チキンラーメン 最強アレンジレシピ
「チキンラーメン」をおいしく食べるには?
『チキンラーメン』をおいしく食べるために、わたしこと月寅次郎がいつもやっているアレンジレシピを紹介します
「
自作のラーメンアレンジ」については、これまで
マルタイラーメンと、
うまかっちゃんのレシピを作りましたが、こちらのチキンラーメンアレンジも、かなりの自信作です
チキンラーメンの良さをそのままに、脇役だけを適度に配置し、味の底上げと食後の満足感を図っています
これに慣れてしまうと、何も入れない素のチキンラーメンが、非常につまらなく感じるようになりますので注意して下さい(そのくらい、まっとうな「食事」に仕上がっています)
「きのこストック」を作る工程がありますので、決して「簡単・お手軽」なレシピではありません
ただ、普段から料理をする人であれば問題なく作れると思います
決して難易度の高いレシピではありません
チキンラーメン 最強アレンジレシピ |
材料 |
分量 |
備考 |
チキンラーメン |
1袋 |
日清さん、ありがとう |
玉子 |
1個 |
黄身は上、白身は下(後述) |
きのこストック |
15g |
旨味が乗り、味に深みが出ます |
天かす |
大さじ1弱(2g) |
お好みフーズの「天華」がベスト |
七味 |
適量 |
お好みで加減してね |
分量についての注意事項
「きのこストック」は、調子に乗って入れすぎると、味が濃くなってチキンラーメンらしさが失われます(きのこ醤油ラーメンになってしまう) 規定量以下にとどめて下さい(多めに入れたい場合は、きのこストックの味付けを薄めに調整するしかありません)
「天かす」についても同様で、入れすぎるとよろしくありません
ページ冒頭の画像の量が、おおよその最適量です。計るのが面倒な場合は画像の分量を参考にして下さい
最初に作る時は、少なめに加えてみましょう。多めに入れると修整が効きません。足らない場合は後足しすれば良いだけです
作り方についての基本的な注意事項
冒頭の画像は、イメージをつかみやすくするために、具材をすべて麺の上に乗せて撮影しています
実際に作る場合は、玉子以外は「すべで後乗せ」でもかまいません
特に「天かす」は、「先入れ」すると、ふやけておいしくありません
「七味」についても、「後入れ」の方が香りが立つというものです
「きのこストック」は、どちらでも良いですが、わたしは麺の上に先乗せして作っています。お湯は直接かけずに、麺の周囲から注ぐようにしています。きのこストックの上からドバドバお湯をかけてしまうと、湯温が低くなってしまうからです
よりおいしく仕上げたい作りたい場合は、ページ後半の「チキンラーメンのおいしい作り方」を参考にして下さい
そのほかの、自作ラーメンアレンジレシピ
●
うまかっちゃん …わりと簡単、確実に旨い
●
マルタイラーメン …これが始まり、ラーメンアレンジ
レシピの解説
玉子
まず、
チキンラーメンとの相性が良い、玉子を入れます
玉子が入ることで、味の尖っている部分がまろやかとなり、食べ物としての味の膨らみが生まれるのですが、逆にネガティブに働く部分もあります
それは、「
ラーメン全体の味が、薄くなってしまう」ということです
インスタントラーメンに具を加える際に陥りやすいのが、この「味が薄まってしまう問題」です
ラーメン付属のスープは、基本的に「具なしラーメン」の状態でおいしく食べられるように、味の濃さや塩分量が調整されています
メンマや、味付き玉子、チャーシューやハムなど、そのままで食べられる塩分量の食材を加える際には問題ありませんが、そうでない食材(生野菜や玉子、きのこ等)を加える場合には、ラーメン全体の味が薄まってしまうことに対して何らかの対策をせねばなりません
でなければ、味が薄いのをガマンして食べるかです
きのこストック
玉子を加えることで薄味になったスープを回復させるには、手っ取り早く塩を加えたり、「創味シャンタン」や「味覇」を加えるという手もありますが、わたしの場合は
自作の「きのこストック」を加えることで、この「スープ薄まる問題」を解決しています

きのこストックには、加熱によって生まれるグアニル酸が多量に含まれており、旨味成分がたっぷりです
薄まった塩分濃度が整うだけでなく、旨味成分をしっかり加えることで、どこにでもあるインスタントラーメンが、おいしくて栄養バランスの整った食事に生まれ変わります
チキンラーメンのみならず、インスタント袋麺は全般的に繊維質に乏しい食物です
特にチキンラーメンは、麺の質感が軽いこともあり、歯ごたえはまさにジャンクフードのそれであり、食後の腹の落ち着き感も褒められたものではありません
ですがこの「きのこストック」を加えることで、旨味に深みが出るだけでなく、歯ごたえや食感も向上し、食後の腹具合も、ぐんと良くなります
きのこストックの作り方については、リンク先をご覧ください
ご飯に直接載せてもおいしいですし、溶かしバターと海苔、「きのこストック」を合わせれば、手軽に本格的和風パスタのできあがりです
低費用で保存もかなり長く効くので、個人的には一押しのストック食材です
天かす
ここで使う「天かす」、「コクを加え、食後の満足感を高める」という役割なのですが、チキンラーメンのアレンジレシピにおいては、非常に重要な要素を担います
なぜなら、チキンラーメンには「油脂分が無い」という致命的な弱点があるからです
現代販売されているインスタント袋麺には、「調味油」なるものが付属している物が多いですが、チキンラーメンにはこれが無いのです
チキンラーメンはインスタント麺の元祖であり、麺自体に味が付いているという伝統を守っています
これは、発売当時の製法を守っていると好意的に受け取ることもできますが、穿った見方をすると、「油脂類が入っていないため、スープにコクが出にくい」とも言えるのです
このメーカー側が縛られている「伝統」という名の制約は、消費者側で解き放ってあげねばなりません
胡麻油、ラード、チーユなど、さまざまな油脂類が候補に挙がるところですが、ここでは「天かす」がベストの選択です
なぜならば、天かすは「揚げもの」だからです。単に油を加えることでは決して得られない、揚げ物特有の「香ばしさ」があるからです
香ばしさだけではなく、天かすに含まれたキャノーラ油がスープにコクを与えてくれます
また、スープを含んだ天かすが、丼内で適度に分散することで、味に(良い意味で)ばらつきが生まれ、味にアクセントが加わります
天かすは、「コクを内包したカプセル」として機能します、麺を口に運ぶ際やスープを飲む時に、天かすがランダムに入り込むことで、「コク爆弾」が口内で弾け、良い意味でコクの濃淡差がスープの味に広がりを与えます
油を直接加えてしまうと、表面に膜状に広がりスープに均等に分散するため、「コク爆弾」は生まれず、味の広がりも平坦なままになってしまいます
なお、天かすについては、必ず「おたふくの天華」を使用して下さい
これ以外は考えられません
そのまま直接バリボリ食べても、おいしく食べられるというのが、「天華」のすごいところです(普通なら油が回って味がギトギトになりがちなところです)
「天華」は、使用している油がキャノーラ油100%で、さらにイカ天まで入っているという、素晴らしい天かすです
さすがはお好みフーズ株式会社です。オタフクソースのグループ会社だけあって、お好み焼きで鍛えられた「天かす」は、ひと味違うというものです
イカ天は、決して大量に入っているわけではありませんが、袋の中を覗くと、「あ、これ、イカだ!」という感じで判ります
今回のチキンラーメンアレンジレシピでは「天かす」を加えるとしていますが、運良くこれに「イカ天」が混ざると、さらに美味しくなります
意図的に「イカ天増量バージョン」のチキンラーメンを楽しみたい場合は、「天華」のなかから「イカ天」のみを選り分けで、どっかり加えて見て下さい
これはこれで、ゴージャスな味わいになると思います
七味
七味を入れることでピリリとした辛味が加わり、平坦で単調になりがちなラーメンの味にアクセントが加わります
(入れる量は、お好みに合わせて調節して下さい)
チキンラーメンのおいしい作り方
丼(どんぶり)で2分
チキンラーメンを丼で作る場合、規定時間は3分となっており、鍋で作る場合は1分となっています
いろいろ試しましたが、チキンラーメンを茹でるにおいて、最も重要なのは、麺を茹ですぎないということです
麺がグズグズにふやけてしまうと、まことにおいしくないのです
麺を噛んだ時に、わずかにスナック感が残っているくらいが最適な塩梅です
この状態は、「丼(どんぶり)で、蓋をして2分」で実現することができます
「2段階・お湯注ぎ」のテクニック
チキンラーメンの、
「2段階・お湯注ぎ」のテクニックとは…
1.少なめのお湯で麺を戻すことで、麺の食感を残し、
2.食べる直前にお湯を加えることで、スープ濃度を最適に仕上げる
…というやり方です
注湯を2段階に分けることで、麺の状態とスープの濃さを最適に仕上げることが可能です
● 「2段階・お湯注ぎ」のやり方
お湯は規定量を無視し、
チキンラーメン上面が、ぎりぎり顔をのぞかせるくらいの高さまで注ぎます
上の画像の湯面の高さを参考にして下さい。わかりやすいように、具を乗せない状態で撮影しています
ここで重要なのは、麺をすべて水没させないことです
わざと湯量を少なめにすることで、麺が部分的に「半硬(はんかた)」に仕上がり、食感の変化が楽しめます
全体的にグズグズにふやけた麺が好みである場合を除いて、幾分スナック感を残した方が、チキンラーメンはおいしいというものです
さらに言うと、麺に味が残りやすいので、食べていておいしいです
ただ、このままでは片手落ちです
お湯の量が少ないため、この状態で食べると味がいささか濃いすぎるのです
そこで、
食べる直前にお湯を加え、スープを自分の好みの濃さに仕上げます
これが、
チキンラーメンをおいしく食べるための、「2段階・お湯注ぎ」のテクニックです

上の画像は、先程の「お湯少なめ」で一旦チキンラーメンを戻し、そのままほぐした状態です
元々の湯量が少ないため、明らかにスープ量が足りていません(その分味が濃くなっています)

改めてお湯を足し、味の濃さとスープ量を適正に戻した状態です
どんぶりの線を見ると、湯量が増えていることが判ります
麺の食感とスープの濃さを、両方ともベストの状態に仕上げるには、この「2段階・お湯注ぎ」は必須のテクニックです
これをせず、お湯も時間も規定量通りに作ると、(食べ始めはまだ良いのですが)後半になると麺がグズグズにふやけてきて、麺に付いていた味が完全にスープに抜けてしまうため、あまりおいしいものではありません
黄身は上に、白身は下に
玉子を入れる際は、黄身と白身を分け、黄身は玉子ポケットに入れ、白身は麺と丼の間に配置しましょう
面倒な場合は分けなくても良いですが、黄身と一緒にしておくと熱が伝わりにくいため、いつまでたっても味の無いドロッとした白身の状態です
あらかじめ白身を分けておくことで、スープに華やかな白身の衣を浮かせる事が可能となります
黄身は、適度に暖まったところで、そのままちゅるっと頂きましょう
かき混ぜて黄身をスープに混ぜ込んでしまうと、スープの味が悪い意味で丸くなり、黄身本来の濃厚な美味しさを堪能することもできません
このレシピを作るにあたって
料理は好きでいろいろと追求する方ですが、これはなかなか良くできたラーメンアレンジだと思います
なぜなら、何年食べても食べ飽きないからです
下手なラーメンアレンジは、ドカーンと来る味の分かりやすさがあるものです
やたらとニンニクを効かせているとか、背脂ドッチャリで油脂濃度だけが異常に高いとかです
ただ、そういった「一発ウケ狙い」のアレンジは、「お笑いの一発芸」みたいなもので、初見は良いですが、2度め3度目になると、食指が動かなくなります
真にバランスの取れた美味しさのあるメニューというものは、5年でも10年でも、飽きずに食べられるものです
また、しばらく食べなかったりすると、記憶の中から「また、あれが食べたいなぁ~」となるものです
このチキンラーメンアレンジレシピでは、そういった「本流・王道」を目指し、試行錯誤を繰り返してレシピ化しました
お子様からお年寄りまで、安心して食べられる味に仕立ててあります
ですので、何かが突出した「ガツンとくる味」ではありません
あまり好きな表現ではありませんが、いわゆる「普通においしい」というやつです
ただ、このアレンジのチキンラーメンを食べ慣れてしまうと、素のチキンラーメンを食べた時に、非常に物足りなく感じてしまうことはあるでしょう
コロナ渦の影響で、自宅での食事が多くなっている方も多いと思いますが、このアレンジメニューを活用して、本当に美味しいインスタントラーメンを味わってみて下さい
このレシピは、うまかっちゃんアレンジレシピや、マルタイラーメンアレンジレシピに比べると、幾分ハードルが高いですが、作るだけの価値はあると思います
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