第4位:ケルンM(オールステンレス編)
ケルンM
三徳包丁 145mm
中国製
ケルンのアーチハンドル形状はそのままに、ステンレスハンドルに仕立てたのが「ケルンM」です
厳密に言うと、ハンドルの取り付け位置と角度が異なりますが、基本的には同形状のハンドルです
ハンドルの形状と素材が好みであれば、このモデルも悪くはないかとも思いますが、全体的に「丁寧に造りました」感が見られません
低価格のモデルですので、仕方ない部分もありますが、表面仕上などがやや雑な印象です
オールステンレス包丁が人気なので、「とりあえず『ケルン』のアーチハンドル形状をそのまま流用して作ってみました」というのが見え見えで、なんの工夫も見られないのがこのモデルです
「HIユニティ デイリー」と比較すると、汚れの溜まりそうな溝もありませんし、ハンドル表面もツルピカではなく、それなりにグリップしてくれそうです
ある程度の太さもありますので、力をかけて押し切る場合にも問題ないでしょう
そういう意味では、オールステン包丁のデメリットが少ない部類になるのですが、逆に言うと
どこかパッとしない包丁でもあります
本当は、デメリットが少ない分だけ、こちらのケルンMを2位に挙げるべきだとも思うのですが、どうにも気乗りがいたしません
モデルによっては重心バランスが悪いとか、オールステンレスなのに食洗機非対応であるとか、若干ネガティブな部分があるというのもありますが、低人気であるため将来的には廃番になってしまうのではないかと危惧しています
アーチハンドルとは?
ヘンケルスでは、
ハンドル中央が上に盛り上がったグリップを総称して「アーチグリップ」と呼んでいます
人間工学に合ったデザイン(ということになっています)が、
この形状の合う合わないは、人によるところが大きいです(もしくは握り方)
これは個人的な見解ですが、包丁のハンドルは、べったり握るものではなく、ドラムスティックや剣道の竹刀のように、薬指と小指を上手に効かせて握るものだと思っています
力をかけて押し込むときは、人差し指の付け根のあたりを効かせます
ですので、
手のひらの窪みをハンドルの背にべったり付けて握ってしまうと、逆に繊細なコントロール性が失われ、デメリットの方が多いのではないかと思います(のし餅を切る時など、力任せに押すだけなら良いですが)
そのそも、「特定の手」にぴったり合わせたハンドルにすると、手の大きさや指の長さによって使い心地が大きく変わり、大きめの人や小さめの人は違和感が出る場合があります
また、和包丁を握るときのように、ブレードの峰を指で挟み、前側をホールドする握り方にはあまり向いていませんので、注意が必要です(盛り上がった部分が逆に邪魔になります)
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ヘンケルス包丁の選び方(全モデル解説) 目次
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ヘンケルス包丁の選び方 - 鋼材で選ぶ必要はない
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ヘンケルスの鋼材 - 特殊ステンレス刃物鋼とは?
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樹脂ハンドルは、どれも同じではない
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ケルン - (第6位)安っぽいPPハンドル
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HIスタイル エリート - (第5位)コスパ悪すぎ
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HIスタイル - (第4位)変なハンドル
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セーフグリップ - (第3位)滑りにくいムチムチ素材
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ベルリン - (第2位)ヘンケルスらしい
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ロストフライ - (第1位)定番ロングセラー
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結論1(樹脂ハンドル) - ヘンケルスおすすめ包丁ランキング
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ケルンM(第4位) - すべてがパッとしない
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HIユニティ デイリー - (第3位)ツルピカ溝付で良いのか?
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ミラノα(第2位)弱点が少ない
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MODERNIST - (第1位)国内販売が望まれる
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結論2(オールステンレス) - ヘンケルスおすすめ包丁ランキング