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包丁のサビ取り - 和包丁のカスタム(薄刃包丁)


刃体全体の大まかなサビ取り

切刃のサビを砥石で落とす

包丁のサビ取り
キングデラックス
#1000番
切刃(表面の下半分)の部分に砥石を当てて、ざっくりと錆を落とします
画像に写っている砥石は、ペンギンデラックスという1000番の安物砥石です(サイズの大きな方)

刃付け用としては普段あまり使っておらず、やや柔らかめで吸水量も多い砥石です
キングデラックスの同じタイプの砥石ではありますが、「キンデラ」と比較すると、砥材の密度がやや低めではあります

とはいえ、水分をたっぷり含む分だけ水切れしにくく、安定して作業可能です
砥泥も出やすいため目が詰まりにくく、常にフレッシュな面でザクザクと削ることができ、当たりも柔らかいのでいい感じに錆を落とすことができました

この時使用した砥石「ペンギンデラックス」の詳細は、こちらに記載 しています

平(ひら)のサビを、砥石で研磨して落とす

包丁の錆落とし

キング砥石
PB-04

#800/#6000
平(ひら)の部分も、同様に砥石で錆を落とします
平も切刃も、基本的にほぼ平面で構成されていますので、砥石を使って錆を落とすことが容易にできます

この包丁には柄が付いていませんでしたので、「柄なし」の状態で砥石に当てましたが、おかげで中子に近い根元の部分までしっかり砥石を当てることができ、きれいに錆を落とすことができました
(柄が付いたままの状態ですと、柄と刃の境の錆を落としにくいものです)

黄土色の砥石は、キング 砥石の王様「PB-04」#6000番の仕上げ面です(反対側の面は、#800番の刃付け用になっています)
この6000番で表面を軽くならし、軽く刃付けして刃筋の状態を確認してみました

刃筋には歪みや欠けが見当たらず、深く腐食が入っている箇所も無く、刃物としては大きな修整が必要ないことが確認できました

柄付けして、一度しっかり刃付けしてしまえば、そのまま使うことができそうです

この時使用した砥石「PB-04」の詳細は、こちらに記載 しています

和包丁の裏側(裏すき)の部分は凹面になっていますので、このように砥石でサビを落とすのが難しい部分です
無闇に砥石を当ててゴリゴリ削ると、「裏押し」が広がるだけで錆が落ちず、包丁が台無しになってしまいます
● 関連ページ 和包丁の裏面(裏すき)の錆落とし

洋包丁の場合は、曲面で構成されていますので、和包丁と同じようにはいきません
包丁の側面をどのようなカーブにするかで、切り抜けの良さが変わってきます
砥石をゴリゴリ当てて研磨すると、その部分だけが平面になって面が崩れますので、安易に砥石を当てないほうが良いです

洋包丁の場合は、サビ取り用の消しゴム(いわゆるゴム砥石)を使用すると良いでしょう
ゴム砥石にも様々な粒度のものがありますので、どれを使うか迷ったら包丁メーカーが刃物用として販売しているものを購入すれば間違いがありません

● 関連ページ 洋包丁(ペティナイフ)の面修整

貝印 kai
サビ落とし消しゴム
ソフト99
サビ取り消しゴム
中京研磨
サビトール

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