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ハンドル整形・握りやすい形状に - 木屋 牛刀 DIYカスタム詳細

最終更新日: 作者:月寅次郎

ハンドルの形状を整え、より握りやすい形状に

包丁 ハンドル 高級
ハンドルの形状を整え、より美しく、握りやすい形状にします

基本的にはアールを大きめにとり、手の当たりを良くする方向性ですが、小指と薬指の関節の当たるところ(腹側)は、大きめにえぐって、指あたりを良くしたいところです

初期状態

包丁 ハンドル
上の画像は、作業を開始する前の初期状態です

今どきの積層強化木とは異なり、良質の無垢材(縞黒檀)が採用されています
穿った見方をすると、昭和っぽさを感じさせる一時代前のハンドルと言うこともできます

杢がいい塩梅に出ており、独特の味わいがありますが、形状的にはいささか「四角四面」の感じもするところです

丁寧に形を整えることで、この昔ながらのハンドルを、美しく現代的に仕上げてみたいと思います

大まかに整形する

包丁 ハンドル 整形
研磨を始めます

400番の耐水ペーパーで、大まかに削り込みます

包丁 ハンドル 整形
どんどん研ぎすすめます

包丁 ハンドル 研磨
必要に応じ、水研ぎも併用します

木材としては密度の高い縞黒檀とはいえ、中子やピンなどの金属と比べると硬度が大きく異なります
硬度差による段付きが出ないよう、当てゴムを活用しながら研磨をすすめます

包丁 ハンドル 研磨
柄尻の部分と、小指・薬指が当たる部分は、大胆に削り込みました

画像は、ラフに削りを入れている状態です

番手を上げ、しっかり磨き込む

包丁 ハンドル 磨き
サンドペーパーの番手を上げ、2000番で丁寧に磨き込みます

漆による下処理(導管埋め)が上手くいったおかげで、表面に浮き出ていた導管の穴ぼこが消え、流麗で平滑な面が出ています

この状態から乾磨きを進めるのも一つの手法です(艶が出て美しい表面に仕上がります)

包丁 ハンドル 磨き
反対面の状態です

ここまで丁寧にアールを付けると、市販品では出せない「特別なカスタム感」が醸し出せます

包丁 ハンドル 比較
関孫六 4000CLのハンドルを並べて比較してみました

角の立ち方や面のつながり具合に、大きな違いがあることが判ります

導管もきれいに埋まっており、もう少し磨き込めば、次の工程(トップコートの表面塗装)に進めそうです

塗装直前、研磨完了の状態

高級 包丁 ハンドル
さらに、磨き込みを進めました(塗装する直前の状態です)
漆浸透による「導管埋め」と「磨き込み」が終わり、後はトップコートを乗せるだけです

※ 白い背景で撮影したため、露出の関係から木の色が黒っぽく写ってしまいました
暗色系の背景で撮影すべきだったかもしれません


高級 包丁 ハンドル
傷痕の酷かった中子もこの通り、ピッカピカに仕上がりました
「超高級な包丁のハンドル」といった雰囲気を醸し出しています
高級 包丁 ハンドル
金属部分は、漆をかけない方が硬質な光沢が出て好きなのですが、
この刃体はハガネ製ですので、腐食防止の観点からハンドル全体に漆をかけることにしました

高級 包丁 ハンドル
この角度からみると、中子のテーパーの付き方が良く判ります

口金はきっちり鏡面に仕上がりました

真鍮ピンは材質的に柔らかいため、木を研磨する際、磨き傷が深めに入りやすく、苦心したところです
単一材質であればそれほど難しくはありませんが、複合材質が合わさったものを均一に磨くのは、なかなか難しいです

導管の穴が判別できなくなるまで、きれいに埋め込むのは、個人的に重要なポイントです
穴の露出が残っていると、「安物感」や「やっつけ仕事」の感じが漂ってきます

無垢の木材表面を、ここまで平滑に仕上げるのは作業的にも大変ですが、やるとやらないとでは、仕上がりに大きな差が生じます

まだ完成ではありませんが、この状態でも充分美しいですね
万全を期して漆のトップコートをかけますが、隙間は入念に埋めましたし、木材の表面の漆浸透も済んでいます。いわば「拭き漆」といえる状態ですので、このままでも充分使用に耐える堅牢性は出ています

完成時の状態

包丁 ハンドル カスタム
表面に漆を塗って完成です

包丁 ハンドル カスタム
このハンドル整形と研磨の工程は、隙間埋めや口金磨き、中子のバリ取り、導管の埋め込み等の工程と並行しながらの作業となりました

失敗も数多くありましたが、なんとか無事に美しいハンドルに仕上げることができました

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