オピネルの分解


オピネルを分解して、ブレードを取り外す

鏡面化の作業を容易にするために、オピネルを分解してブレードを取り外します
ブレードを取り外すことで、刃体全面を均一に研磨することが可能となり、付け根部分まで丁寧に仕上げることができます (黒錆化やオイルドブ漬けを行う場合も、同様の手順で分解します)

DIYに慣れている方なら、それほど問題なく分解できると思いますが、工具を用意するところから初めなくてはいけないような場合は、それなりに苦労するかもしれません
圧入パーツの脱着を何度かやったことがあるとか、頭の取れたボルトを抜くためにドリルで揉んで、タップを立ててネジ山を切り直したことがあるとか、そういう整備経験が豊富な方なら、全く問題ないと思います

準備作業:切刃とブレード面を保護する

先に『刃引き』を行い、刃を潰しておきます(安全に作業するために必要な作業です)

刃を潰したら、マスキングテープ等を刃の全面に貼り付けて養生します
こうすることで、作業時の怪我を防止するとともに、ブレードに深い傷が入ることを予防します

セーフティリングリングを外す

オピネル分解 セーフティリングを外す セーフティリングの正式名称は「ヴィロブロック」というそうです
ロックリングとも言われますが、回転させることでブレードを固定する、金属製の円筒パーツです
ブレードをロックした状態で、むりやりブレードを引き上げることでリングを外している人もいるようですが、わたしの旧タイプオピネルは、ブレード収納時ロックのための切り欠き自体がないので、そういうやり方はできません(できたとしても、そんな無茶苦茶なやりかたはやりませんが…)

セーフティリングの中央の膨らんだ部分にマイナスドライバーを差し込み、やさしくリングを押し上げて外しました(適切な大きさのスナップリングプライヤーを使えば、より簡単かつ確実にリングを外すことができます)

カシメピンの頭を落とす

オピネル分解 ピンの頭を削り落とす
セーフティリングを外すと、ブレードを固定しているカシメピンが現れます
ピンのお尻をヤスリで削り落とし、ピンが抜けるようにします

わざわざダイヤモンドヤスリで削り落としている方もおられるようですが、軟鉄と思われる柔らかめの素材でできていますので、普通の平ヤスリで容易に切削可能です

カシメピンを抜く

オピネル分解 カシメピンを抜く
本来ならば『打ち抜きポンチ』を使用するところですが、持っていなかったので、ほぼ同径のトルクスビットで打ち込んでみました(※1)

ピンの長さと比べると、ビットの寸法が短いので、最後までピンを打ち抜くのには無理があります
ですが、ある程度ピンの頭を出すことができれば、抜くことは十分可能だろうと考えました

また、どうしても抜けないようであれば、その時点で打ち抜きポンチを購入しようという算段にしてました(どうにもならないときは、ドリルで揉むという手もあります。ピンを自分で作り直す必要はありますが…)

最終的には、半分ほどピンを打ち出した後、バイスプライヤーを使ってピンを挟み、抜き取りました
プライヤーでもできないことはないと思いますが、ピンの打ち出しが半端な場合は、握力がないと難儀するのではないかと思います
ネジザウルスのような、ピンの頭部をしっかりホールド可能な工具なら、いくぶん作業が楽だと思います

今回使用したバイスプライヤーですが、バイス(万力)というだけあって、挟む力に強力なロックをかけることができるます。このため、腕の力を抜き取ることに集中して使うことができ、安定して楽に作業が可能です
これまで、車やバイクの整備などでも、ネジ溝が潰れた場合は、よくバイスプライヤーで挟んで外していました(それくらい強力な挟む力を出すことができます)。ショックドライバーも、ネジ溝用摩擦増強剤も持ってはいますが、低頭ネジや皿ネジなどで挟むことができない場合を除いて、バイスプライヤーをよく使っていました
バイスプライヤートリビア: クリント・イーストウッドは、映画「グラン・トリノ」の中で、山のような工具のなかから、「この3つがあれば、なんとかなる」として、WD-40とダクトテープ、バイスプライヤーを挙げています。熟練整備工らしいセリフですが、字幕では単に「レンチ」としか訳されていないところが残念です

※1:このように、工具を、用途以外の使用法で使うのは、あまりおすすめしません(トルクスビットではなく、打ち抜きポンチ等を使用しましょう
作業性が悪いだけでなく、安全性が低下するとともに、工具が壊れたり痛んだりしやすいからです
今回は、下記のように素材間の硬度差を考慮し、この程度なら問題ないであろうと判断した上で自己責任でやっております。このような作業や工具、素材に詳しくない方は、適正な工具を使用して安全に作業して下さい
  • カシメピン:熱処理無しの圧延軟鉄(もともとカシメるために作られているので柔らかい)
  • トルクスビット:鍛造のクロムモリブデン鋼(非常に硬い)
  • 銅ハンマー:ヘッドが銅製(銅製のため、金属の中では軟らかい素材)

オピネルの分解完了

オピネル分解
ブレードを取り外し、オピネルの分解が完了しました

 


次ページ:下地だし1(耐水ペーパー)

目次に戻る:オピネル 鏡面仕上げ