オイルに漬けすぎると、思わぬトラブルが…
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カーキ
オピネル
レッド
オピネルを長時間オイル漬けにすると、ハンドル部分の木材が油を吸収して膨張し、ブレードを出しにくくなります
酷い場合は、ピボット部分が固着して、刃が出なくなります
オイルを浸透させる時間が短時間であれば、木材に影響も少なく、ブレード開閉に支障ありませんが、その場合は防水効果も大したものではなく、実際には気休め程度にしかならないでしょう
「ハンドルが水を吸って膨張すると、ブレードが出なくなるので、油で防水性を高めよう」 …という考えは、分からないでもありません
刃が出なくなるのは、オピネルユーザーなら誰もが一度は体験することです
ですが、塗布ならまだ良いとしても、
「油にドブ漬け」というのは、おかしいとしか言いようがありません
逆に、「木材がオイルを吸って膨張する」ということに、考えが至らないのでしょうか?
水分を吸ったのであれば、乾燥も難しくなく、日数の経過とともに確実に抜けてゆき、元の状態に戻ります
しかし油の場合は、深部に浸透するとなかなか乾燥せず、長期間膨張したままになることが考えられます(もちろん、元の状態に戻すこともできません)
また、ブレードのピボット部がオイルで固着する場合もあります。膨張と固着が重なると、もうどうしようもありません
こうなるともう、
「オピネルのカスタムとしては最悪で、逆に壊している」といってよいでしょう
「それはひょっとして、ギャグでやっているのか?」と、言いたくなるレベルです
乾性油の乾く仕組みを知れば、オイル漬けの愚かさが分かる
オピネル
アップルグリーン
ビクトリノックス
センチネルクリップ
亜麻仁油やクルミ油などの乾性油は、「乾く油」として知られていますが、水が蒸発して乾くのとは、根本的に違う仕組みです(厳密には乾燥ではありません)
乾性油が乾くのは、オイルが気化しているのではなく、酸化による重合反応によって分子結合が発生し、固化するものです
つまり乾性油が乾くには、空気中の酸素に触れる必要があるのです
木材の深部まで乾性油を浸透させてしまうと、奥深くまで浸透したオイルは、直接大気と接触することができないため、酸化のスピードが非常に遅くなります
深部に滞留したオイルは、かなり長い時間をかけて酸化と固化が進んでいきますが、これは、別の見方をすれば、
いつまで経っても内部の油が安定しないため、ハンドル材の寸法が長期間に渡って狂い続けることを意味します
当然ながら、オイル漬け後のハンドル開閉具合が適正だったとしても、乾性油の酸化が進むにつれ、ゆっくり徐々に、寸法が狂っていくことになります
いつまで経ってもハンドル材の寸法が安定しないため、その都度微調整を繰り返す必要があり、全くもって使用に耐えません
このように、酸化硬化型のオイルを木材内部に浸透させるのは、非常に愚かな行為です
「壊れてもいいから、それでもカスタムしたい!」というのであればよいかもしれませんが、間違ってもおすすめすることはできません
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海外では「オピネルのオイル漬け」が流行らない、3つの理由
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