ブライトホルン(4164m、雪と氷の白い世界)


「ブライトホルン」の目次


ブライトホルン・Breithornに登るきっかけ

オートルートの旅も無事終わり、約200kmの距離を、山越え谷越えして歩いてきたわたしは、ツェルマットのキャンプ場で、のんびりと身体を休めていました

なにしろここ18日間で、のべ1万2000mほどの標高差を登り降りしてきたのです
帰国予定まではまだ日がありますし、ツェルマット周辺のトレッキングコースを散策して過ごすのも、楽しいだろうなと思っていました

ですが、ひとつ気になる山がありました。その名もブライトホルン、標高4164mです
ツェルマットの村へと歩を進めている途中に、目に飛び込んできた山です

ブライトホルンとマッターホルン
著名なマッターホルンも反対側にそびえていますが、あちらは「山登り」というよりは、「崖登り」といった感じの急峻な山ですので、わたしの技量で登れる山ではありませんでした

ブライトホルンの難易度はシセローニのガイド本に記載があり、わたしにも登れそうな山だということは把握していました
ですが、オートルートの踏破に力を注いで、そちらにばかり集中していたわたしは、ブライトホルンのことを、 「時間があったら、登れたらいいな」ぐらいにしか考えていませんでした

とはいえオートルートの旅は、ここツェルマットで既に終りを迎えています
使い込んだ登山ウエアの洗濯もすべて終えてしまい、寝袋の虫干しも済み、テント内の整理整頓までやってしまったわたしには、CO-OPで買ったムーベンピックのアイスを、時間をかけて食べることくらいしか、やることがありません

時間的には、ブライトホルンに登る余裕が、十二分にあるのです

装備の中にはアイゼンがありませんが、ここは山岳リゾートの村「ツェルマット」です
アイゼンがレンタルできる登山用品店など、掃いて捨てるほどありました
スイマセン言い過ぎました。そこまではありませんが、必要にして充分な店舗数があります

ブライトホルン(北面)

気になるのは、低酸素環境への身体の順応状態ですが、18日前にフランスのシャモニーを出て以来、低い場所でも1500m以上、山に入ると標高2000~3000mの登り降りを繰り返していましたので、ある程度は高所に身体が馴染んでいるはずです。4000m峰に登れるだけの身体に仕上がっているだろうと考えました
直近一週間の最高到達地点の標高を調べてみると、ツァテ峠2868m、ソルボア峠2847m、ナバ2400m、ベラトラ山3025m、シュワルツホルン3201m、ガレンバーグの北2690m、スネガ2288mと、なっていました。
国内の山では、槍や穂高などで3000mを越えると、身体がふわふわする感じが出ることがあるのですが、同程度の高度のベラトラ山と、シュワルツホルンに登った際にも、ふわふわ感を感じることはありませんでしたので、そこそこ高度順化ができているようでした

さらに天気予報をチェックしたところ、ここ数日安定した好天が続きそうとのこと
天候良し、装備良し、高所順化良し、時間良し・・・とくれば、これはもう登らない理由がありません

こうしてわたしは、ブライトホルンに登ることにしたのです
4000m峰に挑むのは、初めてのことでありました

ツェルマットのキャンプ場
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