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オピネルを鏡面に(最終仕上げ)

最終更新日: 作者:月寅次郎

コンパウンドの番手を上げて、オピネルを鏡面に仕上げる

オピネルをコンパウンドで磨く

ある程度の下地は出ましたので、コンパウンドで番手を上げて磨いていき、最終仕上げの鏡面まで持っていきます。ここまでくると、あとは楽なものです。作業は9割方終了したと言ってもよいでしょう。

今回は、細目の研磨材として「ブルーマジック・メタルポリッシュ」を使用し、極細目としては、「ウィルソンの超微粒子コンパウンド」を使用しました

ブルーマジックの粒子サイズは5ミクロン、ウィルソン超微粒子は0.5ミクロンです。
ちなみに、今回は使用していませんが、ピカール液ピカールケアは3ミクロンです

ホルツ ラビングコンパウンドが50ミクロンでしたので、50μ0.5μと、順次番手を上げる形になります
実際のところ、50ミクロンの研磨材でも、下地がしっかりしていれば充分鏡面になります(前ページ参照)

それよりさらに番手を上げることは、表面の薄い「くすみ」を取って、光の反射をよりクリアにする程度の違いになってきます。

なお、これはあくまでも高硬度金属の場合です。アルミなどの柔らかい金属の場合は、同じ50ミクロンの粒径でもより深く食い込むため、この限りではありません。


ちなみに、ブルーマジックを使う手前で、ソフト99 コンパウンド細目(10~15ミクロン)も試してみたのですが、こちらは研磨粒子がアルミナではなく、アルミニウムシリケートであったため、焼入れしたハガネには歯が立ちませんでした。

50ミクロンと5ミクロンの間を埋める研磨材として、10~15ミクロンというのは良さげな粒度だったのですが、きちんと研磨素材を確認してから購入すべきでした(反省)

上の画像を見ると判りますが、ほとんど削れなかったので、研磨に使ったペーパーが金属粉で汚れていません(画像中央)
これは別にソフト99の製品品質が劣っているわけではなく、自動車塗装面を磨くために最適な硬度のコンパウンドを採用していることが理由です。高硬度金属にはアルミナ粒子のコンパウンドを使用するべきであり、これは使用した筆者の選択ミスです。
オピネルとブルーマジック

焼入れが施された刃物用の高硬度鋼材(V金10号やハガネなど、HRC硬度60以上)を磨くコンパウンドとしては、やはりアルミナ(※1)が適しているなと感じます。

なお、ウィルソンの超微粒子コンパウンドは、車の塗装面用ですが、研磨材がアルミナですのでキレが良く、高硬度の金属にも対応可能です。

※1:アルミナとは、酸化アルミニウム(Al2O3)のことで、セラミックの部類に入ります。鉱物としては、ルビー、サファイア、コランダム等の形で産出され、モース硬度は8~9です

なお、ここではコーヒーフィルターを使って磨いていますが、刃物のブレードなどの高硬度金属を磨くのでなければ、一般的な『布』を使用する方が無難です。

磨き布(ウエス)の選び方については、ブルーマジック - 使い方(上級編)のページに書いています。
ゴム手袋で磨くという裏技も紹介していますが、これは真似しない方がよいですよ(怪我をしやすいので)

鏡面に仕上がったオピネルのブレード


オピネルの刃(鏡面仕上げ)
長々と作業してきた、オピネルのブレードです
時間はかかりましたが、ようやく鏡面と言える仕上がりになってきました

オピネル ミラーフィニッシュ
これまで何度も下地出しまで戻って作業をやり直してきました。

鏡面仕上げは、ダメだと思ったら前段階に戻って作業することが肝心です。必要であれば、下地の段階まで戻りましょう。

研磨を専門にしているプロの人は、やり直さずに一発で決めることができますが、経験不足のDIY作業の場合は、なかなかそうはいきません。
「3歩進んで2歩下がる」感じで、やり直しながら気長に進めていけばよいと思います。

鏡面のオピネルブレード
鏡面仕上げの失敗は、今回のように、そこそこ番手を上げて初めて露呈する場合も多いです
とはいえ、下流工程の不備を、最終仕上げの段階でカバーしようとするのは無理があります

「せっかく苦労して番手を上げてきたのに、これまでの苦労が無駄になる」と思いたくなることも多々ありますが、急がば回れで、下地まで戻った方が良いケースがほとんどです

オピネル・鏡面の完成
こういう作業は自己満足の世界ですので、どこまで仕上げるかはその人次第です。

長らくやってきた「オピネルの鏡面仕上げ」ですが、今回はこの状態で『鏡面仕上げ完了』ということにして、『組み立て・刃付』の工程に進みます。
 

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