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味噌の訪問販売業者と製造元を、新聞が取材


西日本新聞の「あなたの匿名取材班」に対し、味彩・神田屋の訪問販売の実情を説明し、調査を依頼してみた
結論から言うと、下記リンクにある通り、体裁の整った記事となった

「みそ4キロ1万円」適正? 業者は「味に自信」 訪問販売トラブル絶えず 法整備求める声も (2018年04月25日)

公共性のある新聞媒体であることもあり、この記事には販売者である「神田屋」、そして製造者である「若宮みそ(赤塚商店)」の名前は出されておらず、適切に配慮された記事となっている

さすが本職というべきであろうか、緻密な取材により、さまざまな新事実が明らかになった
ここではそれらをまとめながら、興味深い点を列挙、解説してみよう

補足:西日本新聞の記事に当サイトの掲載画像とほぼ同じもの(※1)がありますが、これは、当方が西日本新聞側に使用許諾の上、渡したものですので、どちらかがコピーや盗用をしたものではありません(念の為)
※1:西日本新聞側の画像では、屋号等が判別できないよう画像処理をされています

味噌の卸値は2,180円/4kg、販売量は500kg/1月


記事によると、若宮みそは神田屋に2,180円/4kgで商品を卸していたという
2,180円/4kgということは、1kgあたりの金額は、545円である


若宮みその特上米みそは、1kg640円で販売されているので、おおよそ同様の金額ではないかと予想していたが、当たらずとも遠からずという感じである

ここからは推測になるが、商品の品質、使用材料、製造工程からすると、神田屋が販売している味噌は、若宮みその「特上米みそ・1kg640円」とほぼ同じなのではないかと思われる(当該業者は、「特別の製法」としきりに語っているが、神田屋に味噌を卸すような業者の発言である、どれだけ信用してよいものか判らない)

また、記事には「取引量は500kg/1月」とあった。年間換算では6トンもの量になる

卸値のほうが1kgあたり95円安くなっているが、これだけの大量取引があるのだから、大量継続販売による値引きとしては、相当であろう


それにしても年間6トンとは、売りも売ったりである
年間売上金額にすると、おおよそ1500万円。対する仕入れ値は327万円となるので、粗利は1173万円となる
商品値下げ前の12800円/4kgで計算すると、年間売上1920万円、年間粗利は1593万円だ

記事によると、神田屋代表である保田氏は、「週6日、朝から晩まで売り歩き、従業員2人の人件費やガソリン代、仕入れ代などを引くと残るのは月30万円ほどという」と語ったようだが、その割にはずいぶん立派なマンションにお住まいのようである


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