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1.2Vまで充電できるくらいでは、実質役に立たない


充電について調べたり、実使用を繰り返すうちに、重要なことが判ってきました。

1.2V程度まで充電できるくらいでは、実質あまり役に立たない ・・・ということです。

充電した電池を、実際に様々な用途に使用してみた経験からすると・・・
ラジオや乾電池式シェーバーなどは、ある程度消耗した電池でも、使えないことはありませんでした。
パワー感は落ちるものの、1.2V程度にまで電圧が低くなった電池でも、ある程度は実用になります。

しかし一方、携帯電話やipodの充電用途、LEDライトなどでは、電池の電圧が1.2V以下になってしまうと、使用するには少々苦しい状態で、実質使用に適さない場合もありました。


このように、充電池がきちんと使える「おいしい」領域は、満充電から1.2Vに落ちる迄ぐらいです。
(細かいことをいうと、1.25Vくらいまで)
「充電できる」といっても、1.2V程度がやっとというのであれば、用途によっては実質使えないよう場合もあります。 そのため、満充電かどうかが、重要な要素になってきます

■ 満充電が必要なわけ

満充電が重要な理由について、もう少し解説してみましょう。

理由は二つあります。
1.最近の電子機器は、電圧がある程度低下すると、使えなくなるものが多い
2.充電池は、アルカリ電池に比べて、もともと電圧が低い


充電池をアルカリ電池の代わりに使用する場合、満充電の状態が重要なのは、この二つの理由によるものです

まず、「1」についてですが、昔ながらの「電球タイプの懐中電灯」と、最近流行の「LEDライト」を比較して考えてみると、判りやすいと思います。
電球式のライトの場合、電池の消耗に従って電圧が下がってきても、その分光量が落ちるだけで、(暗くはなりますが)それなりに使えたりもします。

一方LEDライトの場合、LEDが発光するために必要な、最低限の電圧値というものがあって、それを下回った状態になると、電池はまだ余力を残していても、発光しなくなります

一般的なLED(発光ダイオード)は、発光するのに3.6V以上の電圧が必要なタイプが多く、多くの製品は、三本の乾電池を直列に繋いで、必要な電圧を発生させています。
アルカリ乾電池ならば、1.5V x 3本直列で、4.5Vとなり、この初期電圧が3.6Vに低下するまでの間、発光を続けられます。

しかし、理由の「2」のところに書いたように、エネループや充電式エボルタなどの電圧は、アルカリ乾電池に比較して低いものとなっており、表記上は1.2Vとなっています。
これでは3本直列にしても3.6Vにしかならず、発光可能なぎりぎりの電圧にしかなりません。
とはいっても、実際は1.4V強まで充電可能ですので、1.4V x 3本直列にすると、4.2Vとなり、充分な照度を保つことができます。 しかし、1.2V程度までしか充電できなかったとすると、前述した発光可能なぎりぎりの電圧にしかならず、短時間使用しただけで、発光しなくなってしまうというわけです。

LEDライトだけでなく、携帯充電器など、最近の電子機器のほとんどは、このように一定の電圧を下回ると、電池にはまだ余力があっても充分に作動しなくなります。
完全放電するまで作動が可能なのは、「電球」や「モーター」など、アナログ的な製品に限られてきます。

「満充電が重要」というのは、このような理由によるものです。

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