「単層ブレードの方が側面材に脱炭しないし、この程度の硬度なら(荒砥があれば)研ぎ抜きも難しくない」と言う人もいるかもしれませんが、そんな事を口に出すのは「包丁マニアの変態さん」だけですので、ここでは3枚合わせの「木蓮」を推したいと思います
ただ、ここまで高価格帯に近くなると、もはやミドルクラスの包丁とは言いにくく、実際のところ
関孫六プレミアシリーズの低価格包丁との価格差がさほどありません
具体的に言うと、
「関孫六 10000CL」のコスパが良すぎるために、「くじゃく」と「木蓮」が霞んで見えるのも事実なのです
なにしろ10000CLときたら、「旬」にも採用されている
最上級グレードの鋼材を使用しており、これは
関孫六ダマスカスをも上回るのです(しかも
値段がダマスカスより安い!)
「くじゃく」と「木蓮」は、高級包丁のステイタスである
「一体口金」を採用しているため、溶接・切削・研磨の加工コストがかかり、製品価格が押し挙げられてしまっているのです
※ 補足
このページでは、「(プレミアシリーズを除く)関孫六の洋包丁のおすすめはどれか?」という視点で解説していますので、10000CLを比較に持ち出すのはどうかと思いますが、たとえ「番外」だとしても引き合いに出さなくてはならないほど10000CLのコスパが優れているのだとご理解下さい
「くじゃく」と「木蓮」は、関孫六ノーマルシリーズの中では最も長切れする包丁としておすすめできますが、「べにふじ」や「青藤」との鋼材の実質的なグレード差はさほど大きなものではなく、一体口金にした分だけコスパが悪くなっているため、残念ながらおすすめの筆頭に挙げることはできません
二次選考を通過した6本の中の「おすすめ度」で言うと、4番手と5番手になってしまいます
【 評価・「くじゃく」と「木蓮」 】
関孫六ノーマルシリーズの中では、最もハイグレードで刃持ちも良い
一体口金で抜かりもないが、その分コスパが悪くなっている
ここまで出すなら、思い切ってプレミアシリーズの10000CLにするのも一つの選択肢
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関孫六のおすすめは、青藤、べにふじ、いまようの3本
「いまよう」、「べにふじ」、「青藤」
名称 |
口金 |
ハンドル |
構造 |
鋼材グレード |
ブレード |
公式価格 |
いまよう |
合わせ |
強化木 |
背通し |
- |
単層 |
4840 |
べにふじ |
本通し |
いまようより上位 同一グレード |
6050 |
青藤 |
背通し |
3枚合 |
7150 |
ここまで長かったですが、一本一本外していった結果として、最後に「いまよう」、「べにふじ」、「青藤」が残りました
この3本は、どれも最終的な「関孫六のおすすめ包丁」として挙げてよいと思います
ただ、3本のうちどれを選ぶかで迷う方もおられるでしょう
次のページでは、この3本の細かな違いを解説し、使い方に応じておすすめの一本を挙げてみましょう
【 評価・いまよう、べにふじ、青藤 】
関孫六(プレミアシリーズを除く洋包丁)の中では、ベストバランスに近い3本
良い意味で、中硬度硬度の鋼材のメリットを享受できる
どれを選んでも間違いはないが、「いまよう」と「べにふじ・青藤」では、鋼材グレードに差があるため、ユーザー側のライフスタイルに合わせた選択が望ましい
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