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単3電池4本を充電するのに、22日間必要?


「満充電が重要」であることは、前ページに述べたとおりですが、
実際に市販されている製品が、実用的な時間内に満充電可能かどうかは、気になるところです。

実際のところ、満充電可能と謳っている製品はそれほど多くなく、そのような表記があったとしても、現実的な時間内に納まらない製品が多いようです。
また、怪しげな製品ほど、お茶を濁した表現になっています。

ちなみに、「これはひどいな」と思った表記には
「単3型1本なら4.2時間で満充電になります」
(単3電池の許容量を500mAとすると、500mA÷120mA=4.2h)

  ・・・というものがありました。

まず、単3形充電池の容量が500mAというのが、現実的でありません。
エネループ単3形の容量は2000mhAです。 (ちなみに、エネループ以前の充電池は、自然放電の少なさよりも容量の大きさを重視するタイプだったので、2700~2800mh程度の容量がありました。)

エネループを使用したとしても、計算上は1本あたり17時間弱、2本だと33時間強で満充電となるはずですが、それには満充電域まで電流を押し込めるだけの充分な電圧を確保できるという前提が必要です。

実使用してみた経験からしても、別ページで解説したように、何日かけても満充電にはならないのではないかと思います。

それにしても、2本で33時間強かかってしまうという時点で、すでに現実的ではありませんね。
1日あたり6時間照射したとして、5日半かかってしまいます。
4本なら11日間となりますが、天候を考慮して曇天や雨天が半分あると仮定すると、その日は充電できませんので、現実的には倍の22日間かかってしまうわけです。

単3電池4本を充電するのに、計算しただけでも22日間必要 もう、何をかいわんや・・・という感じです。
他にも、「電池は適度に充電すれば、満充電しなくても使用できます」という表記の製品もありましたが
正確には・・・、「満充電にしなくても使用できる製品もあるけれども、そうでない製品もありますよ」といったところでしょうか?

実際のところ、ソーラーパネルの面積が携帯電話サイズ程度の製品には、過度の期待はしない方がよいと思います。
確かに「充電できる」という文言に偽りはないですが、そうそう満充電にはならないでしょうし、なったとしても、やたらと時間がかかってしまって実用には適さない場合がほとんどだと思います。

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