青棒、白棒、赤棒でバフがけを行い、包丁を徐々に鏡面に持っていく
KOYO
サイザー46
赤棒をバフに付けて、包丁を磨きます
画像に映ってはいませんが、使用工具は
プロクソンのミニリューターと
砲弾型のコットンバフです。
(フェルトバフでも良いと思います)
※ プロクソンのミニルーターについては、こちらの
ミニルーター - PROXXON(プロクソン) のページで解説しています
今回使用したKOYOの
サイザー46という研磨剤は、厳密には
赤棒ではないのですが、そこそこ粒子が大きく、粗磨き用として販売されています
(左の画像の商品です、実売価格が表示されない場合は広告ブロッカーをOFFにしてみてください)
研磨粒子が通常の赤棒とは異なり、アルミナですので切削力が高く、切れが良いです(画像でも、盛大に削れ目が付いていることが判ります)
前述の、2000番の砥石でついた凹みも、この時点で修正することができました
ヤナセ 白棒
白棒で番手を上げて、さらにバフがけします
細かいことを言うと、前述の
サイザー46と白棒は、研磨粒子のサイズに大きな違いはありません
ですので、この場合「
番手を上げる」というのは正確な表現ではないのですが、
白棒の方が研磨粒子の硬度が(相対的に)低いため、当たりが柔らかく、ワークへの食いつきが浅めに入ります
おかげで、サイザー46の研磨痕が、かなり目立たなくなり、少し鏡面に近づいてきました
前のページでも言及しましたが、番手や粒子サイズだけで一律に比較せず、研磨力も考慮して作業すると、失敗を防ぎ、効率の良い作業につながります
ヤナセ 青棒
フェルト
バフセット
青棒でさらにバフがけします
青棒は、そこそこ研磨粒子サイズが細かいですので、
上手に磨けばこれだけでかなり鏡面に近けることができます
今ひとつ鏡面になっていないのは、単に
バフがけが下手なのが主原因ですが、使用したバフにも改善余地がありそうです
より柔らかめのバフを使うか、外径の大きなバフを使うことで、接触面積を大きくすれば、さらにきれいに仕上がると思います
今回使用した砲弾型のバフは、
接触面が「線」に近いため、振動が出やすく、また研磨時の面圧が強めにかかっています、そのため結果として、研磨粒子を深く食い込ませすぎているようです
面積は小さくてもよいので、「面」で磨けるようなバフであれば、もう少しきれいに仕上がったと思います
とはいえ、ここまで目を細く均一に仕上げていれば、後は手慣れた「手磨き」で、容易に鏡面の包丁に持っていくことができます
ブレードの厚み抜きも含めて、ここまで長い道のりでしたが、ようやくゴールが見えてきました
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包丁のカスタム2 - 口金の鏡面仕上げ
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オピネルナイフの鏡面仕上げ
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藤次郎 DPコバルト合金鋼割込 ペティナイフを使ってみた
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藤次郎のDPコバルト合金鋼は、本当にV金10号なのか?
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