ダマスカス包丁の研ぎ方について
4.研師も嫌がるダマスカス包丁
ツヴィリング
MIYABI
ダマスカス
ダマスカス包丁は、研ぎ師の方にとっては、いささか難儀な包丁です。
「ダマスカス包丁を研ぐことは可能です。しかし、模様が消えてしまいますのでご注意下さい」と、明言している研ぎ師の方も、実際におられます。
プロの研ぎ師さんの技量を持ってすれば、刃の側面に砥石を当てずに、小刃だけを研ぐことなどわけもないことなのですが、ここで言っているのはそういうことではありません。
小刃のみを砥石に当てて研ぐ程度の、簡易な研ぎで済ませるのであれば、ダマスカス包丁であっても、模様に傷をつけずに研ぐのは難しいことではありません。
ですが、プロの研ぎ師さんは、必要に応じて、
刃の肉抜きを行って切り抜けを良くします。「
研ぎ抜く」ともいい、プロの腕の見せどころです。
この、肉抜きを行う場合は、砥石の上で刃を極端に寝かせ、刃体の側面下部を削って刃の厚みを薄く削ぐのですが、そうすると、ダマスカス模様は削り取られて消えることになります(峰に近い部分の模様は残るとは思いますが、ダマスカス模様としては台無しです)
● 関連ページ:
包丁を研ぎ抜いて厚みを削ぐ
模様を取るか、切れ味を取るか
【 お知らせ 】
この項目は、「ダマスカス包丁の真実」の書籍化にともない、非公開としています。
全文は拙著「ダマスカス包丁の真実」にてお読み下さい。
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研げない包丁は無用の長物
包丁は、研いでなんぼのものです。
研がなければ、いくら高価な包丁でも、ただの「なまくら」に落ちぶれます。
にもかかわらず、模様の存在ゆえに、研ぐことに制限が加わるようでは、まさしく本末転倒と言わざるをえません。
「模様を取るか、切れ味を優先するかで悩ましい」というのは、
実用品として考えた場合に、「欠陥品」と呼ばれても仕方ありません。
使わずに飾っておく「装飾品」としてなら良いのですけどね。
…これが、ダマスカス包丁の、4つ目のデメリットです
研ぎ傷の秘密、研ぎ傷が入る理由
少し話が逸れますが、ここで包丁の研ぎ傷について解説しましょう。
(包丁研ぎに興味のない方は、読み飛ばしても構いません)
小刃だけが砥石に当たるよう、正確に角度を決めて研いでいても、包丁の側面下部に研ぎ傷が入る場合があります。
研ぎ角度を確実に維持し、ブレード側面を砥石に当てた覚えはないのに、なぜ傷が付くのか?…と、思ったことのある方もおられると思います。
実はこれ、わたしも経験があるのですが、包丁研ぎに慣れてきて手早く研げるようになってきた人が、時折経験する現象です。
これは、物理学で言うところの「■■」の発生によるものです。
包丁の側面になるだけ傷を付けたくない場合は、研ぐ際に…、
-
■■
-
■■
…の、以上2点に留意することで、側面の研ぎ傷を防ぐことが可能です。
(中略)
※ 砥泥の効果を最大限に活かしたい場合は、■■を確認した後に■■して研いで下さい。
■■効果によって、砥石の番手以上の粒度に仕上げることも可能です(上の番手にも繋がりやすくなります)
(後略)
【 お知らせ 】
非公開部分(■■や、中略・後略とした箇所)については、拙著「ダマスカス包丁の真実」にてご覧ください。
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