スマホのバッテリーを自分で交換

最終更新日: 作者:月寅次郎

スマホ バッテリー交換

スマホのバッテリーをDIY交換しました

このページでは、それぞれの工程の作業難易度とポイント、注意点、バッテリー交換前後のログデータ、バッテリー選びのポイントなどを解説します


DIGIFORCE
交換用バッテリー

交換に使用したバッテリー
● ブランド(販売業者):DIGIFORCE
● スペック:3.8V 1850mAh 7.03Whr
● バッテリーパフォーマンス:100%(交換後)
● 費用:約1600円
(価格は、購入した当時の価格です(2021年11月)。現在では少し価格が上がっているようで、2022年3月に確認した際は2000円近くまで価格が上がっていました。現時点の実売価格は、左の画像の中に表示されています。(価格が出ない場合は、広告ブロッカーをOFFにしてみてください)

交換前のバッテリー
● ブランド:apple純正
● スペック:3.82V 1624mAh 6.21Whr
● バッテリーパフォーマンス:86%(交換前)

スマホ バッテリー交換
作業対象となるスマホは、iPhoneSE(初代)です

スマホ バッテリー交換
万一の事を考慮し、作業前にバックアップを取ります

また、バッテリーパワーが5%以下になるまで使い、電源を落とします
バッテリーが充分に充電された状態で交換作業をしても、問題が生じるわけではありませんが、万一の短絡が発生した場合や、交換後のバッテリーを廃棄・リサイクルすることまで考慮すると、バッテリーを使い切って、内部に電力エネルギーが蓄えられていない状態で作業した方が、安全でトラブル防止に繋がります

※ 「電源が自動で落ちるまでバッテリーを消費させる」と書いてあるマニュアルもあります(どちらでも良いと思います)

スマホ バッテリー交換
今回使用する交換用バッテリーには、画像のように、交換用道具とマニュアルが付属しています

バッテリーパックと両面テープのみの商品もありますが、あちらは『DIY交換用』というよりは、スマホ修理を仕事としている人用の商品です

スマホ バッテリー交換
左側にあるのが交換マニュアルです

一つの工程ごとに一枚の画像が付与されており、かなり丁寧な解説になっています
また、日本語・英語・中国語の3カ国語で書かれていますが、日本語がきちんとしており、意味の通らない変な翻訳にはなっていません(恐らく日本人の人が書いているものと思われます。ココは重要なポイントです!)

リモコン映り込みあり、要修正

スマホ バッテリー交換

マニュアルに従って…
  1. 底部のネジを2本外し、
  2. 吸盤を使ってディスプレイを数ミリ引き上げ、
  3. ピックを使って徐々に開口部を広げます。
ここまでやると、貝が口を開くように、スマホの筐体を開けることができます
この段階では、まだホームボタンケーブルが繋がった状態です。(貝柱が付いたままの貝のような感じです)
そのため、(この段階では)大きく開くことはできません

※ 固定ネジはかなり精度の高い、精密なネジが使われています
ドライバーとの嵌合も良好ですので、カムアウトする可能性は低いとは思いますが、セオリー通りに「押しながら回す」を心がけて下さい(ネジを緩める際の基本です)

ホームボタンケーブルの取り外しは…、
  1. コネクタカバーを取り外した後、
  2. ホームボタンケーブルのコネクタを、ヘラでこじって外します、
コネクタカバーもケーブルコネクタも、微小なスプリング効果で嵌っているだけですので、こじるだけで簡単に外れますが、微小部品ですので外からの力には強くありません(力任せにやらずに、優しく丁寧に作業しましょう)

スマホ バッテリー交換
ホームボタンケーブルのコネクタが外れて、「大開き」になった状態です

マニュアルでは、「水の入ったペットボトルに輪ゴムで固定」となっていますが、ディスプレイを90度まで引き上げると、繋がったままのケーブルやコネクタに負担がかかりそうでしたので、大事を取って80度くらいの開口度にしています

固定に使用しているのは、3Mのマスキングテープです。糊跡なども残らず、きれいに剥がれますので重宝しています
また、ペットボトルの中身はレギュラーコーヒーです(水ではありませんが、ディスプレイを保持できるだけの一定に重量があれば良いだけです)

スマホ バッテリー交換
2本のプラスネジを緩め、バッテリーコネクタ保護プレートを外します
(画像は取り外した状態です)

保護プレートを外すと、下からバッテリーコネクタが現れます。これをヘラで引っ掛けて取り外します

スマホ バッテリー交換
バッテリーコネクタを外した後は、念の為にコネクタ部をテープで覆いました
(万一の短絡防止のためですが、ここまでしなくても良いと思います。マニュアルにも書かれていない部分です)

ヘラを使って、バッテリー固定用両面テープの端をこじって引き出し、左右に切り分けたのち、指でつまんで引き出します
付属しているプラスチック製のヘラを使っても良いですが、ここでは竹製の割り箸を削って作った自作のヘラで作業しています(適度にしなって使いやすいため)

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両面テープの端を、摘む程度まで引き出すことができました

恐らくここが最も難しい(もしくは失敗に繋がりやすい)ポイントだと思います

白い両面テープをしっかり指で摘めるところまで引き出す部分は、慎重に作業したいところです
力任せに引っ張ると切れてしますし、幅いっぱいにつまめない場合もあります。
わたしの場合、両端は繋がっているものの、両面テープの中央に穴が空いた状態で、ようやく摘むことができました。そのままテープを切らないように、ゆっくりと引き出してはつまみ直し、テープ全体を掴むことができるまでは気が抜けません

一旦テープをしっかり摘むことができれば、後はそれほど難しくありません(テープが変質・固着している場合などはこの限りではありません)

テープを引っ張るとテープが伸び、伸び切った部分は粘着力が失われて、徐々に引き出されてきます(3Mのコマンドタブと似たような機能を持った両面テープです)

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付属のマニュアルでは、底部方向に引っ張って外すとありましたが、ある程度引き出されたら、画像のように側面に回して引っ張ったほうが楽に引き出せます

テープを引っ張る角度は、もう少し底部よりの方が外れやすいと思います

弱い力で引っ張りながら、テープを引く方向をいろいろと変えて試してみると、最も引き出しやすい角度が実感できると思います(実際にやってみて下さい。やれば判ります)

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左側のテープを外すことができました

右側に残ったテープも、同じように、つまんで引っ張って外します

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左右2本の両面テープが外れたら、バッテリーを取り外すことができます

ここまでくれば一安心です
後は、新しいバッテリーに両面テープを貼り付け、分解と逆の手順で組み上げていくだけです

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新旧バッテリーの比較です

右側が、スマホから取り外したアップル純正バッテリー
左側が、これから取り付ける新しい互換バッテリーです

スマホ バッテリー交換
こちらは、新旧バッテリーの裏面です
交換用の互換バッテリーだけあって、縦横、厚みなどは、同じサイズのようです


スマホ バッテリー交換
こちらは、取り外した部品です

外した部品を順番に置いておくための、番号付きマグネットーシートが付属していますので、これに順序よく並べて置いておきます
まさに、至れり尽くせりですね

1番と2番が、底面固定用ネジ(星型x2本)
3番が、ホームボタンコネクタカバー
4番と5番が、バッテリコネクタ保護プレートの固定ネジ(プラスx2本)
Aが、バッテリコネクタ保護プレートです

6~16番とB~Dは、今回使用しません(ディスプレイ全体を取り外さずに、貝のように半分開いた状態で作業可能なため、取り外すネジやコネクタ類が少ない数で済んでいます)

シートの上の白い紐状のものは、取り外したバッテリー固定用両面テープです

マグネットシートの上に各パーツを置いているため、磁力のおかげでパーツが勝手に転がっていくようなことはありません
とはいえ、それほど強い固定力でもありませんので、万一の事を考慮し、(画像のように)お皿の上にシートを乗せています

スマホ バッテリー交換
両面テープの保護シートを片方外し、両面テープをバッテリーに貼り付けます

スマホ バッテリー交換
反対側の保護シートも取り外し、バッテリーをスマホの筐体に収め、優しく押して密着・固定させます(上の画像の状態です)

その後、バッテリーコネクタを押し込んで接続し、コネクタ保護プレートを取り付けます
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ホームボタンケーブルを取り付けて、コネクタカバーをはめ込みます
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底部の星型ネジを2本締め込めば、バッテリー交換作業は終了です
スマホ バッテリー交換
電源を入れてみたところ、無事に再起動することができました

基本的にはネジによる固定と、スナップ状のコネクタの脱着、後はコマンドタブ状の両面テープの取り外しだけで、はんだ付けなどの作業は不要ですので、極端に難易度が高いものではありません

ただ、細かい作業になりますので、老眼が進んでいる方は、近距離に焦点を合わせた老眼鏡、もしくはルーペなどが必要となるでしょう

スマホ バッテリー交換
こちらは、今回の作業で唯一失敗したポイントです

両面テープの保護フィルムを剥がす際、フィルムの裏側がテープに貼り付いてしまいました

スマホ バッテリー交換

こうなってしまうと、どうにもなりません。無理に剥がそうとしてもテープが伸びるだけで、剥がれて欲しい方のフィルムは剥がれてくれません

ここまでくると、両面テープ本来の機能が失われ、再利用ができなくなります

幸いなことに、今回使用したDIGIFORCEのバッテリー交換キットには、両面テープが2セット入っていましたので、この失敗したテープは廃棄し、予備のテープを利用することで事なきを得ました(助かりました!)

スマホ バッテリー交換
こちらは、失敗して使えなくなったテープを引っ張ってみたところです

画像のように、びよ~んと伸びるのです

縮んでいる状態だと、かなり強力な粘着固定力を持つのですが、引っ張って伸ばすと、きれいに剥がれてくれるという面白い特性を持っています

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