セラミック砥石の嘘 - 目次
- セラミック砥石の嘘 (ページ1)
- セラミック砥石、メーカー公式見解 (ページ2)
- セラミック砥石、メリット・デメリット (現在のページ)
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セラミック砥石のデメリット
先に
セラミック砥石のデメリットについて説明しておきましょう。
※ ここで言うセラミック砥石とは、「セラミック砥石」と呼称して販売されているマグネシア砥石を指します。
本来の意味であるビトリファイド型の焼成砥石のことではありません。一言で言うと『シャプトン刃の黒幕』や、そのコンセプトを模して作った同様の砥石を指します)
『セラミック砥石とは、そもそも何を指すか?』については、セラミック砥石の嘘のページをご覧ください。
セラミック砥石 デメリット一覧
シャプトン
刃の黒幕
#1000番
オレンジ
-
耐水性が弱く、水に長時間浸けると軟化する(しまいにはドロドロになる)
-
斜めに置いていると次第に反ってくる(台無し砥石で起こりやすい)
ここではごく一般的に言われているところの、1.耐水性の弱さと、2.反り・曲がりだけを挙げていますが、実際には他にも様々なデメリットが存在します。
デメリットのうち、3~11番の項目については、ほとんど言及されてきませんでしたが、砥石して使うには結構いやらしい部分です。
実際の内容は、書籍にてお確かめ下さい。
マグネシア砥石特有の●●崩れ
セラミック砥石の嘘
砥石メーカーが
明かしたくない事実
この先は、内容を一部非表示としています。
左の電子書籍「セラミック砥石の嘘」にて、全体を公開しています。
(表紙画像が表示されない場合は広告ブロッカーをOFFにしてみてください)
セラミック砥石のメリット
セラミック砥石のメリットについても触れておきましょう。
セラミック砥石 メリット一覧
-
事前の吸水作業が不要で、表面に水をかけるだけで使える
-
内部に水を含まないため、使用後の乾燥作業が短時間で終わる
-
研磨力が高い
-
平面維持力が高い
1番と2番については、特段の説明は不要でしょう。
(確かに、この通りです)
研磨力が高いというのは、どこまで本当?
3番の
研磨力の高さについては、あくまでも「一般的にそう言われている」というだけです。(個人的には、全面的に頷けるものではありません。)
私見を述べさせてもらうと、
刃の黒幕#1000番オレンジは、表示上の番手は#1000番なのですが、・・・
平面維持力が高い = 面直しが大変、と同義
4番の
平面維持力の高さについては、暫定的にメリットとして揚げてはいますが、これは
良い面しか見ていないと言うこともできます。
裏を返せば、
面直しが簡単には終わらない、というデメリットもあるわけです。
また、極端に硬くすり減らない砥石は、砥粒の角が丸くなって切削力が落ちても、下から新しい砥粒が顔を出すことがないので、結果的に研磨能力が落ちることがあります(いわゆる「目潰れ」が発生しやすいのです)
そういう意味ではトレードオフ(二律背反)と言えます。単純にメリットだけに注目するのは公平とはいえません。
このメリットを享受できるのは、毎日カンナを研ぐ人くらいのものでしょう。(実際にそういう方々が推奨しています)
包丁を研ぐ場合は、あまり硬すぎない砥石の方が研ぎやすいものです。
包丁の場合でも硬口の砥石で構わないと言えるのは、硬口砥石のデメリットを物ともしない研ぎ玄人の方や、研ぎ味の悪さよりも単位時間あたりに研げる量を重視する、研ぐ事自体を仕事としている方でしょう。
面が次第に歪んでいく「●●ち現象」
先に
良い面しか見ていないと書きましたが、悪い面として、
「●●ち現象」が発生することが挙げられます。
この現象は、カンナやノミを研ぐ場合には感じにくいですが、包丁を研ぐ場合には感じ取りやすくなりますです(研ぎ方が異なるためです)
小型で反りのある包丁など、点で研ぐ場合は判らない時もありますが、長尺で直線的な包丁など、線で研いでいると解りやすく、繊細な研ぎをしている人にとっては意外と厄介です。
(菜切包丁、蛸引き、長めの柳刃、牛刀など)
この現象については、指摘している人は殆どいませんので、気づいていない人が多いようです。
ですがこのようなデメリットは、
本来は研ぎ師の方や、包丁と砥石の販売に携わる方が、きちんと言及・発信すべきなのだと思います。
しかしながら、『
本当の事』というのは、商売が絡んだり、取引先との関係があると、なかなか言えなかったりします。
そのあたりは分からないでもありません。
どちら様も『商売』でやっていますので、「知ってて言わない」のは理解できるところです。
ですが、「知らない、わからない、感じ取れない」であれば、それはそれで少々問題かとも思います。
「●●ち現象」の詳細については、ネット上では非公開としています。
拙著「セラミック砥石の嘘」にてご覧ください。
月寅次郎が使っている砥石
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