ブライトホルン登山4(山頂到達、360度のパノラマ)


ブライトホルン登山4(山頂到達、360度のパノラマ)

モンテローザと登山者
モンテローザ(4634m)を背景に立つ登山者たち
登頂後は皆一様に、笑顔で記念撮影です

「ここまでやってきた、自分の足で歩いてきた」という思いが、喜びとなって溢れ出ます

周囲には、360度の大パノラマが広がっています
それぞれの方角を見渡してみましょう

ブライトホルン山頂より、北東の展望

ゴルナー氷河とミシャベル山群
眼下にゴルナー氷河が横たわり、その向こうにはミシャベル山群がそびえています

ミシャベル山群のなかでひときわ高くそびえているのは、ドム(Dom 4545m)とテッシュホルン(Taschhorn 4491m)です
ブライトホルン山頂からはお互いの山が重なりあって見えますので、あたかも双耳峰のように見えています

ドムの左奥方向には、ユングフラウ・メンヒ・アイガーの、オーバーラント三山があるはずなのですが、距離が遠すぎてよくわかりません

ここはひとつ、画像を大きく拡大してみましょう

ベルナー・アルプス方面を拡大

ベルナー・アルプスの山々
ベルナー・アルプス方面を拡大してみました

左手より、 ピーチホルン(Bietschhorn 3933m)、 ユングフラウ(Jungfrau 4158m)
メンヒ(Monch 4106m)、 アレッチホルン(Aletschhorn 4193m)です

これらの山々は、ベルナー・アルプスの一角ではありますが、同時に、ユネスコ世界遺産である「スイス・アルプス、ユングフラウ-アレッチ」の登録エリアに該当します(有名なアレッチ氷河のある場所です)

ユングフラウとメンヒの二山は、かなり遠方に位置しているのですが、4100m以上の標高があるために周囲より頭一つ高くなっており、山頂だけではありますがかろうじて頭をのぞかせています
残念ながらアイガー(Eiger 3970m)はメンヒの影になっており、ここからは見ることができません

谷の左側斜面の色が変わっているのは、ランダの大崩落跡です。崩落して谷底に流れ出た土砂の様子まで確認できます
マッタータル(マッター谷)の底に見える小さな村は、ランダとテッシュになります

それでは続いて、北西方向の山々を見てみましょう

ブライトホルン山頂より、北西の展望

ブライトホルン山頂からの展望
こちらも名山がずらりと並んでいます

ダン・ブランシュ(4357m)、グラン・コルニエ(3962m)、オーバーガーベルホルン(4063m)、ツィナールロートホルン(4221m)、ヴァイスホルン(4505m)、・・・そうそうたる山並です
谷に沿うようにしてたなびいている雲も、山の高さを引き立たせていて、とてもいい感じです(おおよそ2800mぐらいの高さに浮かんでいると思われます)

これらの山々は、来る途中にゴンドラの中からも見えましたが、より高い位置から見ることで俯瞰する感じになり、位置関係と奥行きがよく判ります

そういえば、グラン・コルニエ(3962m)は、モワリー小屋に宿泊した際、氷河の奥に山頂だけがかすかに見えた山でした

ヴァイスホルン(4505m)は、ソルボワ峠やベラ・トラ山頂、ヨーロッパヒュッテなど、様々な角度から見てきました(どの方角から見ても、均整の取れた美しさが際立っている山です)
1週間前あたりは、これらの山々の裏手のあたりをウロウロしていて、あそこから大きく北側に大回りして歩いて来たのでした

手前方向に目をやると、ロープウェーで登ってきたトロッケナー・シュテークとシュヴァルツゼーも確認できます
また、谷底に目をやると、ツェルマットの村がちらりと顔を出しているのが判ります

ブライトホルン山頂より、西方向の展望

ブライトホルン山頂から見るマッターホルン
右側がスイス領で、左側がイタリア領になります

正面に大きくマッターホルン(4478m)、右奥にはダン・ブランシュ(4357m)がよく見えます

左奥にはグラン・コンバン(4314m)、さらに左端にはアルプス最高峰のモンブラン(4810m)も見えています

今回は、ウォーカーズ・オートルートを歩き終えてツェルマットに辿り着き、その後ブライトホルンに登っているわけですが、その起点は、モンブランの麓の街、シャモニーでありました
モンブランの麓から18日間かけ、山超え谷越えしてここまで歩いてやってきたわけですね。さすがに感慨深いものがあります

ブライトホルン山頂より、南西の展望

ブライトホルン山頂からの景色
右端のアンテナが立っている小さな岩山が、クライン・マッターホルンです
あそこから、すり鉢状の氷河を大きく迂回して、ここまで登ってきたことになります

中央やや左手にあるのは、イタリア最高峰のグラン・パラディーゾ(Gran Paradiso/4061m)になります

ブライトホルン山頂より、南東の展望

ブライトホルン山頂からの景色
この日の山頂では、北側(スイス側)に数歩踏み出すと、谷底から吹き上げてくる冷風が、轟々と強烈な勢いでした
断熱冷却のおかげで、肌がビリビリと痛むような、氷点下の冷風になっています(恐らく-5度以下でしょう)

あまりにも冷たかったため、取り出したスマホが急激な電圧低下を起こしてしまい、その場で電源が落ちてしまったほどです

山頂の南側(イタリア側)は「風裏」になっていたため、かなり風が弱くなっていました
そのため休憩中の人は、(画像のように)風を避けて南側斜面で姿勢を低くして休んでいます

ブライトホルン山頂から、モンテローザを眺める

ブライトホルンから見たモンテローザ
ぐるっと一周して、東の方角、モンテローザ(4634m)に戻りました
マッターホルンほどの知名度はありませんが、やはりスイスの最高峰、名山です

マッターホルンとは異なり、山頂付近までたっぷりと雪を湛えたモンテローザは、白く光る雪面が、露出した岩肌とのコントラストを織りなし、揚揚たる貫禄を醸し出しています

このブライトホルン山頂からは、モンテローザ方向へ向かうリッジにトレースが付いており、よく目を凝らしてみると、登山者が取り付いている様子が見えます

「おおっ、あのリッジを超えて行こうというのか・・・」
思わず声がこぼれます

ルートを左に取りすぎると、雪庇に乗って雪ごと滑落してしまう危険なルートです
わたしの技量と経験では、ガイド付きでないと行けないルートになります

モンテローザ方向へ続くトレース
少し身を乗り出して、トレースの様子を覗き込んでみました
左右に大きく切れ落ちた、ナイフリッジ状の稜線には、足の幅一本分のトレースしか付いていません

ブライトホルンを後にする登山者
少し下がって安全なところから、砂粒のような登山者をじっと眼で追っていました
するとわたしの横を、さらに3人組のパーティーが追い抜いていきます

彼らもこのルートを行くのでしょうか?
足並みには乱れもなく、そこがあたかも普通の道でもあるかのように、躊躇なく整然と歩を進めていきます

心のなかで、拍手と称賛を送りながら見送りました



山頂からの眺めを楽しんだ後は下山に入ります
次のページは、クライン・マッターホルンまでの下山の行程です
下山する頃になって、軽い高山病の症状が感じられました、症状の程度は次のページで!

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