Garmin vivoactive3のバッテリーを交換した後、スペック通りの性能がでているか、検証してみました。
結果は、スペック通りではないばかりか、不安定な動作も見られ、◯◯なバッテリーは避けるべきという結論に達しました。
バッテリー持ち検証作業
まずは、互換バッテリーに使用したメーカーを紹介しましょう。
互換バッテリーのスペック
今回使用したのは、KiKiss製のバッテリーです。
(上の画像は、販売ページのスクリーンショット)
For Garmin vivoactive3と表示があり、
450mAhと大書されています。
このスペックが本当であれば、極めて高性能なバッテリーと言えるでしょう。
下の画像、左側のバッテリーが、その現物です。
右側は、Garmin vivoactive3に装着されていた、純正バッテリーです。
純正バッテリーのスペックは、以下の通りです。
品番:361-00108-00
電圧:3.85V
容量:160mAh
電力量:0.6Wh
種類:Li-ion(リチウムイオン充電池)
Kikiss vivoactive3用 互換バッテリーのスペックも見てみましょう。
電圧:3.8V
容量:450mAh
電力量:不明
種類:Li-Po(リチウムポリマー充電池)
Garmin純正バッテリーの容量が160mAhであるのに対し、KiKiss互換バッテリーは450mAhもの大容量です。
単純計算で、約2.8倍となります!
「そんなん嘘やろ?」と思いましたが、やっぱり嘘でした。
バッテリー持ちの検証テスト
Garmin vivoactive3のバッテリー持ち時間は、
● 時計モード:最大7日
● GPSモード :最大11時間
…となっています。
まず、バッテリーの持ち時間ですが、純正バッテリーと大差ありませんでした。
(GPSモードでは、実測で13時間。これは屋内で静止した状態での計測ですので、実際に外に出て活動を行った場合、より短い時間となるかもしれません)
バッテリー容量のパーセント表示がおかしい
次に、不具合(と思われる現象)ですが、
充電時と使用時の両方で、バッテリー容量の推移が異常な数値を示しています。
充電時は、77%から100%へと、数値が飛ぶ現象が発生します。
これは、同じ現象が何度も確認されています。
また、使用時においては、100%から85%前後になるまでの時間が非常に早いという不思議な現象が発生しています。
キャリブレーションを何度実施しても、効果なし
スマートフォンやスマートウォッチのバッテリーを交換した場合、容量をOSが正しく認識するまで、何度かキャリブレーションを行う必要がありますが、何度やっても状況が変わりません。
販売元に問い合わせたところ、
キャリブレーションを5回実施すれば改善する。
…とか、
高速の充電アダプターが必要。
…などと、それっぽい説明をしていましたが、7回実施したが改善しないと報告すると、
運送の事故で壊れている。
…と、主張してきました。
高容量を売りにしている互換バッテリーは、避けるべし
今回の例は、一つの典型的な例ですが、そもそもリチウムイオンバッテリーやリチウムポリマーバッテリは、バッテリーの体積が同じであれば、そこに蓄えられるエネルギー密度も、大同小異です。
違いがあるとすれば、充放電のしきい値の設定であり、どこまでの電圧までを許容して充電させるかです。
より高い電圧に達するまで、充電してもOKだという設定にすると、危険性は高まりますが、見かけ上の容量を高くすることができます。
一方、安全性を優先し、しっかりした安全マージンを確保して、高電圧になる手前で充電をストップするような『しきい値』の設定とした場合、見かけ上の容量は低くなりますが、安全性の高いバッテリーとなります。
高容量を謳っている互換バッテリーは、危険性と引き換えに、パンパンになるまで充電可能としており、はっきりいうとおすすめできるものではありません。
(少しくらいならさほど問題はありませんが、他社と比較して、あまりに高い容量を謳っている製品は、やめたほうが良いのです)
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