オピネル 鏡面仕上げ


オピネルを鏡面にカスタム

鏡面オピネル
鏡面仕上げにすることで、ブレードの美しさがぐっと引き立ちます

今回はカーボンスチールのオピネルを鏡面にしましたが、ステンレスブレードも、カーボンスチール(炭素鋼)とやり方は何ら変わりません
ステンレスの方は、研磨後の錆の発生に気を使う必要がないため、いくぶん楽ですし、炭素鋼よりも硬度が低いため、(わずかではありますが)研磨も容易で作業もやりやすいと思います
あくまでもステンレスの方が若干軟らかい程度で、どちらも刃物としては十分な硬度があり、決して短時間で研磨作業が終わるという意味ではありません

また、オピネルのブレードは3枚合わせではなく全鋼ですので、ブレード側面も刃先と同じ硬度が出ており、大きな傷や凸凹、腐食痕等がある場合は、修正にかなり根気が必要な作業になります(気長にやりましょう)


鏡面仕上げの完成後は、ステンならば普通に使用しても大丈夫ですが、カーボンスチールの場合は、アクの強い野菜などを切ると、すぐに黒ずみます。(もちろん、また磨けば元に戻ります)
使用に伴って細かい傷が入ってきた場合は、その傷が取れる程度の粒度で研磨し、また徐々に粒度を上げて研磨すれば、鏡面に戻ります

オピネル鏡面加工 鏡面のため、ブレード付け根に、柄の断面が映り込みます

美しく磨き上げられたブレードは、自分でカスタムしたということもあってか、眺めていて飽きることがありません

ブレードの美しさだけが強調されがちな鏡面仕上げですが、他にも、表面に汚れや水分が残留しにくくなるため、ブレード表面を清浄に保ちやすく、結果的に錆に強くなるというメリットがあります
また、水洗いの際に、水分がブレード面に張り付かず、弾くようになるのは、見ていて実に気持ち良いです(研磨直後は特に)
一方では、吸盤効果が出るため、水分の多い食材を切る場合は、食材がブレード面に張り付いたり、切り抜け時の抵抗が増す場合がありますが、このあたりは致し方なく、必要悪といったところです(気になるほどではありません))

このオピネルについて

鏡面オピネルNo.10
このオピネルは、90年代初頭に購入した旧タイプのもので、サイズはNo.10です

現行のものとは異なり、収納状態でのブレードロックができませんが、柄にプリントされているオピネルの商標や、ブレードの刻印が、今のものとは違って、なかなか趣があります

旧型品のオピネルは、現在では入手が難しいでしょうし、わたしにとっては昔使った思い出の品です
もう積極的に使う予定もありませんので、化粧直しということで鏡面加工を施し、『永年観賞用・思い出保管用』になっていただきました(とかいいながら、また使うかもしれません)


鏡面仕上げの方法や手順、必要な道具などを知りたい方は、以下の作業手順の詳細を御覧ください。ブレードの腐食が予想以上だったため、紆余曲折を経ていますが、失敗した部分も含めて、いろいろと参考になるかと思います

オピネルナイフ 鏡面仕上げ:目次(作業手順)

  1. オピネルの分解

  2. 下地出し1(耐水サンドペーパー)

  3. 下地出し2(砥石)

  4. 耐水ペーパーの番手上げ磨き

  5. コンパウンドで鏡面仕上げ

  6. 鏡面仕上げの状態確認

  7. 赤棒でバフがけ(下地出しのやり直し)

  8. 最終仕上げ、鏡面状態確認

  9. ブレード取付(組み立て)

  10. オピネルを砥ぐ(刃付)

  11. オピネルの切れ味



鏡面仕上げのビフォー・アフター

研磨前 筋状のグラインダー跡と、黒錆の腐食があり、あまりきれいな状態ではありません
オピネルナイフ・仕上げ前

作業中 最終的な鏡面の仕上がりは、下地のでき如何にかかっています
オピネル・・鏡面加工中

鏡面加工後 研磨を繰り返し鏡面状態となった、白く輝く美しいブレード
オピネル鏡面仕上げ
 

オピネルナイフ、分解・改造・カスタム時の注意

  • すべては『自己責任』のもとに作業しましょう
  • 怪我、流血に気をつけましょう
  • 必ず刃引きをしてから作業にあたりましょう
  • 刃付に自信の無い方は、そちらを先に習得しましょう
  • そもそもオピネルナイフは、ブレードを取り外せるようには設計されていません
  • 設計時に想定されていないことを行う場合、壊れて当然なのだという認識で作業にあたりましょう
  • セーフティーリングを開きすぎたり、脱着を繰り返すと、塑性変形を起こしてバカになる可能性があります
  • その他様々な理由で、ブレードを破損したり、ナイフを元通りの状態に戻せなくなる可能性があります
  • 作業環境を整え、構造を理解し、素材の状態をよく観察し、休憩をはさみながら作業しましょう
  • ネットの情報を鵜呑みにし、何も考えずに作業すると、たいていうまくいきません。手を下す前によく考えてから作業しましょう

こういう事を書いていて言うのもなんですが、「自分はあまり守れてないな」と、正直思います。 …と、いうわけで、自戒を込めて書き留めた次第です