雨どい修理の資材と費用

最終更新日: 作者:月寅次郎

雨どい修理の資材と費用

まずは、修理に必用な資材を選定・購入します
サイズや形状を間違って購入してしまうと、あとあと面倒ですので、時間をかけてよく検討しましょう
※ このページには商品価格の記載がありますが、あくまでもわたしが購入した時の価格です

軒とい(雨樋)の材質、サイズと費用

雨樋(丸とい)

軒どい
105x1800
現状の軒といは、材質が硬質塩化ビニール、形状が「丸どい」で、サイズは105と呼ばれているものだと分かりました(昭和に建築された家屋では一般的なものだと思います)

長さは、最長サイズの3.6mを使用
約14m分必要ですので、4本購入すれば、長さ的には充分です(3.6m x 4本 = 14.4m)

この商品は、近場のホームセンターで購入、調達しました
画像に写っている軍配のマークはトヨ雨樋の商標です。トヨ雨樋以外にも、パナソニックやタキロンなども雨樋の有名メーカーの一つです(安心して使えます)

費用:1,480円 x 4本 = 5,920円
商品名:トヨ 軒とい 新茶 3.6m 105ミリ

軒とい(雨樋)の固定金具(ステー)のサイズと費用

下の画像の2本の雨樋取付金具(ステー)は、1寸出し(3センチ)と、5分出し(1.5センチ)のもので、父親が間違って購入してきたものです
(父親は、この金具を使って雨樋を修理しようとしたのですが、「うまく付かん!できん!」と言って、修理を投げ出し、わたしがその後を引き継ぐことになりました)

出し寸が適正でないと、雨水を正しく受け止められなかったり、瓦から落ちた水が、軒といを飛び越えてしまい、雨樋の役目を果たせないことがあります

軒とい固定金具

雨どい
金具(打ち込み)


雨どい
金具(正面打)


雨どい用
接着剤
既存の金具は、先端が釘状に尖っていて、軒の木材にそのまま叩き込む、「打ち込み」と呼ばれるタイプのものが使われていました
(左の画像のステーです、商品画像と実売価格が表示されない場合は、広告ブロッカーをOFFにしてみてください)
同じタイプの金具を使用しても良かったのですが、今回は「正面打」タイプのステーを使用することにしました(左下の画像の商品です)

「正面打ち金具」の方が、取付は手がかかりますが、支持部分の断面積が大きいため、強度と耐久性の両面で優れていると考え、こちらを選びました

「正面打」には、サイズが何種類かあり、今回は「2寸出し」と呼ばれる物を使用しています
支持面の軒板から、6センチ(2寸)外に張り出すことになります

軒板と瓦の張り出し具合によって、1寸出し(3センチ)が適正であったり、1.5寸出し(4.5センチ)が良かったりと、家屋によって最適な「出し寸」は異なります。しっかり寸法を計って、最適なサイズの金具を選ぶ必用があります

「打ち込みタイプ」の金具は、どれだけ叩き込むかによって「出し寸」を自在に調整することができますが、すべての金具を同じ角度できれいに揃えて打ち込む技術が要求されます
角度が揃わないと、軒といの高さが揃わず、勾配がきちんと取れません。そういう意味では、どちらかというと「職人向け」の金具かもしれません

ちなみに金具の材質ですが、費用面で低廉な「鉄製・亜鉛メッキ品」を使いました
ステンレスの金具を使用すれば、錆が出ませんので耐久性が段違いですが、価格も約3倍に跳ね上がります
今回は、家屋本体が築40年ほど経過した老朽住宅ということもあり、あと数十年持てば充分だろうと考え、安い亜鉛メッキ品を選定しています

必要本数は、20本と見積もりました(1400cm / 70cm = 20本)
※ 通常、金具の間隔は60センチ程です。今回は自己責任にて、間隔を70センチにして少々長めに設定しています

これは、我が家の環境が、雨樋に負担のかかりにくい条件下であることを考慮したものです
「屋根の上に落ち葉がかかる」、「積雪量がそれなりにある」、「風向きによっては火山灰が落ちてくる」、「台風がよく来る」など、悪コンディションの地方は、それなりの間隔にするなどして、強度が高くなるように配慮して下さい(ちなみに本当の豪雪地帯では、家屋に雨樋自体がありません。おそらく落雪時の衝撃に耐えられないのだと思われます)

費用:108円 x 20本 = 2,160円
商品名:雨どい金具 正面打 2寸出(鉄製、亜鉛メッキ)

接続用継手と「止まり」、雨どい用接着剤

雨どい用接着剤・継手・止り

軒継手
(軒とい接続用)


止り
(終端処理部材)
その他必用資材をリストアップして、購入しました
  • パッチン軒継手:3個 161円 x 3 = 483円(軒とい用の継手)
  • 止り:2個 138円 x 2個 = 276円 (軒といの終端処理部材) 
  • 雨樋用接着剤:1個 258円
  • スーパーポリ水糸:1個 64円(勾配の基準を出すために使用)
  • トラス頭タッピングネジ(ステン60本入,M3.5x20mm):453円(1本あたり約7.6円)

画像上方に三つ並んでいる、曲がった板状の部品が、「継手」です
切ったかまぼこのような形状のパーツが、「止り」です
接着剤は、セメダインの雨どい用「塩ビ雨どい用接着剤」を購入しました

「継手」や「止まり」の実売価格は左の画像でご確認下さい。(実売価格が表示されない場合は広告ブロッカーをOFFにしてみてください)
水糸・タッピングビス

水糸


雨どいビス
画像の黄色い糸は「水糸」です。大工や土木作業などに使用されます
タッピングビスというのは、ざっくり言うと「木ネジ」のことです

木ネジのサイズ・種類選択について

 ● 木ネジの太さ
金具の穴の内径が、実測4.0㎜でしたので、最適なネジの太さは、3.7mmや3.8mmあたりだと思います
ただ、一般的なホームセンターではM3.5とM4.0 は置いてあっても、その中間のサイズは取り扱いがないことが多いです(どちらかというと、特殊なサイズだと思います) そのため、今回は、入手しやすい、太さM3.5サイズの木ネジを使用しています

 ● 木ネジの長さ
長さについては20mmものもを使用しました。これは、軒板の厚みが薄かったため、これ以上の長さのものを使用すると、板を突き抜ける可能性があったためです
板の厚みに余裕があれば、もう少し長いサイズのものを使用したほうが、強度的に安心できると思います

 ● 木ネジの頭部タイプ
ステーのネジ穴は、「ざぐり加工」がされていない形状でしたので、木ネジは、ネジの頭部が「皿型」のものではなく、「鍋型・トラス型」のものを使用しています

資材費用の合計は、総額いくらになったか?

結局費用はいくらかかったのか、気になるところですのでここらで計算しておきます

資材名称単価個数価格
軒とい 3.6m1,480円4本5,920円
雨樋金具 正面打108円20個2,160円
軒継手161円3個483円
止り138円2個276円
雨樋用接着剤258円1個258円
水糸64円1個64円
タッピングネジ453円60本入453円
配送料540円1回540円
合計- - - -- - - -10,154円
※ 配送料は、ホームセンターで購入した軒といを、自宅まで配送してもらった際の費用です

このように、雨樋修理にかかった資材の費用合計は、約1万円となりました

工具については、手持ちの工具ですべて間に合いましたので、今回新たに購入したものはありません
● 使用した道具等はこちらのページ 雨樋の修理10(使用した工具・役に立った道具) をご覧下さい

すべて自分の肉体労働ですので、作業にかかる費用は発生していません
そのため、資材費がそのまま、修理費の総額となりました
(このくらいで納まってくれて、よかった、ヨカッタ!)

それでは、ここからようやく、実際の修理作業に入ります

● 次のページ >> 雨樋の修理1(勾配付けと金具の取付)