ディスプレイとベゼルの取り外し - Garmin vivoactive3

最終更新日: 作者:月寅次郎

vivoactive3 バッテリー交換

ベゼルと液晶パネルを外し、ディスプレイとケースを分離させる

ドライヤーで温め、接着剤の固定を緩める

vivoactive3 バッテリー交換
ドライヤーで温めて、接着剤の固定を緩めます。
(ヒートガンを持っている人は、そちらを使って下さい)

温めたからといって、接着力がゆるゆるになるわけではありません。

温めない状態に比べると、接着剤がいくらか伸びやすくなる。…という程度のものだと思って下さい。
(暖めることで接着剤が溶けたりして、簡単にパカッと外れるわけではありません。過剰に期待してはいけません)

なお、ベゼルは金属製ですので、暖めるとわずかに膨張します。
一方、筐体側は樹脂製ですので、あまり膨張しません。

この膨張率の差も、わずかながら効いていると思います。

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ベゼルをこじ開けるための隙間を作る

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ベゼルの隙間に刃を差し入れて、ディスプレイと筐体の隙間を広げます

これを全周行います。

ディスプレイを開けるためには、まず、こじ開けるための工具が入るだけのスペースを作らねばなりません。
ほんのわずかでも、突っ込む隙間を、先に作るわけです。

ここでは、オルファのクラフトナイフを使っていますが、適切な作業が可能であれば、なんでも構いません。
精密ドライバーなどの工具でも、先端が充分に薄ければ、それで構わないわけですが、先端が入らなければどうにもなりません。
最初は『刃』に近いレベルの、先端の厚みの薄い工具を使うことをおすすめします。

ただここでは、何かを切るわけではないので、あまり刃の鋭い状態のものは、使わない方が賢明です。
また、先端の尖った楔状のものを押し込んで、隙間を作るわけですので、刃の角度が鋭角すぎると、くさびの役割を充分に果たせず、隙間があまり開きません。このあたりにも配慮すると良いでしょう。
刃角の異なる、複数の刃物を使い分けるのも、一つの方法です。

※ この時筆者は、オルファのクラフトナイフと、アートナイフを使って作業しています。両方ともある程度使い込んで、刃が丸くなったものです。

新品の刃しかなく、刃が鋭い場合は、刃引きをして刃を潰してから使用しましょう。そのまま使うと危険ですし、前述のように、この作業は切ることが目的ではありません。

● 関連ページ:オルファ クラフトナイフ - タフに使える現代版の切出小刀

下の画像は、オルファのアートナイフです。握り手の部分が真鍮製で、滑り止めのローレットまで入っているので、こういう指先に力を入れる作業でも、滑らずに扱いやすいです)

ベゼルをこじ開ける

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前の工程では、こじ開けるためのスペースを作りました。

今度は、そのわずかな隙間に、適当な工具を突っ込んで、ベゼルをこじ開けていきます。
※ スマホのバッテリー交換キット等に付属の『樹脂製スティック』では、強度が足りずに開かないかもしれません。ここでは、オルファのアートナイフを使っています。

ディスプレイは、ベゼルと一体化されていますので、ベゼルを外すと液晶ディスプレイも一緒に外れます

ケースとベゼルの接着を外した後は、2箇所で接続されている端子を外せば、ケースとベゼル(ディスプレイ)の分離が完了します。

なお、ここで勢いよくベゼルを開けてしまうと、ディスプレイに接続されている端子まで外れてしまいます。
これは、フィルム状の導体や、ディスプレイパネル(液晶)に悪影響を及ぼすことがあるので、気をつけましょう。

筆者はこれをやってしまい、一時的に液晶のドット抜けが発生しました(これについては後述)
じわじわと、徐々にこじ開けていくのがポイントです。

半分程度開いたからといって、指先でベゼルを引っ張ったりすると、ある一点で一気に接着剤が剥がれてしまい、バッカンと空いて、端子まで外れてしまいます。

この工程は、最も手こずる部分でもあります。

熱を加えれば、簡単にパカンと開くものでもありません。作業しているうちに、せっかく温めた筐体(ケース)が冷えてくることも、よくあります。

その場合は、焦らず急がず、再びドライヤー(もしくはヒートガン)を使って、充分に温めましょう。

あまり温めすぎると、液晶の耐熱温度を超える可能性も否定できないので、極端な温めすぎにも要注意です。

一方で、温めが不十分だと、接着剤の粘りが強く、なかなか開きません。
このあたりの塩梅は、その時の状況を見ながら、適宜判断して行います。

『こじ開け』は、専用工具が望ましい

この「こじ開け」の工程では、それなりの時間を費やすことになりました。

今回は、ありあわせの刃物を使っての対処でしたが、やはり時計専用のこじ開け工具を使用するのがベストです。

こじ開けのポイントは、力を入れやすい「持ち手」です。

こじ開けるために最適な、力の入れやすいハンドル形状でなければ、スムーズにこじ開けられません。

有名どころとしては、明工舎(MSK)『スーパーコジ開け』があり、このようなクオリティの高い工具であれば、言うことありません。

先端精度が低く、ハンドル形状も「それなり」で構わないようであれば、中国製の大量生産品が、比較的安価になっています。

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ナイフ形オープナー



『ナイフ形オープナー』は、『こじ開け』を差し込むスペースを開けるための工具です。
(上の画像は、有名どころのBERGEON製)

筆者も(前述のように)…
  1. こじ開け用工具を入れるためのスペースを開ける

  2. 開いたスペースに、こじ開け用工具を差し込み、こじ開ける
…の2段階に分けて作業しましたが、この、第1段階の工程のための工具が、ナイフ形オープナーです。

初手でこじ開け用工具を突っ込もうとしても、通常であれば、隙間が皆無で歯が立ちません。

作業に習熟している方であれば、専用品以外の刃物でも隙間を作れるとは思いますが、素人が下手に真似をした場合、ベゼルに傷をつけるのが落ちです。

作業経験が無く、不慣れな場合は、ナイフ形オープナーやこじ開け工具など、時計用の専用工具の使用をおすすめします。

正直言うと、筆者もこの段階で失敗し、液晶のドット抜けを発生させてしまいました。
時計用の「こじ開け」をつかっていれば、こんなことにはならなかったのにと、反省しています。

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vivoactive3 バッテリー交換
vivoactive3のケース内部の様子は、このようになっています。

周囲に散らばっている、半透明の細かいくずは、剥がした接着剤の破片です。

準備作業も忘れずに

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準備作業については、ここでは説明を省略していますが、
ベルトの取り外し、バッテリーを使い切るなどの作業は、確実に実施しておきましょう。

準備作業については、下のリンク先に記載しています。

● 関連項目:準備作業(スマートウオッチのバッテリー交換)


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月寅次郎(著者プロフィール)