決して、油を垂らしてから加熱しないでください
加熱してから油を落とすのは、鉄フライパン使いの基本です
油を落とした状態でいくら加熱しても、油の気化に熱を奪われるてしまいます
水を入れた鍋をいくら加熱しても、鍋底が100度以上に上がらないように、一度油を入れてしまうと、鍋肌の温度が油の気化温度以上に上昇することはありません
結果として、充分な熱を鍋表面に与えることができず、(残留油脂による)酸化被膜形成が不十分になるため、食材がこびりつきやすくなります
フライパンではなく、バーベキュー用の鉄板で焼く場合には、トッピング後でも良いと思います
鉄板の場合は平らなので、「テーブルクロス引き」の要領で、鉄板の上にスライドさせて乗せることも可能です
ですがフライパンは凹面ですので、スライド・後乗せするのはかなり無理があるのです
トマトソースを塗布してトッピングした状態の生地を、手で持ち上げてみるとよく判ると思います
はっきり言うと、二本の手では持ち上げられないのです
ピザ生地の縁を持とうとしても、生地が自重に耐えられないので、持つことができません
ここでは「モッツアレラチーズ」を使っていますが、「ピザ用にシュレッドした溶けるチーズ」の方が一般的で入手もしやすいと思います
ですが、可能であればなるだけ「モッツアレラチーズ」を使ってください
なぜかというと、おいしさが断然違うのです
モッツアレラチーズは、値段もそこそこしますし、フレッシュチーズなので趣味期限も長くはありません
ですが、モッツアレラチーズをドカっと載せてピザを焼くと、一口食べた後に「あ、うまい…」と声が出てしまうのです
友達にピザをふるまったときの話ですが、3人揃ってこの言葉が出たことがあります
加熱滅菌して菌が死んでいるプロセスチーズと、フレッシュで菌が生きているナチュラルチーズは、全くの別物です
よくできたチーズは、舌でおいしく味わえるだけでなく、食べ終わった後の多幸感が違います
(おそらく、アミノ酸の一種である「チロシン」がよく形成されているものと思われます)
安物のピザ用シュレッドチーズは、加熱しすぎると悪い意味でのチーズ臭さが出て、胃もたれしやすいです
それでも、「ピザのような食べ物」にはなりますし、こだわらなければ充分おいしくいただけますので、ピザを焼く練習や、モッツアレラチーズを切らした時の替わりとして使う分には良いと思います
● 次のページ:手作りピザ7(ピザを焼く)
● ピザのメインページに戻る:手作りピザ(家庭で本格ナポリ風、オーブン不要)
● レシピ一覧に戻る:レシピ- おいしいものを腹いっぱい