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椅子(チェア)のガスシリンダー交換方法

最終更新日: 作者:月寅次郎

オフィスチェア ガスシリンダー交換

オフィスチェア(OAチェア)のガスシリンダーを交換しました

シリンダー交換にあたり、ネット上のページを一通り見てみましたが、どれもDIY経験の少ない人が作業したものが多いようで、読んでいて「このやり方では、なかなか外れないだろ」と感じるものばかりでした

おそらく、圧入されたパーツを外したことがないのでしょう(それが普通だと思います)

このページでは、イトーキ「Spina」を10年愛用しており、分解・整備にも詳しい人が、ゲーミングチェアやオフィスチェアのDIYガスシリンダー交換について解説します
詳しい分だけ、解説が長めです(ご容赦ください)

オフィスチェア・ゲーミングチェアに関する、他のページ

ガスシリンダー、サイズの選び方
外径50mm/28mmよりも、最低座面高を決める長さと伸長量が重要です

オフィスチェアの修理・改造
操作レバーの内蔵バネ自作交換、座面脱着をマジックテープで簡単に

オフィスチェア ガスシリンダー交換
イトーキSpina(スピーナ)です

わたしが実際に使っている椅子で、今回の作業対象です
すでに10年ほど使用しており、毎日長時間座っているため、着座時間も相当なものになっています

ガスシリンダー交換

オフィスチェア ガスシリンダー交換

ガスシリンダーの交換作業に関しては…
「椅子が傷つかないよう板を当てて、その上から叩け」とか、「金属ハンマーだと傷が付くので、ゴムハンマーを使え」とか、整備経験の豊富な人からすると、おかしなことばかり書かれています

どうして椅子側を叩いて外そうとするのでしょうか?
それはおそらく、圧入パーツの叩き出しの基本を知らないのだと思います

「圧入パーツの脱着」というものは、経験が無い人がほとんどだと思いますが、わたしのような整備経験豊富な人にとっては、それほど難しいものではありません

それでは、それなりに経験がある人が外す場合、どのような作業手順となるのか、改めて解説してみましょう
まずは、ガスシリンダーの取り外し方法(手順)です

アウターシリンダーの取り外し

ガスシリンダーを外す際には、上端側(インナーチューブ側・細い方)と、下端側(アウターチューブ側・太い方)のどちらから先に外すか? …という問題があります

わたしのやり方では、圧入を叩き出す前に、インナーとアウターの双方を分離します

アウターシリンダーとインナーチューブを先に分離させる

ガスシリンダー 底部
アウターシリンダーの底部に固定クリップがありますので、これを外します

ガスシリンダー 底部
マイナスドライバーをクリップの隙間に差し込み、隙間を広げた状態でスライドさせると外れます

クリップを外すとピストンロッドの固定が外れ、アウターシリンダーを抜き取ることができます
オフィスチェア ガスシリンダー交換
上の画像は、アウターシリンダーを脚ごと抜き取った状態です

アウターシリンダーを、インナーシリンダーから分離できました

シリンダーを叩き出す前に、この作業をあらかじめ行うことで、椅子と脚とを別々にすることができます

分離することで、サイズ的にも重量的にも小さくなりますので、叩き出し作業が非常にやりやすくなります

この、あらかじめアウターシリンダーを分離する方法は、見たところ誰もやっていません

とりあえず、「先分離式」とでも名付けておきましょう

アウターチューブの叩き出し

オフィスチェア ガスシリンダー交換

アウターチューブの叩き出し
  1. 椅子の脚の上下を逆さにする
  2. 膝の上に乗せる(※1)
  3. アウターシリンダーの底部(※2)を金属製のハンマー(※3)で叩き出す(※4)

オフィスチェア ガスシリンダー交換

注意点・補足説明

※1
家庭での作業を考え、便宜上「膝の上に乗せて作業」と書いています
きちんとした作業台がある場合は、適切な治具を用い、脚を固定して作業にあたって下さい

※2
アウターシリンダーの底部を直接ガンガン叩きますので、当然塗装は剥げ、傷も付きます
ですが、傷が付いても全く構いません

圧入パーツを取り外す場合は、基本的に再利用はせず、取り外した後は廃棄するだけだからです
「椅子の脚を叩く」のではなく、「取り外すシリンダーの方を叩く」というのがポイントです

言い換えると、「椅子の方を叩く」のは、完全に間違いで、セオリーから外れています

そもそも、ベース(脚部)を叩いても、外す方向に真っ直ぐ力が伝わりません
斜め方向に力が加わりますので、これで外そうというのがおかしいのです


※3
当板等は使わず、金属製ハンマーで直接叩きます
ヘッドの大きなハンマーを無理に使う必要はありません。どうしても外れない場合は、そのような重量級ハンマーを使用するのも良いですが、通常であれば「普通の金槌」クラスのもので充分です
わたしも小型のハンマーで作業しました

圧入パーツの叩き出し作業は、1にも2にも「衝撃」を与えることが重要です
ゴムハンマーやプラスチックハンマーなどでは、打撃時のインパクトを吸収してしまうため「叩き出し」に使う道具としては不適切です(プロであれば、絶対にやらない間違いです)

当板や当てゴムなど、柔らかい素材を間に挟むのも禁忌です
ゴムハンマーと同様に、衝撃を吸収してしまうからです

「一時間ぐらいかけてコツコツ叩けば外れます!」みたいなことを書いている人は、大抵この間違ったパターンで作業しています

ちなみにわたしの場合は、5~6回叩いただけで外れました
時間にして1分もかかっていませんし、フルパワーで叩いたわけでもありません
使用したハンマーも、かなり小型のものを使っています
正しい方向にきちんと衝撃を与えることさえできれば、それほど難しいものではありません。圧入と言っても、所詮は「テーパー形状での嵌合」でしかなく、円筒形状のプレス圧入ではありません
圧入されたベアリングのように、円筒形状の嵌合の場合は、最後まで叩いて押し出す必要がありますが、ガスシリンダーはテーパー形状で嵌っているため、わずかでも嵌合が分離すれば、一瞬で作業が終了します

※4
アウターシリンダーが外れると、その瞬間に勢いよく床に落ちます
前述のようにテーパー型の嵌合のためです

落ちても問題が生じないように、床の養生(保護作業)を済ませてから作業しましょう
床が丈夫で、傷ついても問題ないような「専用の作業スペース」でやる場合は不要です

また、真っ直ぐ床面に落ちてくれれば良いですが、誤って足の上に落としてしまうと、確実に怪我をします
安全靴を履いて作業すれば万全ですが、無い場合は、丈夫な靴を履いて作業しましょう
養生をして万全な状態で作業することで、思い切ってハンマーを振るうことが可能になります。床側だけを養生するのでなく、アウターシリンダー側もクッション材で巻いておくと、さらに万全となります

圧入パーツ取り外しの重要ポイント

  • 取り外す方向に、真っ直ぐ荷重がかかるように叩く(斜めに叩かない)
  • 取り外すパーツの方を叩く(取り外し後は廃棄するので、傷が付いても構わない)
  • 当板等を使わず、直接叩く。間に何か挟む必要がある場合は、硬い金属製のものを使用(打撃インパクトが吸収されるため)
  • 金属製のハンマーを使う(ゴム製やプラ製では強い衝撃を加えられない)

補足
「ベルトレンチが有効!」と書いているサイトもありますが、あんなものは全く役に立ちません
パイプレンチも同様です

圧入パーツの嵌合力を、完全に舐めてます

そもそも、ベルトレンチやパイプレンチは円筒形状のものを挟んで回すための工具ですが、横に回しても何にもなりません

ネジ山が切られていわけではなく、プレスフィット(圧入)ですので、横方向に回しても外れませんし、そもそも回りません(トルク負けします)

インナーシリンダーの取り外し(正攻法)

急がば回れの確実な方法です
逆に言うと、これで叩き出せなければ、どうやっても外れません
角度が付かないように、真っ直ぐ叩き出すというのがポイントです

「正攻法」ではない「裏技編」もありますので、併読して最適な方を試してみてください
ダメ元で裏技を先に試し、無理なら正攻法で。…というのも、一つのやり方です

座面を外してシリンダー上端を露出させる

オフィスチェア ガスシリンダー交換
座面を取り外し、インナーシリンダーの上部を露出させ、叩き出しが可能な状態まで持っていきます

インナーシリンダーの先端にはポッチ状の突起が付いていますが、これはシリンダーロッドを伸長させるためのボタンです

ボタンを押すレバーが邪魔な場合は、これも取り外してフリーな状態にします

座面の外し方は、椅子によって様々です
高価でさまざまな機能を持っている椅子ほど作業が複雑になります

わたしが作業したイトーキSpinaは定価10万を超える高級チェアですので、複雑で凝った機構を内蔵しており、座面を外した後、ロッキングストッパーを外すために、左右のダイキャストフレームを分離し、背もたれを取り外す必要がありました

数万円程度の普及型オフィスチェアであれば、比較的構造がシンプルですので、ここまでの作業は必要ないケースもありますが、逆にガスシリンダー交換作業を全く想定しない椅子もあるでしょう

分解ではなく、一部を破壊でもしなければガスシリンダー上部を露出できない構造になっていたとしたら、ガスシリンダーが壊れたらそれで終わりの「使い捨て椅子」であると考えて、椅子自体の買い替えを選択肢に入れた方が良いと思います

オフィスチェア ガスシリンダー交換
座面ベースを外した状態

オフィスチェア ガスシリンダー交換
樹脂カバーを外し、内部機構にアクセスできるようにする

オフィスチェア ガスシリンダー交換
内部の構造
中央少し下にインナー上端部が見えているが、ボタンを押すためのレバーが邪魔をして、叩き出し作業の邪魔になっている

オフィスチェア ガスシリンダー交換
レバーを上に上げて、インナー上端部を露出させたところ

上端部の周囲に錆が出ており、好ましくない状態であることが判る

オフィスチェア ガスシリンダー交換
ソケットレンチを使用して、左右のフレームから内部機構を分離し、背もたれを取り外す

オフィスチェア ガスシリンダー交換
背もたれを撤去、内部機構の一部も取り外した

左右のフレームは、この状態で嵌っているだけなので、あとは抜き取るだけ

オフィスチェア ガスシリンダー交換
外したフレーム

重厚なダイキャスト品が使用されており、潤沢にコストがかけられていることが判る

鉄板をプレスして作った安物とは違いを感じさせる部分でもある

オフィスチェア ガスシリンダー交換
フレームを外すことで、インナーシリンダー上端部を覆っていた機構を外すことができた

オフィスチェア ガスシリンダー交換
「急がば回れ」というやつで、ここまで作業を進めると、叩き出しがとても楽になる
実際の叩き出し作業は、(前述のように)インナーシリンダーとアウターシリンダーを分離させてから行った方が、スムーズかつ確実に行える

インナーシリンダーを叩き出す

オフィスチェア ガスシリンダー交換

先端のボタンが邪魔で、直接叩き込むことができませんので、当金を使います

一般的な19mmのソケットレンチが使用可能です
ソケットレンチを使うことで、インナーシリンダーの縁の部分に均等に力が加わりますので、取り外し方向に真っ直ぐ衝撃を与えることが可能になります

オフィスチェア ガスシリンダー交換
貫通ドライバーでシリンダーの角をピンポイントで叩いても、なかなか外れるものではありません
実際に試してみましたが、全く外れませんでした。
(画像はイメージです。ドライバー先端を当てる位置はここではありません))

貫通ドライバーとは、(上の画像のように)グリップ内部をロッドが貫通しており、底部も叩けるように金属で覆われた頑強なドライバーです

固着したネジを外す際に使用するもので、叩き込んで衝撃を与えることで、固着を緩めるために使用するものです
このタイプは日本のドライバーに特有のもので、海外のドライバーにはあまり見られません
PBなどの有名メーカーは、わざわざ国内向けに貫通タイプを作っていますが、どちらかというとマイナーな存在です
なぜ海外では貫通ドライバーが普及しないのかと言うと、これは整備文化の違いで、海外では「固着したネジには、専用工具であるショックドライバーを使用する」という考え方があるからです

貫通ドライバーは、このような叩き出し作業に使えないこともないですが、先端の面積が極小のため、そのまま叩くと対象パーツに食い込んで傷つけるだけに終わる場合もあります

確かに、貫通ドライバーは叩くための工具ではありますが、ネジを叩くための工具です
使用する場合は、圧入パーツの叩き出しのために設計された工具ではないことを考慮の上で使用する必要があります

オフィスチェア ガスシリンダー交換
ソケットレンチを被せた状態です

ソケットレンチは、本来このような用途に使用するものではありませんので、工具マニアのわたしとしてはおすすめしづらいところです
全面的に推奨はできませんが、素材としてはクロムモリブデン鋼が使用されていますので、強度的には問題ありません
ただ、表面のメッキが痛む場合があります

Snap-onなど、メッキが立派で高価なソケットを叩き出しに使うのは、少々ためらわれると思いますが、その場合は安価なソケットを使用してください

ちなみにわたしは、長年使い込んだKo-kenのソケットで叩き出しました
Ko-ken関係者の皆様、こんな使い方をしてゴメンなさい。Ko-kenはレンチもソケットも信頼性が高く、価格と性能の両面で高く評価しています(個人的に30年ほど愛用しており、大好きなメーカーの一つです)

オフィスチェア ガスシリンダー交換

インナーシリンダーを、簡単に外すことができました

予想の通り、かなり錆が酷い状態でした
錆が酷くなければ、前述の「貫通ドライバー叩き」で外れたかもしれません

叩き出し作業の難易度は、アウターシリンダーよりもインナーシリンダーの方が難しい場合が多いです

アウターシリンダーには塗装が施されていますので、錆による固着がほとんど発生しません
また、嵌合面の一方が「塗装皮膜」であり、反対側は「エンジニアリングプラスチック」(樹脂)です
このため、素材的にお互いが固着しにくく、分離しやすいのです

インナーシリンダーは、この真逆です
嵌合面の双方が金属地肌であることが多く、表面に錆が出ていると固着が酷くなり、とたんに難易度が上がります
錆が出ていない場合でも、滑らかな金属表面同士に圧をかけて密着させると、それだけでくっついてしまうことがあります(分子レベルで接合してしまいます)

このため、インナーシリンダの取り外しの方が固着が酷いことが多く、アウターシリンダーに比べると、難易度が上がる傾向にあります

前述のように、「難易度が上がる」とは書きましたが、真っ直ぐな方向に、充分な衝撃を与えることができれば、比較的容易に叩き出すことが可能です
嵌合形状が、円筒ではなくテーパーであるため、比較的外れやすいのです

わたしが行った実作業では、貫通ドライバーでは外れなかったインナーシリンダーも、ソケットを当てて叩いたところ、5~6回叩いただけで、あっけなく外すことができました

「真っ直ぐ、均等に、硬い素材で、一気に衝撃を与える」ということさえできれば、あっけないほど簡単に外れます
この条件のどれか一つでも欠けていると、1時間叩き続けても外れない場合があります

錆が出ている場合は、前日に浸透潤滑剤をスプレー

オフィスチェア ガスシリンダー交換

事前に浸透潤滑剤をスプレーしておくというのは、一つの有効な手段です

浸透潤滑剤の浸み込む余地が無い「完全密着型プレスフィット」の場合は、あまり効果が出ない場合もありますが、ガスシリンダーの場合は、上端の嵌合面がザラザラに処理されていることが多く、浸透の余地があります

オフィスチェア ガスシリンダー交換

CRC556などの浸透潤滑剤には、(錆を溶融して除去するまでの力はありませんが)錆を緩めてくれる効果があり、固着を緩めるには有効です
また、浸透力が強いため、嵌合面の奥まで届きやすいというのもあります(こちらの方が重要です)

浸透潤滑剤をスプレーしても、奥まで浸透して効果を発揮するには一定の時間がかかります
圧入嵌合面は、ネジ溝のような隙間が少なく、簡単には浸透しません

そもそもの固着が弱い場合は、スプレーの必要すらない場合もありますが、目に見えて錆が出ている場合は、事前にスプレーを済ませ、半日~1日程度の時間を置いて、充分な効果が出てから叩いた方が、結果的に作業が早く、楽に済む場合があります

オフィスチェア ガスシリンダー交換

わたしが作業したケースでは、目に見えて錆が出ていたため、スプレー後1日置いてから叩き出しを行いました
スプレーは一度だけではなく、一定時間毎に何度も塗布することで、液剤が奥まで確実に届くよう配慮しています
オフィスチェア ガスシリンダー交換
取り外したインナーシリンダー嵌合部の錆の様子です

浸透潤滑剤をスプレーして一日置いてから外しましたが、充分に浸透して錆が緩んでいる部分もあれば、きれいに密着してほとんど浸透していない部分もあることが判ります

この作業については、「浸透潤滑剤かシリコンスプレーを使う」と書いてあるページが複数ありますが、シリコンスプレーは推奨できません

シリコンスプレーは潤滑効果はあるのですが、浸透潤滑剤ほどシャバシャバではなく、わずかながら粘度のある液体ですので、毛細管現象による浸透はさほど期待できません
また、錆を緩める効果もありませんので、使用しても効果がありません(完全な間違いです)

微細な隙間に浸透させ、固着を緩める用途には、浸透潤滑剤以外の選択肢はありません

オフィスチェア ガスシリンダー交換
インナー下部錆CRC556

インナーシリンダーの取り外し(裏技編)

オフィスチェア ガスシリンダー交換

スライディングセット 取り外したアウターシリンダーをスライディングハンマーのように使う方法です
座面を取り外すことなく作業が可能ですので、これで抜ければ、かなりの省力化になります

固着が弱ければ、これで抜ける場合もありますので、先にこの「裏技」を試してみて、外れないようであれば「正攻法」で望むというのも一つの方法です

注意:この方法は正攻法のやり方ではなく、あくまでも「裏技」です
このやりかたを、全面的かつ積極的におすすめすることはできません

「これで抜ければラッキー!」くらいの気持ちで試して見てください

アウターシリンダーと固定クリップの噛み合わせ強度が充分でなければ、すっぽ抜ける可能性があります
底部に錆が発生し、強度不足となっている場合は、底が抜けて思わぬ事故に繋がる場合があります
そもそもアウターシリンダーはスライディングハンマーでは無いのですから、設計時に考慮された正しい方法ではないことを理解した上で作業に当たる必要があります

実際にやるかやらないかは、自分の考えで判断してください

アウターシリンダーをフリー状態で取り付ける

脚から叩き出したアウターシリンダを使用します
  • ピストンロッドが伸長状態であることを確認します
    縮んでいる場合は、椅子のレバーを操作して最大伸長の状態にします
  • インナーシリンダーにアウターシリンダーを被せ、底部の穴にロッドを通します
    (この際、ピストンロッドに付けられていたベアリングと内側のワッシャーは装着しません)
  • 底部(外側)に付いていたワッシャーと固定クリップを装着します
このように装着すると、アウターシリンダーがロッドに沿って自由に動くようになります

勢いを付けてアウターシリンダを引き抜くように動かすと、ワッシャーが抜け止めとなり、(ある程度の)衝撃を与えることができます

インナーシリンダーを引き抜く

勢いを付けてアウターシリンダを引き抜くように動かし、ガツンと衝撃を与えてインナーシリンダーを叩き抜きます

固着が弱ければ、このやり方で抜ける可能性があります

オフィスチェア ガスシリンダー交換
画像は、引き抜いたシリンダです(分離した状態)

ガスシリンダーの取り付け

ガスシリンダーの取り外しが無事終了したら、交換作業の8割は終わったと言っても良いでしょう

取り付けは難しくありません、一言でいうと「嵌めるだけ」です
ガスシリンダーを嵌めた後、一度座れば、体重の重みで充分に固定されます

椅子を大事に長く使いたい場合は、次回のシリンダー交換まで視野に入れて作業しましょう
シリンダーを装着する前に、嵌合部に薄くグリスを塗っておきましょう

テーパー部に錆が生じると、受け部との固着が激しくなり、容易に抜くことが難しくなります
表面が清浄であることを確認した後、グリスを薄く塗って、圧入部の接触面に錆が出ないよう対策を施しておくことが重要です
CRC556にも一時的な防錆効果はありますが、極めて短時間に限定されます
必ずグリスを使用しましょう

ガスシリンダーを再び交換する日が来るのは、5年先か10年先か分かりません
しっかりした製品であれば、そこそこ長い年数使えるはずです

5~10年後の将来に、再度ガスシリンダーを交換することを考慮する場合は、このように「取り外し」も考慮して、取り付け作業にあたりましょう

補足
インナーシリンダーが黒色粉体塗装されている製品は、耐蝕性能が高いですので、最初からこのような製品を選択するのも効果的です
オフィスチェア ガスシリンダー交換
上の画像は、黒色粉体塗装されたインナーシリンダーです
もしかすると粉体塗装ではなく、黒錆加工かもしれません 現在わたしは使用しているのは、このタイプです

次回のガスシリンダー交換を8年後とした場合、2029年に交換時期がやってきますが、おそらく次回は非常に簡単に交換作業が済むことでしょう

粉体塗装のシリンダーに加え、錆防止のグリスを入念に塗布していますので、錆による固着はまずありえないでしょう
分解作業の様子はこうして画像に撮って記録してありますのでまごつくこともありませんし、適性なガスシリンダーのサイズも判明しています

オフィスチェア ガスシリンダー交換
上の画像は、取り外したシリンダーの状態です
浸透潤滑剤を事前に塗布していたおかげで、軽度のサビは緩んでおり、拭うだけで落ちました

ですがこのように、かなり深い腐食の跡がみられます
このような状態にならないよう、事前に対処しておくと、後の交換作業が楽になるというものです

必要な工具、グリス等

オフィスチェア ガスシリンダー交換
グリス類
ハンマーはゴムヘッドか鉄製か 真っ直ぐ叩けば、簡単に抜ける(錆びで固着している場合は、それなりに苦労する) 難しのは、真っ直ぐ叩ける状態まで持っていくこと 浸透潤滑スプレーは、時間を置くことで浸透し、効果を発揮する なので、一日前に吹いておき、翌日作業するのが望ましい(すぐ作業しても浸透してないので意味がない) シリコングリスとCRC シリコンはシャバシャバではないので、浸透効果は希薄 取り付け時は、グリスを薄く塗る(再交換時を考慮するなら) 異音対策の場合は、シリコンスプレーでもスプレーグリスでもどちらでも良い。CRCはあくまでも一時的に使用するもので、長時間の潤滑性や耐久性、極圧性能に期待してはダメ(劣悪といえるくらい悪い)、なぜかというと成分の大部分が灯油みたいなもので、揮発するから DIY力が高い人の場合は、予想外の不具合に遭遇しないければ、さして苦労しない 低い人の場合は、いきあたりばったりの作業にならないように気をつけよう ボルト・ナットを保管する皿を用意する 取り外す前に写真を撮っておく しばらく椅子が使えなかった場合の代替手段を考えておく
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使用した工具
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工具箱
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