雨樋の修理1(勾配付けと金具の取付)

最終更新日: 作者:月寅次郎

雨樋の修理1(勾配付けと金具の取付)

タキロン
軒とい

まずは、雨樋用金具(軒といステー)の装着です

現状の取り付け状態を見てみると、水平基調に設置しているようで、特に勾配を取った様子は見られません
水平設置ですと、排水抜けが今ひとつなだけでなく、どうしても中央部分に水が溜まりやすいものです。
今回の雨樋の痛み具合も、中央部分が特にひどい状態ですが、水平設置が遠因となっていたのかもしれません

この軒先には、両端の2箇所に集水器と縦といが設置されています
ですので、雨水がスムーズに流れるように、中央部分の金具を高い位置に設置し、両端が低くなるように設置して、勾配を付けたいと思います

軒といの傾斜については、排水の良さよりも家の美観を優先し、水平基調で軒といを設置するケースも多いです

最高部と最低部を決めて、基準勾配を出す

雨どい修理
まずは中央部分の金具を、高めの位置に設置します

雨どい修理(勾配出し)
軒といステー
正面打

次に、集水器付近の金具(軒といステー)を、低い位置に設置します

軒板の幅が広くないため、中央部は設置可能な最上部に、端のところは最下部にネジ止めしています
結果として出せた高低差は3センチ程度なのですが、これだけあれば充分です

傾斜が必要な実質的な長さは、約6メートル程度です。600:3で200分の1の勾配を作ることができ、雨どいに必要な勾配を出すことができました

水糸を張って、金具の取り付け位置を出す

雨どい修理(水糸を張る)

水糸
最高部と最低部の基準ができたところで、次に、それらの間の金具の設置位置を決めていきます

水糸に、油性マジック(マッキーノック)で70cm間隔の印を付け、先に設置した金具に張り渡します
水糸の位置とマジックの印で、残りの金具の設置位置が出ますので、それに従って金具を付けていきます
(金具の間隔は60cmが一般的だそうですが、少し甘くして、70cm間隔にしています)

マジックの印は、視認しやすいようよう、濃い目に付けておいたほうが良いです
下から見上げた時に判別できないと、脚立を最適な位置に置くことができず、作業性が悪くなります

※ 「水糸」というのは左上画像の商品です(実売価格が表示されない場合は広告ブロッカーをOFFにしてみてください)

水糸の基準に沿って、残りの金具を取り付ける

雨どい修理(固定金具取付)

雨樋ビス
100本入

とにかく延々と木ねじ(タッピングビス)を締め、金具を取り付けていきます
金具は全部で20本、木ネジにすると60本分です

プロの方は電動工具でサクッとやるのでしょうが、持っていなかったためラチェットドライバーで一本一本絞め込みました(そのため、時間がかかりました)

実際のところ、この工程は数時間づつ、3日間に分けて作業を行っています

ある程度の本数をこなすと、ねじ込み作業で上腕部がパンパンになりますし、集中力も次第に落ちてきます
適当なところで作業を切り上げて、また翌日にフレッシュな状態で作業することで、高所作業での安全面に配慮しました
(画像は、新しい金具の設置が完了し、古い雨樋を撤去した状態です)

使用したラチェットドライバーや便利グッズ等は、こちらのページで紹介しています

作業後の感想

軒といステー
打ち込み

後から考えると、古い軒といを先に撤去し、軒先をフリーにしてから金具を取り付けた方が、作業的に楽だったのですが、ここでは古い軒樋を外さずに金具を装着しています
この時点では、軒といを全交換するかどうかを迷っていたため、どちらでも対応可能なように、先に金具を全装着していたという訳です

古い軒といが位置的に邪魔で、金具が装着しづらい箇所がありました
素人作業ですので、どうしてもこのような試行錯誤や効率の悪い作業があったりしますが、これも一つの勉強と思っています

なにはともあれ、金具をすべて取り付け終えた時点で、「勾配付け」もほぼ完成したようなものですし、作業全体が無事完成しそうな感触が得られ、ホッとしました

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