UCC 職人の珈琲 あまい香りのリッチブレンド - 月寅次郎のコーヒーレビュー

最終更新日: 作者:月寅次郎

UCC 職人の珈琲 あまい香りのリッチブレンド
(内容量280gの頃のパッケージ画像です。現在は240g入に変更)

コーヒー豆の詳細

  • 分類:レギュラーコーヒー(粉)
  • 内容量:240g(以前は280g)
  • 実売価格:463円(2023年12月調査・税込)
  • 豆(原産地):ベトナム、ブラジル他
  • 製造者:UCC上島珈琲
  • コピー:あまい香りと豊かな風味が特徴のブレンドです。
  • 10gあたり実売価格:約19.3円(以前は14.5円)
購入履歴:2022年09月 405円(税込)280g 約14.5円/10g
購入店及び、価格調査の場所:地元ドラッグストア

内容量280gの製品は、2023年2月に240gへ減量。

総評

  • モカ豆供給不足に伴い、モカブレンドからリッチブレンドへ
  • コクの薄い炭っぽさ
  • 平板でそっけない
  • 豆クオリティが低ければ、いくら大手メーカーが工夫を凝らしても、どうにもならないという見本
  • 内容量が300gから280gに変更、その後240gにさらに減量
  • ベトナム豆使用

UCC 職人の珈琲 あまい香りのリッチブレンドの印象

UCC 職人の珈琲 あまい香りのリッチブレンド

エチオピアの政情不安に伴う、2021年後半以降のモカ豆供給不足を背景に登場した。

モカ豆を使わずに、モカブレンドと同傾向に仕立てた(と思われる)モカブレンド風コーヒー。つまり似非である。

パッケージ外観はほぼ同じだが、「あまい香りのモカブレンド」から「あまい香りのリッチブレンド」と変更され、
生豆生産国からエチオピアが消え、ベトナムが入った

また内容量も300gから280gに減っている(販売価格は変わっていない。なお、この後さらに240gへと減量される)

パックを開けるとUCC特有のロースト香が立つ。(UCC特有のロースト香とはどんなものかと訊かれたら、「コクの薄い炭っぽさ」とでも答えるしかない。(好意的に取ればスモーキーという表現ができるかもだが、そのあたりは個人の主観による))

最初の一口を味わって、「うーん。これを2週間味わわなければいけないのか…。」とため息が出た。

これなら、消費期限切れの「あまい香りのモカブレンド」の方がよっぽどましである。

一言でいうと味に深みや厚みが無い。平板な素っ気なさを感じる。
厚みやコクが無いのを、焙煎でなんとかしようとしている感も無きにしもあらず。

良質のコーヒーは、鼻先に近づけた時、口に含んでいる時、飲み込みの余韻、嚥下後に遅れてやってくる後味と、時間の経過とともにやってくる味と香りのタイムラインが饒舌で豊かなものだ。

だが、これには何もない。あたかも炭汁か何かを飲んでいるかのような感じだ。

UCC 職人の珈琲 あまい香りのリッチブレンド

よくよく味わってみると、奥の方に酸味が隠れていて、舌の両側を控えめにくすぐってはくれるものの、なんだかイマイチ。

パッケージには「実のまま天日で乾燥(※50%以上使用)」や、「Wロースト製法(コク専用焙煎x香り専用焙煎)」などと能書きが表示されているものの、そういう売り文句が逆に悲しく思えてくる

豆そのものクオリティが低いと、大手コーヒーメーカーの力をもってしてもどうにもならないということを、改めて再認識させてくれる。

そういう意味では、、コーヒーとは何たるかを如実に語ってくれる、実に説得力のあるコーヒーだ。
非常に勉強になり、貴重な経験を積ませてくれる、稀有なコーヒーでもある。

薄い、平板、抑揚の無さ、香りの無さは、インスタントコーヒーに比肩する(かもしれない)。

安いコーヒー豆だから仕方がない部分もあるが、『少しくらい高くても、良い豆を使った品質の高いコーヒーを飲みたいものだ』と、再確認させてくれる。
とにかく後2週間我慢しよう。砂糖とミルク入れて誤魔化すのだ。

飲んでる途中の感想:
何の手応えもなく、感慨深さもなく、惰性で飲んでる。日々飲んでいる分には何の印象もない(訴えかけるものが何もない)

だが、時々こういうコーヒーに接することで、逆に品質の高い良質のコーヒーに対して目が開ける感じがする。

高いコーヒーばかり飲んでいると、それが当たり前になってしまう。

低品質コーヒーに接することで、高価格帯コーヒーの価値が、本当の良さが、素晴らしさが、如実に感じられるようになるというものだ。

UCC 職人の珈琲 あまい香りのリッチブレンド

追記:思い切って豆量を多くし、抽出水量も少なめにして淹れたところ、意外に飲めるようになった。
炭っぽさは相変わらずで「これがUCCの特徴だね」と言いたくなるところ。
平板で抑揚に乏しい部分は相変わらずだが、飲めなくもないという感じになってきた。
やはり、低価格帯の豆は、「良い豆」の比率が少なく、「不良豆・カス豆」の比率が多い。
高いコーヒーなら10gが適正な量となるところを、安い豆は12gくらい使った方が良い

コーヒーマニアのブログを見てもそんな事は書かれていないが、これは声を大にして言いたい。
豆の価格に応じて、使用量を変化させるのは、非常に重要」だと
安い豆を多めに使ったところで、高級価格帯の味になるわけではないが、そこそこ楽しめる味にはなってくれることが多い。

このコーヒーから想起されるイメージ

ロッテのコーヒーガム味
特に、飲み終わりの頃の印象はこれだった。


UCC 職人の珈琲 あまい香りのリッチブレンド

2022年前半のモカ豆供給不足

キーコーヒーも、モカブレンドを一時休売していた(2022年3月より)

休売後、モカブレンドをやめ、リッチブレンドとてしたUCCとは異なり、キーコーヒーは2022年8月より再開している。

● 関連ページ:グランドテイスト 甘い香りのモカブレンドの販売再開(キーコーヒー 公式)
● 関連ページ:UCC 製造終了品(UCC 公式)

● 関連ページ:UCC レギュラーコーヒー一覧(UCC 公式)

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