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関孫六15000ST - 包丁おすすめランキング・関孫六プレミア限定

最終更新日: 著者:月寅次郎
関孫六15000ST

第3位は、最高価格の「関孫六15000ST」がランキング

関孫六15000STは、プレミアシリーズの中では最も高価な包丁であり、いわゆるフラッグシップ的な位置づけとなっています

他社では真似の難しい「コンポジット接合」

15000STは、コンポジット接合のブレードが特徴的です
刃の側面に付いた波のような線状痕は、このコンポジット接合の跡ですが、この線を境に、峰側は靭性と耐蝕性に富んだ鋼材、刃筋側は硬度の高い鋼材となっています

この様に、ブレードの峰と刃で異なる特製の鋼材を使用することで、これまでにない耐久性を実現しています
ただ、従来の一般的な三枚合わせブレードでも、必用にして充分な耐久性を持っていますので、いささかオーバークオリティのような感も無きにしもあらずです

とはいえ、技術としては非常に高度なものがあり、簡単に他社が真似のできるものではありません
貝印の面目躍如というところでしょう

コンポジット接合のデメリット
切刃鋼材が峰側まで達していないため、使い込んだ際に「ハガネ切れ」となることを懸念し、敬遠する人もおられます
確かにそれは一つのデメリットとはなり得ますが、(包丁を仕事で使う場合を除いて)さほど気にする必用はありません
毎日5時間以上包丁を振るい、日々欠かさず刃を研ぐような環境でなければ、そうそう刃が無くなることはありません よほど馬鹿な研ぎ方をすれば別ですが…

鋼材はコバルトスペシャルで申し分なし、VG10とは一味違う

鋼材には、武生特殊鋼材の秘蔵っ子である「コバルトスペシャル」が奢られています
V金10号がすっかりメジャーになってしまい、その影に隠れているコバルトスペシャルではありますが、コバルトスペシャルの方がハイグレードです
武生特殊鋼材のオリジナル刃物鋼の中では、最高級ステンレス刃物鋼となっています (次点はVG10)

この鋼材は、他の包丁メーカーでもあまり採用されておらず、とても希少な存在ではありますが、非常に良い刃が付きます
丁寧に研ぎ上げた時の切れ味は、炭素鋼を彷彿させるものがあり、高く評価することができます
また、むやみに硬度を追求した鋼材でなく、(研ぐことも含めて)実際に使い手のことをよく考えられた、バランスの良い硬度に仕上げられています
他メーカーですので一律な比較はできませんが、 某メーカーのコバルト含有鋼材(中身はVG10)と比較すると「かくも違うか!」という感じです

あくまでも砥石でピンピンに研ぎ上げ、最大限に性能を発揮させた時の話です。そもそも包丁をあまり研がない場合、また、簡易シャープナーなどで一時的な刃付けを行った場合は、包丁が高かろうが安かろうが、「切れ味はすべて凡庸」となりますし、研がずに使い続ければ、どんな高価な包丁でも「なまくら」になります

専門的な話になりますが、包丁を研いだ経験の豊富な方であれば、15000STのカエリの出方が特徴的であることに、すぐ気づくと思います

コバルトスペシャルのカエリには、微細なザラザラ感が出ます
ステンレス系刃物鋼材でこの感触を出せるものは、そうそうありません

そう、このような炭化物のキメが細かい鋼材は、高い番手で刃を仕上げても、かかりの良さが失われにくく、素晴らしい刃に仕上がるのです

コバルトスペシャルを使用して、2万円以下に抑えているというだけで高く評価できますが、同一鋼材採用でより低価格の「 関孫六10000CL 」がありますので、相対的に評価が低くならざるを得ません
また、「ハガネの切れ味」を持っている 10000CC と比較すると、どちらを高く評価すべきか悩むところですが、15000STの方が約1.5倍も高価ですので、コスパで比較すると10000CCを押さざるを得ません(炭素鋼は、鋼材価格が安いですので、どうしてもこうなりがちです)

結論:関孫六15000STは、お勧めできる良い包丁(だがちょっと高い)

このような理由で、関孫六15000STは3位にランキングです

これまで、5位のダマスカスと4位の10000STについては、さんざんな評価で「おすすめできない」とまで言いましたが、15000STについては、充分おすすめすることができます
ただ、少々「お値段が高め」なだけなのです

尻金付きの逆三角形グリップは、好みが分かれるところかもしれませんが、高級感もあって、いい包丁です

関孫六 15000ST を見てみよう

関孫六 15000ST (amazon 商品ページ)

関孫六 15000ST (楽天で安い順に検索)

「15000STは、お値段高め」と書きましたが、これはあくまでも、他の関孫六プレミアの包丁と比較した場合の話です。

貝印 旬や、ツヴィリング MIYABIなど、15000STよりも高価な包丁は、いくらでも存在します。

ただ、15000STを超えるあたりから、実用性よりもステイタス性を重視した、過剰な外観装飾の包丁となりがちなことは否めません。
結果として、『価格とのバランスの取れた、実用的な包丁』とは言い難くなります。

包丁は毎日使う道具ですので、使ってなんぼの実用品です。

ディスプレイ用として購入し、飾って眺めるのであれば、いくら高価な包丁であったとしても、それなりの価値はあろうというものですが、日々の道具として使うのであれば、15000STあたりが上限に近いかなと思います。

※ あくまでも個人の意見であり、一般家庭での使用を想定した場合に限ります。
※ 刃物自体が好きな人は、いくらでも高価な包丁を使ってください。

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